文化庁により2011年から実施されてきた若手アニメーター等人材育成事業の2016年のプロジェクト概要が発表された。この事業は短編アニメを作りながら、若手のアニメーターの技術のアップを目指して行われている。毎年、4つのアニメ制作企業がそれぞれオリジナルアニメ1作品を制作し、現場での実践を通じて人材育成を実現している。人材教育に加えて、完成した作品から商業展開するものも現れるなど大きな成果を残している。2016年は日本動画協会が事業を運営する。今回、人材育成の場になる4つの企業と作品、監督、それにプロデューサーも発表された。制作はシグナル・エムディ、スタジオよんどしい、手塚プロダクション、武右ェ門である。シグナル・エムディは2014年にIGポートの子会社として設立されたばかりの新鋭の会社だ。劇作家、そしてパフォーマーも務める小林賢太郎氏が監督になり、『カラフル忍者いろまき(仮)』を制作する。プロデューサーは櫻井圭記氏が担当する。スタジオよんどしいは、STUDIO4°Cとして数々の傑作を世に送り出してきた。作画の評価も高いスタジオである。作品は仮題として『UTOPA』、監督は田中孝弘氏、プロデューサーは荻原知子氏である。手塚プロダクションは、吉村文宏監督で『ふすまの絵師(仮)』を制作する。こちらも仮題である。プロデューサーに清水義裕氏、制作プロデューサーとして大澤宏志氏が参加する。武右ェ門は設立こそ2014年だが、スチームボーイスタジオに源流を持つサンライズ練馬スタジオの流れを汲む制作会社である。作品は仮題で『風の又三郎』である。ストーリーは明かされていないが、宮沢賢治の小説と同じタイトルだ。監督はCG分野で活躍する山田裕城氏、プロデューサーは高山清彦氏である。武右ェ門は長年2DテーストのCGアニメへの挑戦で知られてきた。今回同社が、敢えて手描きアニメーターの育成プロジェクトに参加することは、今後制作される作品と同様に注目を集めそうだ。また「若手アニメーター等人材育成事業」は、6年目を迎え、新たに愛称として「あにたま2016」を掲げることになった。これまでも「プロジェクトA」「アニメミライ」などの愛称があったが、新たな名前で業界だけでなく、広く親しんで貰おうとの狙いがありそうだ。今回発表された作品は2016年3月まで制作が続けられる。人材育成と共に、作品の発表も行われる予定だ。文化庁 委託事業 平成27年度 若手アニメーター等人材育成事業「あにめたまご2016」animetamago.jp主催: 文化庁事業受託: 一般社団法人 日本動画協会[制作会社/作品タイトル/監督/プロデューサー]■ シグナル・エムディ『カラフル忍者いろまき(仮)』監督: 小林賢太郎 プロデューサー: 櫻井圭記■ スタジオよんどしい『UTOPA(仮)』監督: 田中孝弘 プロデューサー: 荻原知子■ 手塚プロダクション『ふすまの絵師(仮)』監督: 吉村文宏 プロデューサー: 清水義裕/制作プロデューサー:大澤宏志■ 武右ェ門『風の又三郎(仮)』監督: 山田裕城 プロデューサー: 高山清彦[/アニメ!アニメ!ビズ/www.animeanime.bizより転載記事]
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