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「ネト充のススメ」放送中にDVD全巻発売、異例の試みのワケは? comico平良聡Pに訊く

2017年10月より放送スタートするTVアニメ『ネト充のススメ』より comico平良聡プロデューサーにインタビューを敢行。本作の見どころやはTV放送期間中にパッケージリリースを完了させてしまうという試みのワケを訊いた。

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――キャスティングも非常に力が入っていますね。

平良
桜井というキャラクターがいるのですが、誰が言い出したか、会議で「桜井って櫻井孝宏さん(がモデル)だよね」と。実はみんながそう思っていて「どうにかキャスティングしよう」というところから始まりました。現実世界のキャラクターは、櫻井さんを筆頭に、実力のあるベテランの皆様に固めて頂いて、しっかり「ドラマ」のような世界観を演じて頂こうと。反対に、ネトゲ世界は若手中心の声優さんにお願いすることで、上手く「ネット」と「リアル」の差を演出できたらなと思いました。、蓋を開けてみたら、どちらの世界も素晴らしい声優さんがそろいましたね!


――能登麻美子さんの盛岡森子は意外なキャスティングですね。

平良
能登さんご自身が出演された番組を拝見した時に「ガッハッハ」と笑っていたんです。それで、あ、この人だなと(笑)。あまり能登さんのこういった演技を見たことがなかったので、これを森子で引き出せたら話題になるかな、という思いもありました。

――アフレコはいかがでしたか?

平良
ネトゲのキャラクターの奥には操作をするリアルのキャラクターがいるということ。リアル世界のキャラクターには実際の街中にいるような、アニメっぽくない演技をしていただきました。特に能登さんにはズボラなアラサー女子を等身大で演じていただいたので、すごいですよ(笑)。


――オープニングとエンディング主題歌ではフジファブリックさんが中島愛さんと、クリープハイプの尾崎世界観さんが相坂優歌さんとコラボレーションしています。

平良
音楽面でもcomicoならではのチャレンジングなことをしたかったんです。いろんなバンドが候補として挙がるなかで、「このお二方にはぜひオファーしてみたいです!」と。作品側からのアプローチですから“お仕事”としてお返事をいただくケースもあるかと思いますが、先方も作品を読んだ上で「これはやりたい!」と言っていただいて、両思いでやらせてもらっています。楽曲にも作品の世界観が反映されています。
劇伴も、本作は「ゲーム世界」と「日常世界」の2種類をきっちり書き分けないといけないシーンや、逆に世界観が交差するようなシーンもあるため、幅を持った作曲家さんということでコーニッシュさんにお願いしました。ゲーム音楽は実際のオーケストラで録っていますし、現実世界に合う音楽も見事に書いていただいて、映像により深みが出ました。

――コーニッシュさんは『マルドゥック・スクランブル』やTVアニメ『ヘタリア』なども担当された方ですね。話題は大きく変わりますが、comicoさんが今、アニメビジネスを行う上で実感している課題はありますか?

平良
アニメ化にはどうしても準備期間を含めて2、3年かかります。それまで連載が続いているのかは未知数。そのために原作者の意思を入念に確認していますが、ここをどうするかは今後の課題ですね。


――実際にアニメ化に当たってはどのような役割を担うのでしょうか。
こちらでは原作者に「映像化の希望はあるか、その際の媒体(アニメや実写など)はどうするか、どこまでアレンジをしていくか」など、ヒアリングしつつ詰めていきます。アニメとして最適なものに仕上げるため、製作委員会である程度原作をアレンジして調整していく必要があります。きちんとコミュニケーションを取りながら、できるだけ原作者のストレスがないように制作を進めています。
対製作委員会としては、「(アニメを)作る立場」と「(原作を)守る立場」を両立しなければならないのでなかなか難しいですね。

――comicoさんのチャレンジをとても楽しみにしています。それでは最後に、あらためて『ネト充のススメ』の見どころをお願いします。

平良
きっと誰しも一度はドロップアウト感や疎外感、落ち込んだ気持ちを経験したことがあると思います。『ネト充のススメ』はそういった人たちが、家の中でゲームをするのでも、一歩外に出ることでも、人との関わりを繋ぎ続けていれば、いずれきちんと立ち直っていく。前向きな姿勢に変わって成長していくんだよ、と伝えられる作品だと思います。ぜひ共感できるポイントを見つけながら、楽しんでご覧いただきたいですね。
《細川洋平》
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