第21回メディア芸術祭が開幕、片渕監督「この世界の片隅に」未映像化資料なども多数展示 | アニメ!アニメ!

第21回メディア芸術祭が開幕、片渕監督「この世界の片隅に」未映像化資料なども多数展示

マンガ、アニメーション、アート、エンターテインメントという4領域において優れた作品を顕彰し、鑑賞機会を提供することを目的として開催されてきた「文化庁メディア芸術祭」。

イベント・レポート
第21回メディア芸術祭が開幕、片渕監督「この世界の片隅に」未映像化資料なども多数展示
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マンガ、アニメーション、アート、エンターテインメントという4領域において優れた作品を顕彰し、鑑賞機会を提供することを目的として開催されてきた「文化庁メディア芸術祭」。その第21回の受賞作品展が6月13日から24日、東京・国立新美術館などにて行われる。美術館での作品展示だけでなく受賞者のトークショーや映像上映施設での上映会なども行われる、メディア芸術の現在を映し出す大型イベントだ。
今回は一般公開に先立ち12日に開催されたメディア向け内覧会の模様と受賞者のコメントをお届けする。

1997年の初回開催以来21回目となる『文化庁メディア芸術祭』だが、今回は世界98の国と地域から総勢4,192作品の応募があり、参加エリア、応募総数共に昨年より増加傾向となって賑わいを見せている。その中から4ジャンルそれぞれの大賞と優秀賞、新人賞、並びにこれらの分野に大きく貢献した人物に贈られる功労賞が発表された。

アニメーション部門では片渕須直監督『この世界の片隅に』と湯浅政明監督『夜明け告げるルーのうた』が両作品大賞のダブル受賞となった。

第21回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞『この世界の片隅に』片渕 須直


第21回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞『夜明け告げるルーのうた』湯浅 政明


ダブル受賞となった理由として実行委員会の森野和馬氏は「2作品は高レベルで芸術性が突出しており、表現スタイルのベクトルが違い比較も難しいことから」「2本ともに後世に残る特別な作品になるだろう」としている(『第21回文化庁メディア芸術祭受賞作品集』より)。

片渕監督は受賞作品展での本作の見どころとして「私たちは18歳の主婦であるすずさんの生活のディティールを描くため、ただ町を描くのではなく、実際にそこに住んでいたみなさんの思いの詰まった”そこにあった町”を描く必要がありました。それを描くための過程がここに展示されています」「映画で描かれなかったものや、少ししか描かれなかったものについての資料も展示されます。映画で感じていただいた世界がまた新しく膨らむのではと思っています」と述べた。


「映画では描かれなかったものとは具体的には?」というアニメ!アニメ!の質問に対しては「すずさんは映画で描かれていない日はどんな家事をしていたのか? というイメージスケッチや、毎日どんなことをしていたのかをイメージするために当時の主婦の方々に聞いて作成した生活タイムスケジュール表、町の人々の営みや装いが戦前、戦中、戦争末期とどう変化していったのかの資料などです。映画で描かれたよりももっとたくさんの、その町に生きていたであろう人々の姿がここにはあります」と回答した。

アニメーション部門優秀賞では『ハルモニア feat.Makoto』(大谷たらふ)、『COCOLORS』(『COCOLORS』制作チーム、代表:横嶋 俊久)、『Negative Space』(KUWAHATA Ru / Max PORTER)の3作品が受賞した。
『COCOLORS』制作チーム代表の横嶋監督は本展示に関して「本作はまだパッケージ化されていないので、23日のメディア芸術祭での上映や各種劇場公開の際にご覧いただければ幸いです」と語った。


エンターテインメント部門ではPlayStation 4用アドベンチャーゲーム『人喰いの大鷲トリコ』(『人喰いの大鷲トリコ』開発チーム、代表:上田文人)が、マンガ部門では秋田書店より刊行の『ねぇ、ママ』(池辺 葵)が、アート部門では映像インスタレーション『Interstices / Opus I - Opus II』(Haythem ZAKARIA)がそれぞれ受賞している。
『人喰いの大鷲トリコ』エリアでは実物大サイズのトリコの映像が出迎えてくれる他、『ねぇ、ママ』のエリアには池辺氏による大賞受賞記念の描きおろしイラストが掲載されている。


功労賞には、世界で高い評価を得ている日本のプラモデルを草創期から牽引してきタミヤの田宮俊作会長と、70年代から日本のマンガをアカデミックな論考の対象とし、数々の研究書を上梓してきた竹内オサム同志社大学教授の2名が選出された。

田宮氏は模型の世界での受容について「今、サウジアラビアや東南アジア、中国、ドイツでも、ミニ四駆やロボットや模型が”モノづくり”という言葉と共に進出しています。タミヤは模型を通じてモノづくりを学ぶという、教育的なものを目指しています」と述べた。
会場では歴代の模型やボックスアート、タミヤ模型のロゴマークに関する資料などが展示される。


竹内氏は漫画の国内での社会的歴史に関して「70年代の日本社会ではマンガは大人の読むものではないと考えられており、研究者は名指しで批判されることもあった。それが数十年を経てこのような場所で表彰される文化とみなされるようになり、隔世の感がある」と感慨深げに語った。



「第20回文化庁メディア芸術祭」開催概要

【会期】2018年6月13日(水)~24日(日)
【会場】国立新美術館 企画展示室2E(東京都港区六本木7-22-2) ※6月19日(火)休館
    10:00~18:00 金・土曜日は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで
TOHOシネマズ六本木ヒルズ(東京都港区六本木6-10-2 六本木ヒルズけやき坂
コンプレックス内) 6月17日(日)、6月23日(土)、6月24日(日)のみ開催
スーパー・デラックス(東京都港区西麻布3-1-25B1F) 6月16日(土)、6月23日(土)
のみ開催、他
※開館時間は会場によって異なります。
【入場料】無料


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[アニメ!アニメ!ビズ/animeanime.bizより転載記事]
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