物語は、アランダス連合王国とインゲルミア諸国統合体の長きによる戦争の最中。アランダス軍独立第八部隊のトレイルクリーガー機械戦騎操縦士ススム・トキムネを演じる逢坂良太さん、キベルネス・マニファクチャリングカンパニーの技術者ジェイミー・ハザフォードを演じる大西沙織さんに、本作の見どころと意気込み、そしてアフレコの様子についてお聞きした。
[取材・執筆=川俣綾加]
『白銀の意思 アルジェヴォルン』
公式サイト /http://argevollen.com/
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■ 「僕が思うに、トキムネは反抗期なんです」
―アニメ!アニメ!(以下、AA)
役に決まった時の感想を教えてください。
―逢坂良太さん(以下、逢坂)
「アルジェヴォルン」の何かの役に決まった、というのはうっすら知っていたのですが、それがトキムネだと思ってなかったんです。それが分かった時は、その場で「えーーっ!?」って叫びました。本当に驚きで、もちろんどんな役でも常に頑張らせていただいてますが、主役となると異なるプレッシャーがあるので気合いを入れ直した日でした。
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逢坂良太さん
―AA
大西さんはいかがでしたか?
―大西沙織さん(以下、大西)
聞いた時は本当に感極まってしまいました。帰宅途中にマネージャーさんから着信があって……「大西さん、今ちょっといいですか」なんていうので、私、何かやらかしちゃったのかもしれないと思ってドキドキしながら聞いていたんです。そしたら「ジェイミーに決まりました」という報告で、歩きながら号泣してしいました。メインヒロインを演じるのはこの作品が初めてなので、120%の力を出して頑張ろうと思いました。
―AA
ロボット、戦争、群像劇と色々な要素が詰まった本作ですが、お二人の考える魅力は何でしょうか。
―逢坂
ロボットものの主人公って、一般人だったのが何かの拍子にパイロットや兵士になってしまった、そうさせられてしまったというのが多いと思うのですが、トキムネは最初から軍人。だけど新人なので、すごく色々な葛藤があるんです。そんな中トキムネがどう行動していくのかをぜひ見ていただきたいです。独立第八部隊にも、そして敵国であるインゲルミアにも魅力的なキャラクターが登場するので、そこも面白いところです。
―大西
いつもさんざん私をイジってくる逢坂さんが、真面目に答えている……。珍しいものを見ました。
―逢坂
「プレッシャーでお腹が痛くなります」なんて言えないよ(笑)大西さんも答えて!
―大西
トキムネは最初から軍人ですが、ジェイミーはキベルネス・マニファクチャカンパニーという会社の技術者、いってみればただのOLなんです。それなのに、独立第八部隊と行動を共にしていく、軍人の中の一般人という立場。自分の立場で考えてみても、一般人なのに戦争の中、軍と一緒に行動して、前線に投入されるなんて驚きます。ジェイミーもすごく変化していくことになると思います。
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大西沙織さん
―AA
オリジナルアニメということでお二人にとっても先の読めない展開になっていると思います。
―逢坂
演じる側としても、そのキャラクターになった気分になれます。ストーリーの先を知ってしまうと、演じる際に一度すべてを自分の中で忘れる、リセットするという作業が発生するんです。知っていればその流れにもっていくのは簡単なんですが、知った風な芝居になってしまうというか。例えば、気弱だった子がのちに強くなる
ことを知っていれば「ここで強さを出してもいいかな」と思ってしまうこともあるんです。でも知らなければシナリオの軸に沿って純粋に進められるので、自分が物語になじんでいける、よりキャラクター目線になれる。そういう演じやすさはありますね。
―大西
トキムネもジェイミーも、キャラクター自身が未完成で未熟な人たちです。私たちも先を知らないからこそ一緒に歩んでいけると思います。話を重ねるごとに私もジェイミーも成長できて、とても入っていきやすかったです。見ている方にもこの部分を感じていただければ良いなと思います。