『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』は、声を担当する役者陣の豪華さでも注目をされている。お栄役の杏、葛飾北斎は松重豊、池田善次郎に濱田岳など、実力派、個性派の俳優・女優を中心にキャストが組まれている。
この豪華キャストはどのように考え、実現したのかも監督に伺った。
――今回、お栄を杏さんが演じています。杏さんに決められた理由は?
原
山田太一さんの脚本の『キルトの家』というNHKのドラマに出ていた杏さんを見たときにすごく印象に残って、それから杏さんを気にするようになりました。今回絵コンテを描きはじめたころに、杏さんと頭のなかで浮かんだんです。
――そのままオファーされて、引き受けていただいたのですか?
原
ええ。とにかく早く声をかけてほしいとプロデューサーにお願いしました。杏さんが歴史好きということは知っていましたので、もしかしたら杉浦作品も読んでいるんじゃないか、という期待はありました。実際に会ってみたら、杉浦さんの作品が好きだとわかりました。
――杏さん以外の方々も実力のある役者ばかりが並びました。
原
まず杏さんのお栄役が最初に浮かんで、あとは北斎を誰にしようかと思ったときに、これも山田太一さんの脚本の作品ですけれど『ありふれた奇跡』というドラマに松重(豊)さんが出演されていて、すごく良い味を出しているのを見ました。『孤独のグルメ』の松重さんの声も聴いてましたので、北斎にとお願いしました。濱田(岳)さんは、前作の『はじまりのみち』でご一緒していました。
後編に続く
『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』
5月9日(土)TOHOシネマズ日本橋、テアトル新宿ほか全国ロードショー
http://sarusuberi-movie.com/