8月24日、第14回広島国際アニメーションフェスティバルにてプレゼンテーション「ディズニーはどのような人材を求めているのか?」が開催された。関係者が集う映画祭の多くがそうであるように、当フェスティバルでも作品の上映だけでなく、セミナーでもリクルーティングを兼ねているものがある。「ディズニーはどのような人材を求めているのか?」は、ディズニー自身による同社の人材プログラムの紹介だ。ディズニー本社では、実際に給与が支給される最大半年までの才能開発プログラム、学生が夏期休暇を利用して参加する在学プログラムなどを実施している。プレゼンではそれらの案内を行った。最初にこれまで制作してきた作品の一部から、このほど予告編が公開された。他社のアーケードゲームのキャラクターが多数登場するとして話題となった来年公開予定の長編『Wreck-It Ralph』と、同時上映予定の短編『Paperman』の紹介が行われた。続いて、テーマの人材についてである。才能開発プログラムでは、少人数グループで実際に進んでいる映画のプロジェクトに携わる。作業によって4人から6人のメンター(アドバイザー)がつくが、有給でしかも最新作に自分の名前がクレジットされるとなればモチベーションもあがるに違いない。また在学プログラムは、個々人が自身の作品を制作してプログラムの最後で成果を発表する。こちらはメンターがマンツーマンで指導に当たる。CGでのアニメーション制作にはオートデスクのMayaを使用している。モデリングしたキャラクターにモーションをつけるのに集中してもらうため、Mayaのスクリプト言語「Mel」で機能を追加しているという。いずれも参加には即戦力に近いレベルを有する者であることには変わりはなく、ハードルの高いものになっている。ただ技量が高いだけでなくコミュニケーション能力も問われ、「自分が何をしたいかが分かってる人」や「自分からやる気を示せる人」が望ましいとプレゼンの最後に語られた。また、プレゼンのほか、広島では一般向けの上映会も開催された。ここでは来年公開予定の長編『Wreck-It Ralph』と同時上映予定の短編『Paperman』が上映された。来年公開の新作がいち早く観られるとあって、中ホール前には長蛇の列が出来ていた。さらに上映後に、本作の監督のジョン・カーシュさんがメイキングを披露するなど貴重な7のとなった。[真狩祐志]広島国際アニメーションフェスティバル/http://hiroanim.org/ 『Wreck-It Ralph』トレーラー『Paperclip: The Look』
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