宗次郎の過去は映画の中では語られませんが、感情の欠落や志々雄との過去をどのように表現していこうと考えたのでしょうか。
―神木
表から見えない部分で作り込んだら表現できるかなと考え、新月村でも拍手をしながら剣心の前に登場して「志々雄さんがお待ちです」と、剣心に向いていたところからくるっと振り返るシーンでは、ギリギリ見えるか見えないかくらいの位置で笑みをやめて、キッと表情を変えています。…映っていると思ったら角度的に映っていませんでしたが(笑)、そういう些細なところが大事なのかなと。積み重ねが演じる役の雰囲気を出すと思っています。
―AA
原作を読んで、改めて『るろうに剣心』の魅力は何だと思いますか?
―神木
人間味のある物語と、時代設定は明治ですが今現在の時代にもあてはまるお話だと思います。すごく理不尽なこともあって、明治政府なんかは志々雄のことを殺して剣心も殺そうとしていたのに、志々雄が手に負えないから剣心に協力して、と言ってしまいます。原作も映画も、剣心というよりは悲しみを背負った人たちを描いているんです。
剣心だけが最初から特別な存在ということではなく、たまたま剣心をピックアップして、主役になっている。現実の優しさ、厳しさ、理不尽さがあってその中で生きていかないといけないし、時にはその生き方がぶつかることもある。もっと強く生きていきたいなという想いにさせてくれる作品だと改めて思います。
―AA
普段から漫画やアニメはよく読むのでしょうか? 好きな作品があれば教えてください。
―神木
よく読むのはジャンプ系です。『黒子のバスケ』『DEATH NOTE』も。『DEATH NOTE』は特に大好きで、この漫画を読んで「ちゃんと考えて行動や発言をしよう」と思いました(笑)。アニメの倉庫のシーン、ニアが月を追いつめるところはもう何十回も見返しています。原作の大場つぐみさんは伏線を張るのが本当に上手くて、作画の小畑健さんの絵も綺麗で好きです。『DEATH NOTE』、大好きです!
―AA
最後に、読者にメッセージをお願いします。
―神木
原作ファンの方にも、『るろうに剣心』が実写化するとこんな風になるんだと納得してくださるような、自信を持って「観てください」と言えるような作品になっています。映画の魅力であるアクションシーンも何もかもが壮大なスケールで楽しめる作品です。是非楽しんで、驚いてください。よろしくお願いします!
―AA
今日はありがとうございました!
『るろうに剣心 京都大火編』 8月1日(金)全国ロードショー
『るろうに剣心 伝説の最期編』 9月13日(土全国ロードショー
/http://www.rurouni-kenshin.jp
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