アニメ『NARUTO-ナルト-』20周年記念!竹内順子×杉山紀彰インタビュー「ナルトとサスケの関係性は大人になっても変わらない」 | アニメ!アニメ!

アニメ『NARUTO-ナルト-』20周年記念!竹内順子×杉山紀彰インタビュー「ナルトとサスケの関係性は大人になっても変わらない」

アニメ『NARUTO-ナルト-』20周年を記念し、うずまきナルト役の竹内順子さん、うちはサスケ役の杉山紀彰さんによる対談インタビューを実施。これまでの作品の歴史を思い出とともに振り返りながら、「NARUTO THE GALLERY」への期待を伺った。

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(C)岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ
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放送開始から20周年を迎えた岸本斉史原作によるアニメ『NARUTO-ナルト-』。本作は1999年から2014年にかけて週刊少年ジャンプ(集英社)で連載され、2002年にTVアニメの放送がスタート。現在は『NARUTO-ナルト-』の主人公・うずまきナルトの息子であるうずまきボルトが活躍する『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』が展開中だ。

12月10日(土)からは東京都 AKIBA_SQUARE(秋葉原UDX内)にて、アニメ『NARUTO-ナルト-』20周年を記念した展示イベント「NARUTO THE GALLERY」も開催され、アニバーサリーイヤーを大いに盛り上げる。

アニメ!アニメ!では、アニメ『NARUTO-ナルト-』20周年を記念し、うずまきナルト役の竹内順子さん、うちはサスケ役の杉山紀彰さんによる対談インタビューを実施。これまでの作品の歴史を思い出とともに振り返りながら、「NARUTO THE GALLERY」への期待を伺った。

[取材・文:吉野庫之介]



キャラクターの人生とともに成長できた20年


――アニメ放送20周年おめでとうございます。これだけ長い期間キャラクターの人生に並走できる作品というのは本当に稀有ですよね。

杉山:実は先日とある収録の際にアニメ『NARUTO-ナルト-』シリーズの演出を担当されていた神尾千春さんとお会いして、その際にも「作中でキャラクターが年齢を重ねていって、役とともに僕らも一緒に成長できたことは幸せなことだ」という話をしました。

『BORUTO-ボルト-』シリーズになってからも、そうしたキャラクターの過ごしてきた歳月を感じられるようなセリフがあったときに感慨深い気持ちになりますし、ほかにも長期で続く作品はありますが、役の人生に並走できるということは稀なことで、幸せだなと改めて強く思いますね。

竹内:今の杉山さんのお話を聞いていて、20年の長さを実感しました。私の場合はナルトくんの成長がすごくて追いつけないから、並走できている感じはしないんですよ(笑)。

杉山:竹内さんが以前、ナルトが成長してからの収録で「みなさん忘れてないですよね? 私、女性なんです!」と言ってたの覚えてますよ(笑)。

竹内:そうそう(笑)。だから私とナルトのこの距離感はこれから先もずっと変わらないんだと思います。



――私も小学生のころから作品を楽しんでいるのですが、本当にナルトは成長しましたよね。今回20周年ということで、初期から現在に至るまでのお二人の思い出をお聞きしたいです。

竹内:初期のころでいうと、私は『NARUTO-ナルト-』の最初のエンディングテーマ(「Wind」Akeboshi)が忘れられないんです。

杉山:あ、僕も同じです。

竹内:あまりにも切なく寂しくて心に残るんですよね。なにか思い出があるというよりは、ずっと聴いていたいという想いがあるというか。あの楽曲のなかに『NARUTO-ナルト-』の登場人物や世界観、物語の裏にある大切な部分が投影されているような気がしていて。

杉山:僕もそう感じていました。やはりあの楽曲から物語がスタートしたので、その印象が強烈に残っていますよね。

――今改めて聴くと懐かしさとともに一層胸にくるものがありますよね。少年期のストーリーでとくに印象深いシーンはありますか?

杉山:僕はおにぎりを食べながらナルトに「ウスラトンカチ」って言っていた時代が懐かしいです(笑)。

竹内:可愛かったよね~。そんなころもあったのに、病院の上で螺旋丸と千鳥を本気でぶつけ合ったりして、あれはショックだったなあ…。

杉山:きっと思春期ってそういうこともあるんじゃないですかね。仲がよかった友達と喧嘩して急に疎遠になったりとか、そういった部分も含めてストーリーの中に落とし込まれていたのかなと思います。



――たしかに、ナルトとサスケの「絆」には生々しいところがあるというか。

杉山:「絆」って、すべてがポジティブな意味合いを持つわけではなく、その人のネガティブな印象や事柄も受け入れたうえで成り立っていて、それが「腐れ縁」みたいなものになることもあるので。そうした意味でも人間くさい関係性だなと。「まったくアイツは」と言いながらも「しょうがないな」と心では思っているというか。

竹内:そうだね。でもサスケの「やっぱり…お前うざいよ」とか、傷つくから人に言っちゃダメ!

杉山:ナルトが超絶ポジティブだから許されているだけで、思い当たる節は多々ありますね(笑)。

――(笑)。あと二人の共闘シーンでは、波の国編での再不斬(ザブザ)・白(ハク)との戦闘シーンが印象深いです。

竹内:ナルトとしてはサスケに助けられていた感じですね。

杉山:僕はあのお話のあたりで修業をして二人で肩を組んで帰ってくるシーンが好きですね。

竹内:ああいう人の生死に関わらないエピソードは楽しいんですけどね(笑)。でもサスケの修業シーンはシリアスなことが多かったですよね。

杉山:サスケの場合は「力をつけないと生きていけない」と思っていましたし、師匠もそういう稽古ができないと認めないみたいなところがあったので、そんな彼を受け入れてくれたカカシ先生は本当に大人だなと(笑)。



――カカシ役の井上和彦さんとの印象深い思い出はありますか?

竹内:ありますよ! 和彦さんが「“中忍”試験」のことを間違えて「“中年”試験」と言っていたのは忘れられない思い出です。

杉山:仰ってましたね。合格したら貰えるベストも「これ、“中年ベスト”なんだ…。」って(笑)。

竹内:「そんな試験受けたくない!」って(笑)。

杉山:現場が笑いに包まれていましたね(笑)。

ナルトとサスケの関係性は大人になっても変わらない


――青年期の『疾風伝』に入ってからもさまざまなエピソードがありましたが、サスケ関係では兄であるイタチとのシーンがとくに人気が高いですよね。

杉山:そうですね。サスケはイタチとの決着が着くまで闇から抜け出せない人生を送ってきたので、その真相を知ったとき本当に彼の手のひらで泳がされていたんだなと。あとうちは関係で竹内さんと「イザナギ」と「イザナミ」の説明がわからないという話をよくしています(笑)。

竹内:あれ難しいんですよ!(笑)

杉山:イタチが作中で淡々と説明しているんですけど、あれを一回で理解できる人は相当頭がいいと思います(笑)。



――たしかに(笑)。ナルト目線からはいかがでしょうか?

竹内:『疾風伝』のなかでは師匠であるエロ仙人(自来也)とのエピソードは絶対に外せませんし、あとはナルトの親であるミナトとクシナのお話のようにうるっとくるようなシーンも多くて。そんなストーリーもありつつ、サスケをひたすら追いかけて、最後の最後でようやく解決することができてよかったねって心から思いました。



――終末の谷での決戦は少年期と青年期がリンクする構図にもなっていて、作品の歴史も感じられる名シーンですよね。

竹内:本当に素敵な構図だったのですが、あのカグヤとの決戦のあとでわざわざ終末の谷まで行って喧嘩しなくてもって思いました(笑)。

杉山:そうですね(笑)。

竹内:そんなナルトとサスケの関係性は大人になっても変わらないので、素敵だなと思います。

――あと個人的には九喇嘛(クラマ)とのエピソードに感動しました…。

竹内:『BORUTO-ボルト-』のなかで九喇嘛との最後が描かれたあとなので、今はより一層感じるものがありますよね。『疾風伝』で九喇嘛と名前で呼ぶようになり、仲間として一緒に戦えることの幸せを感じていたあの時代があってよかったなって思います。



――ファン目線でも名前が判明してからは「九尾」ではなく「九喇嘛」と呼ぶようになりましたからね。

竹内:やっぱり名前で呼び合うって素敵ですよね。ちょっと話が変わるのですが、名前関係でサスケだけずるいって思っていたことがあって。

杉山:なんでしょう?

竹内:必殺技の名前が「天照」とか「須佐能乎」とか神様の名前ばっかりでずるい! もうちょっとナルトにも分担して!(笑)

杉山:そのお便りは岸本先生宛てにお送りください(笑)。

――カッコよさでは螺旋丸も負けていませんよ!(笑)

杉山:そうですよ。大玉とか螺旋手裏剣とか一つの技をブラッシュアップし続けているのはすごいと思いますし、ナルトらしさが出てますよね。

竹内:カスタマイズされていくのは面白いですよね。ちなみに数ある必殺技のなかで一番言いやすい技ってなんですか?

杉山:それはもう「千鳥」ですね。

竹内:やっぱり基本に戻るんですよね! 私も「螺旋丸」が一番言いやすいんです(笑)。

杉山:逆に大変だったのは「麒麟」ですね。「ん」で終わる必殺技ってバシッと決まりづらくて。

竹内:「螺旋丸」の場合は「ん」の前の「が」で力が入れられるけど、「麒麟」だとそもそも技名が短くてきつそうですね(笑)。

杉山:「がん」はまとまった音だけど、「り」と「ん」はつなげるのが難しくて苦労しました(笑)。

――また、『BORUTO-ボルト-』世代になってからの“父親”としてのナルトとサスケについてもお聞きしたいのですが、ボルトやサラダとの関係性はお二人から見てどのようなものですか?

竹内:ボルトは本当に生意気なんですよ。でもたまにデレた部分を見せてくれるから、超可愛いって思ってます(笑)。ナルトとしてもボルトにベタベタだと思いますし、いられるのならずっと一緒にいたいんだろうなと。

――ナルト自身が両親と一緒にいられなかった分、今の家族を大切に思っているのが一層伝わってきますよね。

竹内:そうですね。あとはこれからの方向性として、ボルトやヒマワリのことが大好きなお父さん路線でいくのか、どこまでいっても妻であるヒナタラブな旦那路線でいくのかはまだわからないですね(笑)。



――対してサスケは初期のころサラダとのすれ違いもあったりと不器用な一面が垣間見えたり。

杉山:サスケはサラダだけではなくサクラに対しても不器用なんですよ。

竹内:むしろそっちの方がすごいよね(笑)。

杉山:ただサラダに何かを頼まれたときにはなんだかんだで付き合ったりはしているので、愛想はよくないけれど娘思いな面は出ているんじゃないかと思います。

――あとは忍としてボルトはサスケに憧れていて、サラダはナルトに憧れているというのもいいですよね。

杉山:ボルトに関しては性格や風貌が似ているということもありますが、彼のなかに昔のナルトを見ているように感じるんですよ。ナルトよりも頭が良かったりはしますが。

竹内:ひどい!(笑)

杉山:いやいや!(笑) ナルトは熱血で真っ直ぐだったんですけど、ボルトの場合は作戦を練ったりできる要領のよさを感じつつ、根本にあるがむしゃらさは重なる部分があるんだろうなと思います。

『NARUTO-ナルト-』の歴史はみなさんが作品を愛し続けてくださっているからこそ成り立っているもの


――12月10日からはアニメ『NARUTO-ナルト-』20周年を記念して開催される展示イベント「NARUTO THE GALLERY」が始まりますね。

竹内:とにかくたくさんのお客様に一緒に楽しんでいただきたいですよね。

杉山:そうですね。現在も『BORUTO-ボルト-』がアニメ放送されていますが、20年という歳月を経て親子で作品を応援してくださっている方もいるかと思うので、そうした歴史みたいなものも家族のみなさんで共有していただけたら嬉しいなと思います。

――大型スクリーンによる迫力の映像や多面モニターによる演出も『NARUTO-ナルト-』ファンにはたまらないものなのではないかと思います。

竹内:私も先ほど映像で見たのですが、とても感動しました!

杉山:懐かしの名シーンですね。あとは木ノ葉の里のジオラマなんかもすごくリアルですよね。

竹内:このジオラマを見ながら実際にアニメの中でキャラクターたちがどういうふうに動いていたのか確認したくなりますよね。

杉山:ナルトがイタズラをしたときにどういうふうに逃げていたとか、そうしたイメージを3Dで膨らませながら見るのも面白そうですね。

竹内:あまりにもリアルだから、フィギュアとか置いて遊びたくなっちゃいますよね。

杉山:買い食いをしているチョウジとか(笑)。あとは「このキャラクターの家はここにあるんだ!」みたいなのを見つけるのも楽しそうですよね。

竹内:うんうん! ほかにも今話題のアニメーション作家とコラボレーションした特別な作品の上映もぜひ見ていただきたいですね。

――最後に『NARUTO-ナルト-』ファンのみなさまへメッセージをお願いいたします。

竹内:20年という月日は長いようで短く、でもやっぱり長いなって思います(笑)。その歴史はみなさんが作品を愛し続けてくださっているからこそ成り立っているものであり、今回、そのひとつの形として「NARUTO THE GALLERY」が開催されます。ぜひ一緒にアニメ『NARUTO-ナルト-』の20周年をお祝いしていただけたら嬉しいです。会場でお待ちしております!

杉山:長きに渡ってキャラクターの人生をともに歩ませていただけていることに本当に感謝をしております。今回20周年を迎えたことで素敵なイベントが開催されるということで、小さいころから『NARUTO-ナルト-』を見てきたという方や、自分の子どもが『BORUTO-ボルト-』を見ているという方、そうした幅広い世代のみなさまにお楽しみいただける展示になっておりますので、ぜひ記念に足をお運びいただけたらと思います。



(C)岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ
(C)NARUTO THE GALLERY実行委員会
《吉野庫之介》
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