「ハルチカ~ハルタとチカは青春する~」橋本昌和監督 辻充仁プロデューサー インタビュー 3ページ目 | アニメ!アニメ!

「ハルチカ~ハルタとチカは青春する~」橋本昌和監督 辻充仁プロデューサー インタビュー

2016年1月6日より順次『ハルチカ~ハルタとチカは青春する~』が放送を迎える。『TARI TARI』から再びタッグを組んだ監督である橋本昌和さんと、辻充仁プロデューサーに本作についてうかがった。

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■ 音楽に対しての嫉妬心

――辻プロデューサーは『TARI TARI』でも橋本監督と作品を手がけています。


実は『TARI TARI』より以前から、P.Aが制作元請をする前からの付き合いなんです。監督がまだ演出で僕は進行でしたから……もう10年ぐらい経つのでしょうか。だから監督の考えていることは大体分かるんですよ。「これは言ってもダメだな」ということも含めて(笑)。

――プロデューサーから見て橋本監督はどのように映っていますか?


作品のビジョンを明確に持っている演出家ですね。監督として譲れない部分を持っているので、作品には必ず“らしさ”が備わってくる。音楽もその一つです。橋本監督は主題歌が作品の重要な位置を占めると考えていて、ストーリーと照らし合わせた上で歌詞に対して様々な提案するんです。


――そういえば橋本監督は自作で作詞も担当していますね。

橋本
作詞は僕が「やらせてくれ!」と無理に頼んでいる訳じゃないんですよ(笑)。『TARI TARI』の校歌も誰が書くのか決まらなくて「それじゃ監督が書けば良いじゃん」みたいなノリで決まってしまったんです(笑)。『クレヨンしんちゃん』の映画も歌うシーンも同じような感じです。

――しかし『TARI TARI』や『ソウルイーターノット!』などの監督作では歌が重要な場面で使われています。それはなぜなんでしょうか?

橋本
僕は音楽に対して嫉妬に似た想いがあるんですよ。アニメは一本作るのにすごく時間がかかるけれど、音楽はその場で歌ったり弾いたりして人の心を動かすことができる。そんなアニメにないライブ感を持つ音楽に対して憧れのような気持ちを抱いています。

――原作者の初野晴さんは「活字で果たせなかったことをアニメに託したい」とコメントしていました。小説では大会の演奏シーンは書かれていませんが、アニメには登場するのでしょうか?

橋本
初野先生とお話をした際に、小説は音楽を流せないことや短編のため色々と切り詰めて書いたことなどを伺いました。吹奏楽の演奏も先生がおっしゃった「アニメに託したい」ことの一つだと僕は思っています。アニメでは大会も含めて、演奏シーンをきちんと描いていきたいですね。

――放送を楽しみにしています。本日はありがとうございました。


『ハルチカ~ハルタとチカは青春する~』
2016年1月6日(水)
TOKYO MX、テレ玉、チバテレほかにて放送開始
《高橋克則》
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