アヌシー国際映画祭コンペ部門発表 日本から8作品、山村浩二の新作など | アニメ!アニメ!

アヌシー国際映画祭コンペ部門発表 日本から8作品、山村浩二の新作など

2016年6月13日から18日までフランスで開催されるアヌシー国際アニメーション映画祭が、2016年のコンペティション部門の作品を発表した。

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2016年6月13日から18日までフランスで開催されるアヌシー国際アニメーション映画祭が、2016年のコンペティション部門の作品を発表した。今回発表されたのは、短編部門、学生部門、テレビ部門、そして受託作品部門4つである。
今回は世界85ヵ国から約2700本ものエントリーが出された。その中から短編部門54作品、学生部門54作品、そしてテレビ部門・受託作品部門77本が選出された。アヌシーは数あるアニメーション映画祭のなかでも、歴史古さ、規模の大きさ、そしてアニメーション・映画関係者からの関心の高さは群を抜いている。それだけにコンペティション部門のエントリーはいずれも粒ぞろいで、コンペインはかなり難易度が高い。

そうしたなか2016年は、日本から短編部門2本、学生部門3本、テレビ部門1本、受託作品部門2本と全部で8つが選ばれた。アニメーション作家と知られる山村浩二の最新作から学生まで幅広い作品が並んだ。
短編部門には、山村浩二の『サティの「パラード」』、折笠良の『水準原点』が選ばれた。山村浩二は東京藝術大学教授を務める一方で、アニメーション作家として長年多くの傑作を送り出してきた。これまでも多くの国際映画賞を受賞し、2002年には『頭山』でアヌシーのグランプリに輝いているだけに、映画祭でも一際、注目を集めそうだ。
『水準原点』は、第70回毎日映画コンクールアニメーション部門大藤信郎賞の受賞が話題を呼んだばかりである。ザグレブ国際アニメーション映画祭でもコンペインをする期待作だ。

学生部門は多摩美術大学の岡崎恵理の『FEED』、大阪芸術大学の伊藤圭吾の『何も見なくていい/Nothing you need to see』(現在は東京藝術大学大学院在籍)、そして東京藝術大学大学院のリュウ・シンシン『夏の女神の口の中』である。若い才能の活躍に期待したいところだ。
そしてテレビ部門は松本慶祐監督による『スーパーショートコミックス』である。原作はマンガアプリ「comico」に連載、ショートアニメとしてGYAO!にて配信されている。松本慶祐監督は投稿サイトでも活躍し、『ポンコツクエスト~魔王と派遣の魔物たち』などの代表作がある。STEVE N' STEVENがプロデュースを手がけた。マンガアプリ発、映像配信プラットフォームの配信限定と今日的な作品だ。
受託作品部門は、企業や団体などから依頼を受けて制作した作品を対象にしている。平岡政展がフランスのアーティストEz3Kielのミュージックビデオとして制作した『L'Oeil du Cyclone』が、この部門のコンペインのひとつ。もうひとつは、P.I.C.S.が牧野惇のアニメーションで制作したササノマリイのミュージックビデオ『共感覚おばけ』である。

これらの中から、アワード受賞作品がでるのか、大きな期待がかかる。また今回は長編部門のコンペティション作品は発表されていない。日本の得意とする分野だけに発表が待たれる。

アヌシー国際アニメーション映画祭 2016
http://www.annecy.org/

日本からのコンペティション出品作品

[短編部門]
『サティの「パラード」』 山村浩二
『水準原点』 折笠良

[学生部門]
『FEED』 岡崎恵理
『何も見なくていい/Nothing you need to see』 伊藤圭吾
『夏の女神の口の中』 リュウ・シンシン

[テレビ部門]
『スーパーショートコミックス』 松本慶祐

[受託作品部門]
Ez3Kiel『L'Oeil du Cyclone』 平岡政展
ササノマリイ『共感覚おばけ』 牧野惇
《animeanime》
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