平成26年度文化庁映画賞の映画功労部門の受賞者が2014年9月12日に、文化庁より発表された。文化庁映画賞は映画文化発展を目指して設けられた賞で、優れた記録映画部門と功労者を顕彰する映画功労部門が設けられている。映画功労部門は、映画に関わる様々な分野から7名を決定した。このなかにはアニメーション美術で数々の業績を残した半藤克美氏も含まれている。アニメーション関係者への顕彰は平成22年度より行われており、5年連続になる。アニメーション美術からは平成23年度の小林七郎氏に続く受賞となる。半藤克美氏は1961年に虫プロダクションに入社、手塚治虫監督の短編アニメーション『ある街角の物語』で背景美術を担当した。その後、東京ムービーの設立と同時に入社、さらに1968年には美術設定,背景に特化した半藤美術スタジオを設立、アニメーション美術の先駆者として活躍する。30分枠の初のテレビアニメーションシリーズ『鉄腕アトム』をはじめ、『勇者ライディーン』、映画『ムーミン』など数多くの代表作がある。作品の幅広さは、アニメーション美術の発展に大きな貢献をしたと言っていいだろう。文化庁映画賞は、メディアなどではスポットがあたる機会が少ない映画制作を支える分野や映画文化側面から貢献した人物を選ぶことが多い。音響や照明、撮影、録音、編集、タイトル、評論、宣伝など多様だ。本年も映像照明の酒匂正弘氏、録音技師の佐藤富士男氏、映画撮影監督の仙元誠三氏、衣装の松田孝氏、映画編集・演出の宮澤誠一氏といった専門性の高い分野のエキスパートが選ばれている。なかでも映画ビジュアル制作の生頼範義氏の情報は特筆すべきものだろう。映画ポスターやプロモーション用のイラストレーションで大きな力を発揮した。『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』や『復活の日』、「ゴジラ」シリーズなど、SF作品や特撮分野では特に大きな力を発揮した。2014年には宮崎市・みやざきアートセンターで生頼範義展が開催されるなどその業績に注目が集まっている。10月23日に六本木ヒルズ グランドハイアット東京にて、贈呈式が行われる予定だ。文化庁/http://www.bunka.go.jp/ 平成26年度文化庁映画賞 (映画功労部門)生頼範義 (映画ビジュアル制作)酒匂正弘 (映像照明)佐藤富士男 (録音技師)仙元誠三 (映画撮影監督)半藤克美 (アニメーション美術)松田孝 (衣装)宮澤誠一 (映画編集・演出)
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