劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人(しっこうにん)』が、2018年4月13日に公開されることが決定した。劇場版第22弾となる本作は、『名探偵コナン から紅の恋歌』での予告でも話題となっていた。さらに12月13日の週刊少年サンデーでは、連載で衝撃の事実が明かされ、長期休載も発表。ますますコナンへの注目度は高くなっている。さらに期待が高まる劇場版だが、その熱い視線はある一人の男に注がれている。それは、メインビジュアルの中央に描かれている“3つの顔を持つ謎の男”、安室透だ。謎が多い彼が中心となる本作、一体どのようなストーリーになるのだろうか?あらすじなど発表済みの情報は、以下の過去記事を参照してほしい。>【「劇場版「名探偵コナン」最新情報発表! 安室透がコナンの敵に? 疑惑の黒田兵衛はどう動く】本稿では、公式から発表済みの情報からそのストーリーを推察していく。※安室透の呼び名は公安の降谷零、黒の組織のバーボン、探偵の安室透と3種類ありますが、この記事では基本的に安室透に統一しています。※本記事はあくまで当編集部による推察に過ぎません。劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』の正式な情報についてはこちらの公式サイトをご覧ください。◆各キャラクターの表情、その目には何が写っているのかまずはティザービジュアルから考察したい。青山剛昌さんが描いた劇場版のビジュアルとしては、過去最高の人数が登場している。その下部に並んだ少年探偵団5人は、何かを見上げ驚いているような表情を浮かべている。本作は爆破事件が発端のため、その爆発を目にしているところかもしれない。またヒロインの毛利蘭は涙を流しているが、作中で父親である毛利小五郎が容疑者として逮捕されているため、それに関係した涙と考えられそうだ。そしてキーキャラクターである安室は何かをまっすぐに見上げている。これも爆発を見上げていると予想できるが、何か思いつめているようにも見える。隣の黒田兵衛は険しく、鋭い眼光。この二人が並んでいるのも、何か意味がありそうだ。続いて公開されたバトルビジュアルでは、コナンと安室が対立している様子が描かれた。中央には「Truth vs. Justice」というキャッチも。「Truth」からは「真実はいつも一つ」というコナンのお馴染みのセリフを想起させる。しかし両者共にどちらも当てはまるのも事実だ。あるいは、二人とも真実と正義の狭間で戦っているのかもしれない。そしてどちらのビジュアルでも安室の服装がスーツのため、公安としての動きが多いことも予想される。作中で“3つの顔”をどう使うのかが、ポイントとなりそうだ。◆タイトルロゴに秘められているものは?次にタイトルの「ゼロの執行人」を紐解きたい。執行人という言葉は単独で使われることはあまりなく、死刑を執行する「死刑執行人」という呼称がよく使われるものだ。そして「ゼロ」というのは公安の俗称で、安室透のあだ名。そこから「公安の執行人」とも取れるし、安室が執行人であるようにも捉えられる。しかし、“ゼロを執行する人”の可能性もあるため、公安や、安室自身が執行される側かもしれない。文字だけでなく、タイトルロゴにも注目してほしい。この「ゼロの執行人」のロゴの背景部分には、斜め線が引かれたゼロが描かれている。この斜め線はO(オー)とゼロを区別するための線であり、この斜め線が描かれたゼロは数学で「空集合」と呼ばれている。その意味は、「何も要素を持たない集合」。探偵、公安、黒の組織の3つの顔を持ちながら、つかみどころのない安室透という人物を指しているようにも考えられる。さらにここで別の見方もしてみたい。このゼロは眼帯、または丸が顔だとして、右目の部分に線が重なっているようにも見えないだろうか。そうであれば、ビジュアルに描かれている黒田兵衛、またはラムを指している可能性がある。そしてこのゼロに繋がるように描かれている点も意味深だ。数は13と、不吉と言われる数字。並べ方を見ると、作中で起こる事件へのカウントダウン“ゼロ”を告げる導火線にも見える。続いて執行人の文字。それぞれの文字から3つの線が伸びているが、まるで3つの顔を持つ安室のよう。しかも線が伸びている文字は、「幸」「行人偏」「人」の3つと、何か意図を感じる。さらに行人偏は、元の意味をたどると十字路を指す「行(ぎょうがまえ)」。十字路は、自分が来た道を除くと3つの道が残る。まさしく安室透の立ち位置を暗示しているのではないだろうか。
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