「たまこラブストーリー」山田尚子監督インタビュー 第18回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞受賞 3ページ目 | アニメ!アニメ!

「たまこラブストーリー」山田尚子監督インタビュー 第18回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞受賞

第18回文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門新人賞を「たまこラブストーリー」が受賞、その監督である山田尚子さんに作品作りと本作の魅力について、お話を伺った。

インタビュー
■「コメディ」でキャラクターを掘り下げたい

―メディア芸術祭はアニメファン以外のお客さんも訪れると思いますが、ふだんアニメをご覧にならない方にも本作はお薦めできます。

山田
ふだん深夜帯の商業アニメーションをつくっている身としては、「アート」の世界に突然お邪魔させてもらうという感覚があって、なんとなく照れくさくもあり、なんとなく誇らしくもあります。ふだんアニメをご覧になられない方や深夜帯のアニメに抵抗がある方が、「アレ? 案外大丈夫だぞ」と思ってもらえたら嬉しいです。

abesan―メディア芸術祭を訪れるお客さんのなかには、「将来アニメ監督になりたい」という方もいると思います。そんな方に対して何かメッセージはありますか?

山田
自分の場合、ただただ映像と人に興味があっただけなんです。映画を観て心が震えた感覚が忘れられず、人の心を動かしたい一心で映像づくりに携わりました。
映像業界を志す方は、いろんなことに興味を持ってほしいです。今は情報がたくさんあって何でも見ることが出来たり手に入る時代です。だからこそ、実際に触ったり、本当に体験したり、アナログな感覚は大事にしていたいなと思います。あとは、たくさん失敗することでしょうか。私も失敗ばかりですが、それもふくめて大切な経験になるので。

―メディア芸術祭では、アニメ以外にも「アート」「ゲーム」も扱っていますが、そのなかで山田監督が考える「アニメ」の良さは何でしょうか?

山田
魂が宿る瞬間を見れることですかね。パペット・アニメーションやクレイ・アニメーションも同じですが、アニメは一コマ一コマに何かしら人間が手を加えて、コマが流れたときにはじめて動いて見える。「アニメーション」という技術そのものに感動させられます。作品をつくるときも、そうした初心を忘れないようにしています。

― 一貫して「青春」を描いてきた山田監督ですが、今後はどのような作品を手がけていきたいか。

山田
「青春」というテーマはなかなか手放したくありませんが……。「コメディ」に挑戦していきたいですね。キャラクターを掘り下げて、人の面白みをどんどん引き出すような作品をつくりたいです。
現在は、京都アニメーションの新作『響け! ユーフォニアム』でシリーズ演出として関わらせて頂いてます。PVもつくらせて頂きましたので、ぜひご覧になって下さい。

―それでは、最後に読者の方にメッセージをお願いします

山田
『たまこラブストーリー』は本当に気持ちをこめてつくった作品です。コンテもスタッフやキャストの皆さん、それから観てくださる方にラブレターを届けるつもりで描きました。普遍的なものを大切にしているとてもシンプルな物語です。「17歳」というきらめきにどうぞ触れてみてください。

第18回文化庁メディア芸術祭
http://j-mediaarts.jp/

[受賞作品の上映プログラム]
http://j-mediaarts.jp/events/screening?locale=ja
多彩な受賞作品の上映プログラム、トーク付上映など事前申し込み受付中です。

『たまこラブストーリー』
(C)京都アニメーション/うさぎ山商店街
《沖本茂義》
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