訓覇圭プロデューサー登壇後は、全登壇者を再度迎えてのパネルディスカッションをおこなった。まず「ロケ地選定のポイント」について、山本監督は、実写監督の経験もあることから、作業としてその違いを比較した。実写の場合、ロケーションハンティングでは一般的に景観の良さをまず確認するが、アニメの場合は景観のいい場所は出来る限り避けるというのだ。『WUG!』でも作品中に伊達政宗像を出したが本当は出したくなかったとのこと。やはり、誰もが行くような名所をアニメで表現するよりは、マイナーな場所を描いたほうが画面が映えるとのことだ。そして、「アニメはあくまでもキャラクターが中心であり、キャラクターが映えることを前提にする必要がある」と付け加えた。つまり景観があまりにも主張されてしまうと困るのだという。「キャラクターが乗って初めて景観が映える」という点は柿崎プロデューサーも合意した。逆に妄想力を働かせて見える情景まで考えないと聖地巡礼は成り立たないとした。つまり、アニメを何回も何回も視聴して、アニメでのそのシーンに見飽きた位の人たちがロケ地を訪れるのだと柿崎氏はアニメファンの心理状況も考察する。一方、「放送後、地域の活況を維持するにはどうするべきか」という点について、柿崎プロデューサーは、地元の人たちが積極的に様々な事に取り組むことが重要だとし、鷲宮での商工会議所を例にあげた。商工会議所のひとたちは、『らき☆すた』放送終了後も、アニメファンが喜び且つ費用が甚大にかからない様々なプロジェクトを推進していったという。毎週、毎週様々なイベントに取り組み且つ、婚活が話題となればアニメファンに特化した。同種のイベントをおこなうなど、時代の流れにあわせた企画を実施していっているという。このような努力の甲斐もあり、冬のコミックマーケットの後は、鷲宮神社に初詣をするという流れがうまれ現在も集客を下げることなくアニメファンが初詣をする神社として定着しているという。山本監督は作品を作る立場として、地域の盛り上がりを続けるということは即ち、作品を作り続けなければならないことを意味すると、アニメ監督として聖地巡礼に関わる際の使命を語ったうえで、だからこそ、自身が原作から携わっている『WUG!』については何とかして続けていきたいと改めてビジョンを提示した。当然作品が終わっても、地域の盛り上がりを持続することは重要であると指摘しつつもあくまでも作り手としての使命は「作り続けること」と、その意義について改めて強調した。そして、最後の質問は「今、注目している人、モノ、事」について。ここで山本監督は是非、「能年玲奈さんを主人公にした映画を撮りたい」とカミングアウト。更にそこに乗っかる形で、「私の場合は、能年さんを主人公にした映像作品を取りたいばかりにカメラの使い方について学び始めました!」と柿崎プロデューサーが告白し、会場を笑いの渦に誘い込んだ形で講演の幕を閉じた。講演終了後にも学生たちが、長蛇の列をつくって、各プロデューサーに熱心に質問を続けるなど、関心度の高さを如実に示していた。本講演は「聖地巡礼」と「地域活性化」という地方にとって重要な課題についてアニメ制作、ドラマ制作、そして巡礼のしくみを生み出す当事者から、生の声を聞く貴重な機会となった。受講者は高校を出たばかりの学生200名程度だったが、これらの賢言がいずれ受講生の心に響き、彼らの創作活動に生かされるようになることに期待したい。
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