谷口悟朗×サンジゲン「ID-0」銀河を駆ける鉱石掘削SFアニメの魅力を徹底解説! | アニメ!アニメ!

谷口悟朗×サンジゲン「ID-0」銀河を駆ける鉱石掘削SFアニメの魅力を徹底解説!

2017年春から放送中のTVアニメ『ID-0』は、『コードギアス 反逆のルルーシュ』の谷口悟朗監督と、『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』のサンジゲンによるフル3DCGアニメだ。

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2017年春から放送中のTVアニメ『ID-0』は、『コードギアス 反逆のルルーシュ』の谷口悟朗監督と、『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』のサンジゲンによるフル3DCGアニメだ。ヒットメーカー同士が初めてタッグを組んだオリジナル作品としてファンの注目を集めている本作。第4話のオンエアを終え中盤戦に突入したストーリーと、謎が謎を呼ぶ設定を振り返り、改めて本作の魅力に迫りたい。
[文:高橋克則] 


■スケールの大きな世界観

abesan『ID-0』は惑星連盟アカデミーの学生ミクリ・マヤが小惑星の掘削調査中に、不慮の事故に巻き込まれたことから物語がスタートする。掘削業者エスカベイト社の母船に助けられて九死に一生を得たものの、アカデミーの教授によって不正取引の濡れ衣を着せられてしまう。帰るすべを失ったマヤは、不本意ながらエスカベイト社での下働きを決意する。
しかしエスカベイト社の社員は愛想はないが凄腕のイドを筆頭に、一癖も二癖もあるメンバーばかり。違法掘削もお構いなしの荒くれ集団はいつしか惑星連盟軍から追われる立場になっていた……。

谷口監督が宇宙を舞台としたSFアニメを手がけるのは2003年放送の『プラネテス』以来、実に14年ぶり。両作品ともに会社組織が描かれるなど共通点はあるものの、人類の技術力はケタ違いだ。『プラネテス』では木星往還船を製造できる程度だったが、『ID-0』の人類は宇宙全域にまで活動範囲を拡大している。
その発展を支えてきたのがオリハルトと呼ばれる鉱石である。オリハルトは特定の重力波を検知すると未知の恒常領域ミゲルラインを介し、周辺空間ごと直結して転移させる力を持つ。人類はこの性質を利用した超光速航法技術ミゲルジャンプを生み出し、物流、移動、情報のネットワークを次々と広げていった。


まさに万能と言えるオリハルトだがその全容はいまだ解明されておらず、使用に警鐘を鳴らす学説もあると噂されている。第2話ではオリハルトの中から謎の少女が出現したことからも人智を越えた物質だと分かる。オリハルトの正体は一体何なのだろうか?

■システムと結びついたメカアクション

人類に欠かせない資源となったオリハルトは高値で取引されているが、宇宙空間での掘削は常に危険がつきまとう。そこで開発されたのが、人間の意識と感覚をIマシンと呼ばれるロボットに移すマインドトランス・システム(MTS)だ。たとえIマシンが壊れたとしても体は死ぬことはなく、安心して極限環境での作業に従事できる。第1話で宇宙に放り出されたマヤが生還できたのもMTSのおかげだった。


本編ではIマシンを駆使したメカアクションが披露されている。MTSによって操縦者の意識がダイレクトに反映されるため、Iマシンはどれもキャラクターの感情が伝わってくるような躍動感あふれる仕上がりだ。スタイリッシュにクナイを投げるイド、移動時にレーシングカーのような形態に変形するリック、戦闘時には手が6本に増えてパンチを繰り出すグレイマン社長など、各機体固有の生き生きとしたアクションを味わえる。ときには失敗して頭を抱えたり、無重力で体をバタつかせたりと、どこか人間くさい動きも可愛らしい。


またエスカベイト社のIマシンが軍用ではないのもポイント。強力な武装を持たないため、掘削機を使ったり、隕石を利用したりと、常に機転を利かせた作戦が求められ、視聴者をハラハラさせる。さらにBlu-ray・DVDのコマーシャルでは「ぷちアニメ劇場『クイズ!!ID-0』」と題し、2頭身になったキャラクターが登場。クイズ形式で作中の専門用語をコミカルに解説している。CMにまで遊び心が詰め込まれ、一瞬たりとも見逃せない30分を堪能できる。


(次ページ:過去を取り戻す男のストーリー)
《高橋克則》
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