――みなさんドラえもんの声優を演じられて今年で11年目に突入です。現在の心境や振り返ってのご感想はどうですか?
関
もうあっと言う間でしたね。
木村
先代の皆さんは26年間『ドラえもん』を演じ続けてきたわけですが、僕たちもその半分にさしかかろうとしている。そう思うとあっと言う間ですね。
水田
わたし、最初のほうはプレッシャーなかったんです。何も分からないままがむしゃらにやっていたので。それが何年か経って落ち着いてきたときに「あ、こんなすごい作品に関わらせてもらてるんだ」と。
大原
わたしも同じで、何年か演じ続けているうちに『ドラえもん』のスゴさ、偉大さを実感してきて、とても大きな作品を背負っているんだなと感じました。
木村
僕は逆に、最初のプレッシャーが半端じゃなかったです。当時は中学生でしたけど、国民的アニメに声優として関われて嬉しい半面、「『ドラえもん』という作品を守らなきゃ! 」という重圧がかなり大きくて。今ではそういったプレッシャーも心地良いといいますか、11年目にしてまた頑張っていこう、という感じですね。
かかず
今日、この取材の前に完成披露試写会があったんですけど、来てくれていた子どもたちを見て、「この子たちはわたしたちの『ドラえもん』を観て育ってきてるんだなぁ」と実感したんです。はじめのころは自分の声のしずかちゃんに私自身なかなかなれなかったんですけど、こういった子どもたちを目の当たりして、改めて、しずかちゃんの声をやっていてよかったなと思いました。
そして、こういう長年愛されている作品に携われているのは本当に幸せなことだと、年々深く実感するようになりました。
――約10年間声優として参加されてきたかなで、「映画どらえもん」はどのような位置づけでしょう? テレビとは違った意識がありますか?
かかず
やっぱりテレビとは違いますね。テレビに比べてお話が長いぶん、より心を入れ込む余地が大きいといいますか……。
水田
わたしの場合、明らかに違いますね。お芝居をするという意味では一緒なんですけど、まわりのスタッフさんたちが、いつもとは違う雰囲気をつくってくれたり、いい感じにわたしたちのテンションを上げてくれるんです。そこにわたしたちが上手く乗っかる感じです。
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――では、最後に読者にメッセージをお願いします。
かかず
映画は1年経つとテレビ放送されることも多いですけど、やっぱり劇場で観てほしいですね。エンディングまで余韻を味わってもらいたいです。
大原
子どもをガミガミと叱るだけでなく、信頼して見守ることも大切……そういったメッセージもしっかりと組み込まれているので、お子さんだけでなく、親御さんにとっても心に響く映画になっています。ぜひご家族でお楽しみください。
関
よ~くご覧いただくと、「あれ、このキャラって……」というゲストキャラも登場しているので、そういう藤子・F・不二雄作品ならではのお楽しみもご期待ください!
木村
なんと言っても、映画ならではのスケール感と、7万年前の日本の大自然ですね。とくに冒頭は映像の見せ方や音楽も相まって、壮大なシーンに仕上がっているので、注目です!
水田
感動的なシーンはもちろんですけど、『ドラえもん』らしく笑えるシーンも満載です。ぜひ楽しんでください!