フランスで開催されていたアヌシー国際アニメーション映画祭(Festival international du film d'animation d'Annecy)で、日本の3作品が受賞した。映画祭の最終日となった6月14日に各賞が発表され、西久保瑞穂監督の『ジョバンニの島』が長編部門審査員特別賞(Jury Distinction)、新井風愉監督(ロボット)が王子製紙のために制作した『Tissue Animal』がコマーシャル部門グランプリ(Cristal for a Commissioned Film)を受賞した。また、水江未来監督の『Wonder』もCANAL+ クリエイティブエイドアワードを獲得した。 アヌシー国際アニメーション映画祭は、世界で最も歴史が長く、大きなアニメーション映画祭として知られている。期間中は日本をはじめ各国の業界関係者が多数現地を訪れている。 日本作品は、6月第1週にもザグレブの国際アニメーション映画祭で4部門を受賞している。国際舞台での活躍が続く。
『ジョバンニの島』は一般社団法人日本音楽事業者協会50周年記念として、第二次世界大戦終戦直後にソ連に占領された色丹島を舞台にした作品だ。島で育った兄弟の苛酷な運命やロシア人との交流が描かれた。 国内を代表するスタジオ プロダクションI.Gがアニメ制作をし、『宮本武蔵 -双剣に馳せる夢-』で知られる西久保瑞穂監督など実力派スタッフが多数参加した。国内では2014年2月に公開、さらに北米でもGKIDが配給権を獲得している。 『ジョバンニの島』の受賞した長編部門審査員特別賞は、グランプリ、審査員賞に続く賞となる。グランプリはブラジルのAle Abreu監督の『The Boy and the World』だった。同作は観客賞にも輝いている。