“ジャイアンデビュー”から13年…木村昴、声優キャリアを振り返る「最初は記念受験のつもりだった」 | アニメ!アニメ!

“ジャイアンデビュー”から13年…木村昴、声優キャリアを振り返る「最初は記念受験のつもりだった」

『ドラえもん』のジャイアン役などで知られる木村昴にインタビュー。前編となる今回は、『ドラえもん』を中心にデビュー当時の想いを振り返ってもらった。

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“ジャイアンデビュー”から13年…木村昴、声優キャリアを振り返る「最初は記念受験のつもりだった」
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『ドラえもん』のジャイアン役を14歳から13年間務めており、近年は『暗殺教室』や『Dance with Devils』、『遊☆戯☆王VRAINS』などといったアニメでも主要キャラクターを演じている木村昴。若くして注目を集め、キャリアを重ねてきた彼は順風満帆のようにも見えるのだが、そこには若さゆえの戸惑いがあったという。

「アニメ!アニメ!」では、過去に木村へインタビュー(※)を行なっているが、ここで改めて“声優・木村昴”の軌跡を聞いてみた。前後編にわたってじっくり振り返ろうと思う。

※関連インタビュー>「ヒプノシスマイク」声優・木村昴インタビュー ヒップホップ偏歴やラップへの情熱を語る

■最初は記念受験のつもりだった



――そもそも、木村さんはどういったキッカケで声優になったのでしょう?


木村
これがちょっと複雑なんですけど……語弊を恐れずにサクッと言っちゃうと、子どもの頃から子役をやっていたので人前に立って何かを表現して、見た人に何かしら感じ取ってもらいたいという夢みたいなものをずっと持っていたんですよ。
ジャングルクルーズのお兄さんになりたい、ミュージカル俳優になりたい、ラッパーになりたいって。一番強かったのは、ミュージカル俳優なんですけど。

――なぜミュージカル俳優?

木村
もともと大好きだったんです。両親がオペラ歌手なのでオペラもいいなと思ってたし、両親もやってほしかったのかレッスンをさせるんですけど、やっぱりプロなんで厳しいんですよね! で、もうオペラはやりたくない!みたいな(笑)。
両親に反発する意味もありましたし、全く同じ道をたどると両親を超えられないと思ったので。超えるためには別の道をと思ってミュージカルで行こうと思っていました。歌で表現するという意味では似てるじゃないですか。


――夢がすべて「人の前に立つ」で共通しているところが、木村さんの本質を現していますね。そんななかで、『ドラえもん』のオーディションが。

木村
中学生の頃ですね。「何でもやってみよう」とトライできる年齢になった時期と、『ドラえもん』のオーディションが重なって、「じゃあ」と受けてみることにしました。もちろん受かるとは思っていなくて、ダメもとの“記念受験”のつもりでした。
何年後かにミュージカル俳優かラッパーとして成功したとき、「実は昔、『ドラえもん』のオーディション受けたんだよ」とネタにできたらな、ぐらいの気持ちだったんです(笑)。

――オーディションでは役を何役でも選べたとか。なぜジャイアン役を選んだのでしょう?

木村
記念受験ぐらいの心持ちとはいえ、ドラえもんはちょっとビッグネーム過ぎるなってビビっちゃったんですよ(笑)。
あと、しずかちゃんものび太もスネ夫も、僕の性格とだいぶ違うのでちょっと入り込めないなぁって考えて、割とポンポンと「ジャイアンしかないな」って決めました。
第一次審査は、テープオーディションだったので声を録音したMDを送ったんですけど、僕的にはもうそれでミッションコンプリートだったんですよね。


――「受けたことがある」って言えますもんね。

木村
そうそう、もう送ったんで(笑)。
やりきったんですよ、僕的には。何十年後かに『情熱大陸』で「実は俺ね、受けたんだよ。今やってる2代目の人たちには頑張って欲しいね!」って言う準備は整ったと(笑)。もうオールクリアだったんですけど……。

――二次審査に進めた。

木村
びっくりしましたね。それに二次審査はアフレコブースで受けるんですよ。行くと、ジャイアンを受けている選りすぐりの声優さんたちが順番を待っているんです。
それを見て「ちゃんとやらなきゃバチが当たる。記念受験なんて言ってらんねぇ!」と思って身が引き締まったのは覚えてますね。まだ合格するとは思ってなかったんですけど、とにかくやるだけやろう。じゃないと失礼だとは思ってました。
そうして三次に進んだときは「ここまできたら受かりてぇ!」って思うようになっていました。

――そうして見事合格しましたね。

木村
まさか本当に合格通知をいただけるとは思いませんでした。

僕の声優デビューがこういうスタートなので、失礼で生意気かもしれないですけど、なろうと思っていなかったけれどチャンスをいただいたという形です。
「剛田武役、木村さんでお願いします」と言われたその日から、今までやってきたことや目指してたもの全部水に流して。「俺は今日から声優だ」と覚悟を決めました。

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《松本まゆげ》
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