「ID-0」谷口悟朗監督×黒田洋介対談―「スクライド」から16年…黄金タッグがつくる、本当の意味での“SFアニメ” | アニメ!アニメ!

「ID-0」谷口悟朗監督×黒田洋介対談―「スクライド」から16年…黄金タッグがつくる、本当の意味での“SFアニメ”

インタビュー

「ID-0」谷口悟朗監督×黒田洋介対談―「スクライド」から16年…黄金タッグがつくる、本当の意味での“SFアニメ”
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先頃、ついに大団円を迎えた『ID-0』。3DCG作品による骨太なSF作品は多くのファンを唸らせるものであったと評判が高く、2017年のアニメシーンを象徴する1本であったことは間違いない。完結を記念しこの作品のクリエイターである谷口悟朗監督と脚本家・黒田洋介氏に対談をしていただいた。ふたりは今から15年以上前に『無限のリヴァイアス』、『スクライド』という今なお色褪せぬ名作を生み出したタッグだ。そんなふたりが今作り上げることもエポックであり、この間柄だからこそ生み出せた要素が本作には込められているはず。作品作りについて語るふたりからは飾らない人柄がにじみ出ている。
[取材・構成=日詰明嘉]

■谷口・黒田コンビが16年経っても変わらぬ作品作りができた理由とは?

――『ID-0』は作品としてだけでなく、谷口悟朗監督と脚本家・黒田洋介さんが久々にタッグを組んだこともトピックになっています。まず、この企画はどのようにして実現していったのかを教えていただけますか?

谷口悟朗(以下、谷口)
『ID-0』はもともと私が世界コスプレサミットから「アニメを作りたい」という話を頂いてスタートした企画なんです。イベントを運営するWCS社は愛知県名古屋市の会社なので、最初は「愛知出身者だけでアニメを作れないか?」と言われたのですが、さすがにそれはハードルが高すぎる(笑)。それで次は「東海地方では?」と言われたときに三重県出身の黒田さんが頭の隅に浮かんだんですよ(笑)。今から16年前に『スクライド』を作っていたときとはお互いに立場も違うし、年齢によって考え方も変わってくるので、もう一度組んでみて、今のポジションから一つの答えを出すのもいいんじゃないかと。そんな時期のように感じました。それに(黒田氏と同じくスタジオオルフェに所属する脚本家の)倉田(英之)さんと『純潔のマリア』で約10年ぶりに仕事して、いい意味で変わっていないところと変わっているところを知って、それも楽しかったというのもありまして。


――黒田さんは久々に谷口監督からオファーを受けていかがでしたか?

黒田
特に感慨はありませんでした(笑)。

谷口
(爆笑)。みなさんはドラマチックな何かを求められているんだと思うんだけどね……。

黒田
(笑)。というのも、谷口監督と以前会ったときに軽く話を伺っていましたので、「あ、来たな」という感じでしたね。むしろ企画の骨子を聞いたときにこそ、大変モチベーションが上がりました。『ID-0』のような作品って、なかなかできない企画なので「ぜひお願いします」という気持ちになりました。谷口監督とは2011年と12年に『スクライド オルタレイション』を一緒に作りましたが、きっちりゼロから創っていくのはそれこそ10数年ぶりです。そこを楽しみにしていた気持ちはもちろんありましたよ。

谷口
でも私から見ても黒田さんは変わっていなかったので助かりました。

――『スクライド』を手がけられたときはおふたりとも30代中盤でしたが、50代を迎えた今でも変わらないのは素晴らしいことのように思います。

谷口
バカなんじゃないですかね(笑)。

黒田
精神年齢がもう上がらない。いい意味で言えば童心。悪くいえば単なるガキですからね(笑)。

谷口
少年の心を忘れないんです(笑)。でもアニメの仕事はそうでないとやっていけないですよ。黒田さんとは価値観でのズレはなくて「カッコイイってこういうことだよね」ということに関しては合意が取れている。10数年前に毎晩飲み続けて理解し合っただけのことはありましたね。

黒田
10数年で手に入れた知識や技術はあると思うのですが、基本のスタンスはまったく変わっていなかった。そんな感じの再会でしたね。

谷口
価値観が変わっていないので、本読み(脚本打ち合わせ)がドラマチックにならなかったんですよ。「こんな脚本書いて来やがって! 出てけ!」なんて修羅場は起きませんでした(笑)。


《日詰明嘉》
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