■イギリスの海に大興奮!
――海×寿さんのコラボが美しい! とても良い写真ですね。
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寿:ブライトン(イギリスのイングランド南東部に位置する都市)の近くの、ワージングという海です。
地元・神戸で暮らしていた時はいつもそばに海があったので、夏休み中ずっと「海見たいな~」と言っていたら、ホストマザーが「かわいそうに! そうよね、 あなたはイギリスで1度も海を見たことがないもんね」と気を遣ってくれて。ホストマザーのお友達がワージングのエリアに住んでいて、「一緒に行く?」と誘ってくれたので、お言葉に甘えて付いて行っちゃいました!
――海と空の境界線も、とてもキレイですね。
寿:この海の先がフランスだそうで、一番近い場所だと22マイルほど泳げば辿り着くそうです。
ユーロスター(イギリスと大陸ヨーロッパとを結ぶ国際列車)だと1時間ほどでフランスに行けるのですが、泳ぐとタダで行ける……いつか遠泳してみようかな(笑)。
――「挑戦してみてください」とは言えないです(笑)。この日は海水浴日和だったのでしょうか?
寿:天気自体は良かったのですが、この日も12度ほどしかなかったんです。一応水着は持っていっていたのですが「寒いから足だけ浸かる感じになるだろうな~」と思っていた中、海に着いた瞬間にホストマザーが海に入っていって(笑)。それにつられて、私も入っちゃいました。
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寿:海に入った瞬間はかなり寒かったのですが、だんだんと体が慣れて暖かくなっていくという感覚を久々に思い出しましたね(笑)。
――とても楽しそうな海の写真の中に1枚、とてもかわいらしいお写真が♪
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寿:ホストマザーのお友達のお家に招いていただいたのですが、そこで飼われていた猫ちゃんです。イギリスでは外で猫を見かけることがほぼないので、間近で猫に会ったのは久しぶりでした。かわいかった~!
――ちなみに寿さんは、猫派or犬派でいうとどちらでしょうか?
寿:最近はコアラに夢中なのですが、犬か猫かで言われたらもともと猫を飼っていたこともあって猫派ですね。犬も大好きなんですけど。
――豊崎さん家の愛犬・ニコちゃんもとてもかわいいですしね。
寿:ね~、本当にかわいい!
実は、1度会いに行ったことがあるんです。飼い始めたばかりの頃で、とても小さかったのですが、すごく激しい歓迎をしてもらいました(笑)。
■初の海外バースデー! イギリスで迎える29歳の誕生日の過ごし方
――ここからは、テーマトークのお時間とさせてください。もうすぐ寿さんの29歳の誕生日ということで「誕生日」についてお聞きできればと思いますが、まずはおめでとうございます!
寿:わ~! ありがとうございます!
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――29歳の誕生日をイギリス生活中に迎えることについて、どう感じていますか?
寿:人生で初めて海外で過ごすバースデーなので夢のような気分です。
去年は(高垣)彩陽が主催で、共通のお友達を呼んだ、とっても素敵なサプライズパーティーを開いてくれたんです。
その時「2020年のお誕生日を私は近くで祝えないから」と言ってくれたことを今でも覚えています。当時「じゃあ来年のこの日、このパーティーのことを思い出すね!」と言ってた日がやってきたんだな~と、感慨深いですね。
――日本とイギリスのお祝いスタイルで、違いを感じた部分はありますか?
寿:この状況下なので、イギリスでのリアルな祝い方は見れていないのですが、本来であれば誕生日には親戚一同が集まって、親族みんなで楽しむのがイギリススタイルみたいです。
今年のホストマザーの誕生日には、パーティーが開けないぶん、たくさんお手紙が届いていました。年代もあるとは思うのですが、お手紙を書いて届けるって、とってもステキだなと感じました。
イギリスではないのですが、私がイラク出身のクラスメイトの誕生日会に参加した時は、みんなで踊りました。お祝いの気持ちを文字にしたり、ダンスにしたり、彩陽のようにサプライズパーティーを開いてくれたりと、スタイルは違えど祝う気持ちは共通なんだなと感じました。
――祝いの場に家族を招待するかしないかということも日本と海外の違いのように感じます。
寿:ちょうど昨日、友達とそんな話をしました。その友達は国際カップルで、お相手がイタリア人なのですが、当然のように家族の集まりに連れていかれるそうです。
でも日本は「恋人はまだ家族じゃない」というような線引きがあって、どちらが良いというワケではないのですがその違いは大きいと思います。
9月頭にホストファミリーの結婚記念日があったのですが、私はそれを知らなくて「キレイなお花が増えているな」と思っていたら、「これ結婚記念日だから、ホストファザーが買ってきてくれたんだよ」とホストマザーが教えてくれました。
イギリスで町を歩いていると、花束を持っている男性をよく見かけます。手紙や花、ダンスなど“伝える”ことに重きを置いているのが日本との大きな違いかもしれないですね。
友達に話を聞いていると、彼と一番ケンカになる理由は気持ちを伝えないことで、彼から「言いたいことがあるなら言って」と言われるそうです。
日本のように「察して」という文化じゃないから、言葉にしなくてはいけない。やはり言葉にすることはすごく大切なことなんでしょうね。
――寿さんにとって一番記憶に残っている誕生日を教えてください。
寿:ライブと重なっていることが多くて、誕生日の思い出を聞かれるとライブを思い出します。必然的に、スフィアで過ごす誕生日が多いということですね(笑)。
20歳の誕生日は、ライブ中、ステージ上にケーキが運ばれてきて、ファンの皆さんにもお祝いしてもらいました。すごく嬉しかったです。
――ライブの話が出ましたが、先日、スフィアの生配信で「Sphere 10th anniversary Live 2020 “スフィアだよ!全曲集合!!」の様子が流れました。あれを見て、そろそろライブをしたくなってきたのではないでしょうか?
寿:あの映像をチェックしていたのは少し前になるのですが、すごく遠い昔に思えるくらい、懐かしく感じました。でも、1曲1曲チェックしていくと「あの時はこうだった」と鮮明に思い出せます。すごく印象深いライブでした。
イギリスに来てからも歌のレッスンは続けているので、映像を見ていたらやっぱり「ライブをしたい!」と思いました。
■「自分で自分を認められるようになってきた」イギリス生活
――イギリスが舞台の本場であることにちなんで、お芝居についてもお聞きしたいのですが、自身の出演作を振り返ることありますか?
寿:日本にいた時は、過去作を見て「もっとこうすればよかったな」と反省することは多々ありました。
そんな中、イギリスに来てからアニメ、芝居、歌などを再度見てみて、「今は絶対その表現できない!」と感じ、その分過去の自分を誇らしく思うようになりました。
2、3年前の私は「もっとこうすれば良いのに」ばっかり思っていたのですが、今の私は「その表現いいじゃん!」「その表現どうやってできたの!?」と自分を褒めたり(笑)。
自分で自分を認められるようになってきたことが、私の中での成長なのではないでしょうか。
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――例えば、どの作品でしょうか?
寿:『映画 けいおん!』ですね。「ムギたちはイギリスのどこに行ったんだっけ?」と確認するために見ていたら新しい発見がたくさんありました。
もちろん「なんでこういう表現をしたんだろう?」という部分もあるんですけど、当時より作品を楽しめるようになってきました。
あとは『TIGER & BUNNY』。初めて演じた時は、ヒーロー作品にあまり馴染みがなかったのですが、今はマーベル作品にどっぷりハマっているので、今ブルーローズを演じたらどんな感じになるんだろうと想像が膨らみます。
■「ちゃんと感謝できる人になれたら“最強の私”になれるんじゃないかな」
――最後に、改めて29歳はどんな1年を過ごしたいか聞かせてください。
寿: 決めた目標があります。それは「もし今日が最後の日だとしても、“良かった”と思える日を過ごそう」ということ。その積み重ねで、自分の人生を振り返った時に「最高に楽しかった!」と思えるはずだからです。
20代最後の歳になりましたが、特別焦ってはいないので、ゆっくりと自分で納得できる人生を歩んでいければ良いなと思っています。その中で、色んな人やものに、ちゃんと感謝できる人になれたら“最強の私”になれるんじゃないかなと思います。
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この連載では、そんな寿さんに聞きたいことやってほしいことをTwitterで募集中。ハッシュタグ「#寿美菜子AA連載」を付けてツイートされたご質問&ご意見を編集部で参考にいたします。読者の皆さんの知恵をお借りできますと幸いです!
【寿美菜子のイギリス生活記 バックナンバー】
第1回 【寿美菜子のイギリス生活に迫る! ロックダウン中の現地模様、渡英に至ったスフィアメンバーからの言葉とは】
第2回【寿美菜子のYouTube撮影秘話に迫る! 「スフィアの4 colors LABO」の今後の展開も?】
第3回【寿美菜子さんは学校では“優等生キャラ”? クラスでのエピソードやハマっているものを明かす】
第4回【寿美菜子の“心が動いた瞬間”は? 自ら撮った写真と振り返る!】
第5回【寿美菜子がイギリスで落ち込んだ時に「元気づけてくれた人」とは!?】
寿美菜子 プロフィール
『泣きたい私は猫をかぶる』深瀬頼子役
事務所の同期である、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生とのユニット「スフィア」のメンバー。
『泣きたい私は猫をかぶる』深瀬頼子役
事務所の同期である、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生とのユニット「スフィア」のメンバー。