<ジオラマ2016>始まる ドン・ハーツフェルト来日でオープニング企画は大熱気
アニメーション・フェスティバルを目指すジオラマ2016が、2016年2月2日に開幕した。オープニング企画の「ドン・ハーツフェルトの夕べ」は大盛況のスタートを切った。
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作家性の高い作品を多く集めているのが特色で、エンタテインメントの知的な刺激を受けるに違いない。映像だけでなく、企画展示やトークセッションなどを通じて、さまざまなかたちで世界のアニメーションのいまを紹介する。
とりわけ注目されるのが、今回のために来日した作家たちである。米国のインディペンデント・シーンで熱狂的な人気を博すドン・ハーツフェルト、異端の作家ブルース・ビックフォードなど、今回ならではの顔ぶれがうれしい。
2月2日には、ヒューマントラストシネマ渋谷でGEORAMA2016のオープニング企画として「ドン・ハーツフェルトの夕べ」が開催され。大熱狂の一夜となった。
ドン・ハーツフェルトは、いま世界のアニメーション界で注目されている作家のひとり。5月には日本公開が決まった『明日の世界』は、米国アカデミー賞短編アニメーション部門の最有力候補だ。
初来日となるハーツフェルトが携えてきたのは、米国各地で大人気となっている「ドン・ハーツフェルトの夕べ」である。日本でもチケット全席完売である。
当日はまず、ハーツフェルトの代表作「きっとすべて大丈夫」三部作のデジタル・リマスター版初上映から、さらに『明日の世界』は東京での初上映である
その後の監督とのQ&A セッションは約1時間にも渡った。監督は限られた時間の中でも一つ一つの質問に丁寧に、そして時にユーモアを交えながら回答していった。
なかでも話題の中心になったのが、『明日の世界』に登場する天真爛漫な女の子、エミリー。実際に監督の4歳の姪っ子が声の出演をしているが、意図した通りのセリフはまったく話してくれず。こっそりとテープを回し集めた膨大な音声の中から、使えるものを抜き出したとのエピソードを披露した。
さらに『明日の世界』では、これまで多く用いた鉛筆画のフィルム撮影から初めてデジタル制作へと移行したことにも触れた。慣れないテクニックについて「外国語で絵本を描くような」気持ちで挑んだと話した。
トークセッション後は、サイン会も実施された。会場限定販売となった『明日の世界』シングル・ブルーレイを持ったファンが長蛇の列を作るほどの大盛況となった。
「明日の世界 ドン・ハーツフェルト作品集」
2016年5月、シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー
http://newdeer.net/distribution/world-of-tomorrow
監督:ドン・ハーツフェルト
原題:World of Tomorrow / 2015 / アメリカ / 16分
配給:ニューディアー
GEORAMA2016
2016年2月2日-23日、ヒューマントラストシネマ渋谷、恵比寿LIQUIDROOM、渋谷WWWほか
公式サイト http://newdeer.net/georama/