[山本寛監督、柿崎俊道プロデューサーら、京都、立命館大学映像学部のクリエイティブ・リーダーシップセミナーで、「映像と地域活性化」について講演] 京都の立命館大学映像学部にて、4月25日、「映像と地域活性化」をテーマに映像産業の第一線で活用している人たちによる講演がおこなわれた。アニメ関連では、『Wake Up, Girls!』や『かんなぎ』、『らき☆すた』などでアニメと地域活性化を牽引した山本寛監督と、アニメによる聖地巡礼現象を広く世に広めた柿崎俊道聖地巡礼プロデューサーが、映像業界からはロケ地の久慈市をはじめ東北の地域振興に大きく貢献した『あまちゃん』の訓覇圭プロデューサーが登壇した。この中から本稿ではアニメ専門のサイトとして、山本監督と柿崎プロデューサーの講演内容を中心にお届けする。■ 何気ない日常の姿に付加価値を創造する聖地巡現象まず、冒頭では、聖地巡礼現象の概観を示すということで、聖地巡礼プロデューサーの柿崎俊道氏がここ10年以上の間に撮り続けた貴重な写真とともに現況について語った。「聖地巡礼」という言葉自体は、アニメファンの間でここしばらく使われてきたが、柿崎プロデューサーは「聖地巡礼 アニメ・マンガ12ヶ所めぐり 」という書籍を05年に上梓し、はじめてこの現象を広く一般社会に紹介したことで知られる。この頃はまだ「涼宮ハルヒの憂鬱」(以下『ハルヒ』)や「らき☆すた」が放映される前であることもあり、アニメのロケ地を探索する人はほとんどいなかったという。また、いたとしても個人でひっそりと楽しんでいる状況だったとのこと。そんな状況が変わったのが、『ハルヒ』からだ。ここから、柿崎プロデューサーは、自身が聖地巡礼を通して撮影してきた様々な写真とともに、それぞれの作品との関係を説明していった。一般的な観光と違い、アニメにおける聖地巡礼でポイントなのは、本来、何の変哲もないベンチ、学校、公園といったものが特別な観光価値のあるものに変わるということ。発表でも、歩道橋際のベンチの写真を示しながら、これが『ハルヒ』ファンにとっては、格別の意味があるとしながらも「ただこれは、最近作り変えられたベンチ。ここに背もたれがあると、更に感動するんですよね」と柿崎氏。 一般的にアニメ上のシーンでのアングルを忠実に再現して写真にすることが大切であると言い、そこに登場人物を想像しながら各地を巡るという妄想力が場所の価値を高めているのだとした。講演では、終始このような形で『ハルヒ』、『らき☆すた』、『かんなぎ』『Wake Up, Girls!』そして『あまちゃん』のロケ地から数々の写真のデモンストレーションで構成され受講者を沸かした。そして、最後は「聖地は自分達でもつくれる」と柿崎氏は締めくくる。アニメやマンガの舞台になっていなくても、ファンの妄想力を刺激することができれば、人を呼ぶことが出来るわけだ。
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