「からかい上手の高木さん3」高橋李依×梶裕貴インタビュー|これまでの高木さんと西片の距離感があってこその第3期に | アニメ!アニメ!

「からかい上手の高木さん3」高橋李依×梶裕貴インタビュー|これまでの高木さんと西片の距離感があってこその第3期に

TVアニメ『からかい上手の高木さん3』の放送を記念し、高木さん役の高橋李依さんと、西片役の梶裕貴さんによる対談インタビューを実施。これまでのエピソードを振り返りながら、第3期の見どころを語ってもらった。

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「からかい上手の高木さん3」高橋李依×梶裕貴インタビュー (C)2022 山本崇一朗・小学館/からかい上手の高木さん3製作委員会
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「ゲッサン」(小学館)にて連載中の山本崇一朗による大人気コミック『からかい上手の高木さん』のTVアニメ第3期『からかい上手の高木さん3』が1月7日より放送開始!

本作はとある中学校を舞台に、隣の席になった女の子・高木さんと、彼女に何かとからかわれる男の子・西片の日常を描いた“ニヤキュン”必至の青春コメディ。2018年1月にTVアニメ第1期、2019年7月に第2期が放送され、2022年はこれから放送開始となる第3期に加え、劇場版の公開も予定されている。

アニメ!アニメ!では、TVアニメ『からかい上手の高木さん3』の放送を記念し、高木さん役の高橋李依さんと、西片役の梶裕貴さんによる対談インタビューを実施。これまでのエピソードを振り返りながら、第3期の見どころを語ってもらった。

[取材・文:吉野庫之介]



現場で試される“集中力”と“高木感覚”


――2022年は第3期の放送とともに劇場版の公開も発表されていますが、決まった際はどのように思われましたか?

高橋:私は第3期が決まったという情報をマネージャーさんからフワッと聞いたので、歓喜するよりも先に「これを高木さんファンのみなさんにどのようにお伝えして驚かせようか……」という仕掛ける側の感覚が強かったです。

しかも今回は劇場版の公開も同時に発表とのことで、別現場でお世話になっている『高木さん』ファンのスタッフさんにも言いたい気持ちを我慢して隠し続けました(笑)。





:僕は別作品で監督やプロデューサーの方とお会いした際に「実は続編がやれそうなんです」というお話を伺って。日常を描いている『高木さん』は、作り方によってはずっと続けていけるような作品。自分の声優人生においての、ある種ライフワークにしていけたらと思っていたので、第3期までやらせていただけるのは本当にありがたいなと思いました。

劇場版に関しては、まるまる初耳。第3期のアフレコ現場でお聞きして、僕もすごく驚きました。今からどんな物語になるのかを想像しつつ、収録を楽しみに待っている状態です。





――キャラクターを演じる際に大切にしていることを教えてください。

:西片に関しては、ピュアでまじり気のない真っ直ぐさや優しさが、高木さんを含め、多くの読者や視聴者のみなさんを惹きつけるポイントになっていると思うので、それを形にできるように意識しながら演じています。

技術的な部分で言うと、西片はとても難しい役だなと感じています。表情がコロコロと変わりますし、会話セリフに加えてナレーションやモノローグもあるので、表面的な表現と内面的な表現の切り替えに、かなり緻密でスピーディーな対応が必要になってくるんです。並行して、テンションの流れや喜怒哀楽を考えつつ、コミカルとシリアスの変化もつけていかないといけないので。





高橋:高木さんを演じていても、西片のモノローグが丸聞こえなので「西片はこう思っているんだ」というのが筒抜けで、すごくやりやすいです(笑)。

:実際にやりとりをしている高木さんには、言葉なんてなくとも、西片の表情だけでバレバレなんだろうしね(笑)。

僕、声優の仕事って、どこか短距離走に似ている気がしていて。ひとつの作品につきAパートBパートそれぞれを全力で走って、少しの休憩と移動を挟んで、次のレースがある。その現場ごとにリセットして、新しく勝負をはじめる感覚があるので、持久力以上に瞬発力が大事な気がするんです。と同時に、アフレコって、卓球と将棋も一緒にやっているようなイメージもあって(笑)。

お芝居のラリーを続ける中で、当然、自分が思った球とは違うものが来たりもするわけです。でも、それをただ返すだけじゃなく、瞬時にどの方向に攻めようかなとコースを狙って駆け引きをしなくちゃ面白くないんですよね。

そして、そこからさらに、次の戦術を組み立てていく必要があるので、先の手を自分で予想しておかなきゃいけない。他の作品と比べて『高木さん』では、それを2、3倍速でやっているみたいな印象なので…そこに割くべき集中力やエネルギーは、相当なものがあると思います。

高橋:たしかに『高木さん』は“集中力”が必要な場面が多いですよね。パート数もA・B・Cパート、たまにDパートまであったりするので、頭も体力も使い切って、終わったあとには「アフレコしたー!」という達成感があって。

また、シリーズを経るごとに「もっとこうしたら良くなる」というこの現場ならではの“高木感覚”がはたらいて、さらにハードになっていくという……(笑)。

:自分自身の老いもあるのかもしれないけど、僕も第1期の頃より、今回のアフレコは疲れたなと感じていて(笑)。……これが“高木感覚”なのか!?

――(笑)。また、第1期、第2期を経たことで高木さんと西片の距離感も少しずつ近づいているかと思いますが、第3期のお芝居で意識したポイントはありますか?

:シナリオや監督の演出からも、西片と高木さんの距離感が近づいていることは明らかなので、そういった変化も感じつつ…でも演じるうえでは基本的に初期から変わらず、“いかに上手にからかわれるか”という部分を大切に、愛される西片を演じられればなと思っています。

高橋:第3期では時間軸が進んでいるぶん、高木さんの発言もより攻めた感じにはなっているのですが、お芝居をそこに合わせてしまうと少しオーバーな印象になってしまうので、私も“いつもの高木さん”をイメージして声色を調整しました。





学校のクラスのような優しい現場


――これまで放送された第1期、第2期のお話の中でとくにお気に入りのエピソードを教えてください。

高橋:私は第2期9話の「お悩み」という回で、高木さんの様子がいつもと違うことに西片が気づく描写がすごく好きなんです。

:たまに出てくる“西片クリティカル回”! 西片も、少なからず高木さんのことを特別に思っていることが伝わってくる重要なエピソードでもあるよね。それは第3期になってより感じる部分でもあって、西片的にも「高木さんは自分にとって、ほかの女の子とはちょっと違う存在なのかな……?」と、異性として意識しはじめている描写もあったり。

高橋:高木さんの西片への思いが届いているのを感じますよね。

:個人的には、第2期最終回の「夏祭り」回も好きです。オリジナル要素もプラスされつつ、原作よりも一歩進んだ関係性になったり、西片が男の子として一歩踏み出す瞬間も垣間見ることができてグッときましたね。



――お互いのキャラクターの魅力をどのような部分に感じますか?

高橋:魅力しかない!(笑)

:僕もそう思います(笑)。でも同年代の子たちからすると、逆に高木さんの魅力はわかりずらかったりするのかもね。高木さんって、西片以外のクラスメイトとは、いわゆる“友達”くらいの接し方をするイメージがあって。

高橋:クラスメイトどまりというか。

:好きな相手に対してだけ見せる顔がある、というのも高木さんの魅力の肝となる部分だとは思うんですけど、大人からすると「この子はまだ中学生なのに、どれだけ男心を揺さぶるのが上手なんだ……」と、ちょっと怖さを感じることもあったりします(笑)。でも何を差し置いても"その対象が西片だけ"というのが素敵ですよね。西片に感情移入して見る僕ら視聴者からすると、やはり一途な高木さんは可愛いなと思います。

高橋:私は西片の一生懸命なところが大好きです。結果としてそれが「からかわれ上手」になってもいるんですけど(笑)、高木さんとの人間関係においても一生懸命で、夏祭りに誘うときも「ここはちゃんと伝えよう」と行動してたり。そんなところが愛おしいなと感じます。



――お二人はお仕事や日常生活の中で「からかう側」「からかわれる側」のどちらになることが多いですか?

:どちらのパターンもありますね。僕はとにかく、その場が和やかに、円滑に進むような立ち位置に回ります。自分がどうしたいかよりも、どうすればみんなが気持ちよく過ごせるかを考えますね。

高橋:バランサータイプなんですね。

:たとえばイベントや生放送など、盛り上げるべき場があったとして。"からかい上手な先輩"と一緒のときには「もう存分に料理してください!」と思いますし、"からかわれ上手な後輩"と一緒のときには「どうしたらこの子の魅力がより引き立つかな」と考えたりします。もちろん、後輩でもからかってくるタイプもいるので、そこは甘んじて受け入れたりもしますが(笑)。

高橋:たしかに先輩・後輩という関係性によっても対応は変わりますよね。

:高橋さんはこの現場でのイメージが強すぎて、なかなか「からかう側」になっているところを想像できないかも……(笑)。

高橋:私だって両方できますよ! 前に梶さんと『高木さん』関連の番組に出演したときは散々でしたけど(笑)。

:あのときは、100パーセント「からかわれる側」だったよね(笑)。ほかの現場だと違うの?

高橋:からかえて……ないですけど、私もバランサータイプだから、後輩がいたらちゃんといじりますよ!

:いじれるんだ?

高橋:いじれる……かな?

:なんだそれ!(笑)

高橋:未来の話ですよ! いじりたい後輩が出てきたらいじります。

:いじり返されそうだけど(笑)。

高橋:結果、後輩にからかわれる先輩になってしまうかもしれない……(笑)。

:でも「からかわせてくれる先輩」と思われるということは、きっとその後輩が、高橋さんの懐の広さを感じるからだと思うよ。優しい証拠!

高橋:『高木さん』の現場はみんな優しいですよね。

:賑やかだけど穏やかな、いい空気の現場だったよね。とくにエンタメ的なきっかけを作ってくれるのが木村役の落合福嗣くんで、みんながそれに乗っかっていく感じで。

高橋:話しているとみんなに会いたくなりますね。

:またいつか、みんなで一緒に収録ができるようになったら嬉しいね。



第3期、劇場版の次は……


――これから放送される第3期の注目ポイントを教えてください。

:第1期、第2期と同様に、原作のテンポ感や雰囲気を大切にしながら作られているのが何より素敵なところ。そのうえで、アニメオリジナルのエピソードもしっかり用意されておりますので、ご期待ください。それから第3期では、学校行事関連のエピソードが多いのが印象的でした。

高橋:私も学校行事のお話は注目ポイントだと思います。中学2年生の2学期は長い期間でもあり、面白い出来事が詰まっている青春の真っ只中だなと。また、ほかのカップルたちと比較しながら見るのも楽しいのではないかと思います。





――第3期、劇場版と楽しみが続く『高木さん』ですが、今後の展開として期待されていることはありますか?

高橋:それはもう『からかい上手の(元)高木さん』のアニメ化でしょう。

:だね! 僕らはずっと『(元)高木さん』をアニメでも観てみたいと話しているんです。この中学時代があっての結婚生活なんて、最高に幸せじゃないですか! しかも子宝にも恵まれて。

高橋:本当に可愛いんですよね。

:ちーちゃん、可愛いよね。あと、あくまで個人的な話にはなるんですけど、自分の年齢的にも“父親役”という新しい挑戦をしてみたいというのもあって。まあ、西片の場合はそこまで大きな変化はないかもしれませんが(笑)、それでも、パパという役割を演じられたら楽しいだろうな思うんですよね。いつか実現したら嬉しいです。

高橋:中学時代と交互にやりません?

:なるほど! それでいこう(笑)。

高橋:今回の第3期を見ていただくことで、より『(元)高木さん』の現実味が増しますよね。

:そのつもりで作っているのかな?という気すらしてくるよね(笑)。本当に、今後が楽しみです!



――最後に視聴者のみなさまへメッセージをお願いします。

高橋:第1期、第2期と同じく、第3期も最終話まで走り切った作品になっています。「どの話数が好き?」と聞かれたら、「全部!」と言ってしまうほどに良いエピソードが揃っているので、第1話から全話見逃すことなくお楽しみいただければと思います!



:お待たせしました! いよいよ第3期がスタートします。本当にうれしいですね。アニメオリジナルエピソードもバッチリ用意されつつ、これまでと変わらず、原作のテンポ感や雰囲気を大切にしながらの丁寧な作品づくりは健在です! 新作をより楽しんでいただくためにも、ぜひアルバムをめくるような感覚で、これまでのシリーズを振り返ってみてください。よろしくお願いします! 劇場版もお楽しみに!



『からかい上手の高木さん3』
2022年1月7日よりMBS/TBS系全国28局ネット
“スーパーアニメイズム”枠にて 毎週金曜25時25分~ 放送スタート!

J:テレ「アニおび」 1月10日より毎週月曜25時00分~
AT-X 1月8日より 毎週土曜21時00分~
*リピート放送あり
※放送日時は変更になる場合があります。

2022年、映画公開予定

【スタッフ】
原作:山本崇一朗『からかい上手の高木さん』『あしたは土曜日』(小学館「ゲッサン」)
監督:赤城博昭
脚本:福田裕子、伊丹あき、加藤還一
キャラクターデザイン:高野綾(※高ははしごだか)
総作画監督:茂木琢次、近藤奈都子、岡昭彦、小野田将人、高野綾(※高ははしごだか)
音楽:堤博明
アニメーション制作:シンエイ動画
オープニングテーマ:「まっすぐ」大原ゆい子

【キャスト】
高木さん:高橋李依
西片:梶裕貴
ミナ:小原好美
ユカリ:M・A・O
サナエ:小倉唯
中井:内田雄馬
真野:小岩井ことり
高尾:岡本信彦
木村:落合福嗣
浜口:内山昂輝
北条:悠木碧
田辺先生:田所陽向


(C)2022 山本崇一朗・小学館/からかい上手の高木さん3製作委員会
《吉野庫之介》
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