1999年に放送された『デジモンアドベンチャー』から始まる「デジモンシリーズ」。根強い人気を誇るシリーズのなかでも、前作から世界観を一新し、当時人気だったカードゲームの要素を加えたり、リアルなストーリー展開で人気を博したのがシリーズ3作目『デジモンテイマーズ』だ。今回、アニメ!アニメ!では、Blu-ray BOXに収録されるスペシャルブックレットより、『テイマーズ』を生み出した主要スタッフ4人の座談会の一部を特別公開。「デジモンアニメシリーズ」企画立ち上げから本作に携わる関弘美プロデューサー、本作のシリーズ構成や『02』では脚本として参加した小中千昭、演出面でシリーズを支えてきたシリーズディレクターの貝澤幸男、『アドベンチャー』や『02』のシリーズディレクターを務め本作では各話演出として参加した角銅博之。「デジモンアニメシリーズ」を支えてきたスタッフ4人が明かす『テイマーズ』の制作秘話やシリーズへの想い、さらに初回生産限定特典の録り下ろしスペシャルドラマCDの聴きどころとは――。【プロフィール】関 弘美(せき ひろみ)プロデューサー。フジテレビや朝日放送制作の日曜朝枠のアニメ作品を数多く手がけた。デジモンシリーズでは『アドベンチャー』立ち上げから『フロンティア』に携わる。東映アニメーション企画製作本部、企画開発スーパーバイザーを務める。小中 千昭(こなか ちあき)脚本家・小説家。アニメ以外にも実写ホラーや特撮作品等も数多く手がける。デジモンシリーズでは、『アドベンチャー02』では第13話『ダゴモンの呼び声』の脚本を担当。『テイマーズ』ではシリーズ構成として参加。貝澤 幸男 (かいざわ ゆきお)アニメーション演出家。デジモンシリーズでは、『テイマーズ』、『フロンティア』、『デジモンクロスウォーズ』のシリーズディレクターを務める。東映アニメーション所属。角銅 博之 (かくどう ひろゆき)アニメーション演出家。デジモンシリーズでは、『アドベンチャー』、『02』のシリーズディレクター、『DIGITAL MONSTER X-evolution』の監督を務め、『テイマーズ』、『フロンティア』『デジモンクロスウォーズ』では主に各話の演出として参加。――『デジモンテイマーズ』制作当時の役割を、改めて教えてください。関プロデューサーとして、スタッフィングなどから関わっています。角銅さんには引き続き入っていただき、貝澤さんと小中さんに連絡をして参加していただきました。貝澤僕は前作の『デジモンアドベンチャー』と『0 2 』には全く関わっていなかったので、ゼロからのスタートになるわけです。ですが、関さんから「自由にやっていい」と言ってもらい、シリーズディレクターを引き受けることにしました。小中さんの描くデジモンや人間はとても密度があるんですよね、絵にしていくのは非常に難しかったですが、やりがいはありました(笑)。小中『0 2』からの繋がりで、シリーズ構成の話をいただきました。最初にお話の骨になるものを作り、貝澤さんがどういう内容のものをやりたいのか、やりとりをしました。貝澤小中さんが「これだったら俺やるよ」と書いてきてくれたんですよね。小中偉そうだった(笑)?貝澤ですよね。関うんうん(笑)。小中角銅さんにも各話演出で入っていただき、重要なお話を担当していただきました。そういう意味でも、総力戦でやれて嬉しかったです。角銅僕は『アドベンチャー』の時と関わり方が違うので、基本的には気楽に加わった感じですね。全体の構成は小中さんと貝澤さんがやられるので、要所でCG も作らせていただきつつ、担当する回に特化して見せ場を考えていました。『アドベンチャー』のときはあまりやらないタイプの作り方を入れられたので、面白かったです。貝澤『アドベンチャー』の経験がありますので、僕らから「どうしましょう?」と相談して考えてもらった部分もありました。角銅一度相談を受けたのが、啓人はテレビで『アドベンチャー』を見ていたという設定がありまして、それを露骨に表にはしたくないけど、思わせる描写を出すにはどうしたらいいかと。最終的には啓人の部屋にアグモンのおもちゃが置かれました。小中直接口に出さないで表現するとか、そのへんですよね。
ディズニープラス・八幡拓人にインタビュー 日本アニメ配信から2年で感じた手応えや、挑戦を振り返る ―ディズニープラスにおいて、日本アニメは欠かせない 2024.4.23 Tue 18:00 ディズニープラスが日本アニメの配信を始めて2年が経過した。こ…