原恵一「百日紅」 毎日映画コンクールでアニメーション映画賞に輝く 大藤賞に「水準原点」 | アニメ!アニメ!

原恵一「百日紅」 毎日映画コンクールでアニメーション映画賞に輝く 大藤賞に「水準原点」

第70回毎日映画コンクール アニメーション映画賞に原恵一監督の『百日紅~Miss HOKUSAI~』が、大藤信郎賞には折笠良の『水準原点』が選ばれた。

ニュース
注目記事
1月21日、毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社は、第70回毎日映画コンクールの受賞者、受賞作品を発表した。このうちアニメーションを対象とするアニメーション映画賞には原恵一監督の『百日紅~Miss HOKUSAI~』が、大藤信郎賞には折笠良の『水準原点』が受賞した。
受賞にあたっては、事前の長編6作品、短編9作品がノミネートに挙がっていたが、この中から両作品が高い評価を獲得した。毎日映画コンクールは国内で有数の歴史を誇る映画賞で、なかでも大藤信郎賞は1962年に設けられ、現在まで続く国内で最とも古いアニメーション映画賞となっている。アニメーション映画賞は1989年からスタートした。大藤信郎賞は実験的・芸術的に優れた作品を、アニメーション映画賞は総合的な見地から作品を選ぶ。

『百日紅~Miss HOKUSAI~』は、杉浦日向子のマンガを原作に原恵一監督のもとプロダクション I.Gが制作した。葛飾北斎の娘である女浮世絵師・お栄を中心の江戸期の様子をファンタジックな要素も取り混ぜて描いた。
国内では2015年5月に公開されたが、巧みなアニメーション映像も含めて、国内外で高い評価を受けた。すでにアヌシー国際アニメーション映画祭長編部門審査員賞、シッチェス・カタロニア国際映画祭最優秀アニメーション賞、アジア太平洋映画祭最優秀アニメーション賞、山路ふみ子文化賞など数々の受賞を重ねている。これに毎日映画コンクールが加わった。これまでは海外での賞が多かったが、日本でも大きな賞を獲得したことになる。

一方、『水準原点』は東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻出身の折笠良が、戦後を代表する詩人・石原吉郎をテーマにした作品だ。石原の詩集『水準原点』を粘土に刻印し記録した。長さは7分足らずとなっている。

このほか毎日映画コンクールでは、日本映画大賞に橋口亮輔監の『恋人たち』、日本映画優秀賞に 黒沢清監督『岸辺の旅』を選出した。また、吉田秋生のマンガを原作とした『海街diary』からは、女優主演賞の綾瀬はるか、女優助演賞の長沢まさみが選ばれている。
2月16日に川崎市のミューザ川崎シンフォニーホールにて、第70回毎日映画コンクール表彰式が開催される。
《animeanime》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集