『ある夜、世界が虹色の竜巻に飲み込まれた。目を覚ました操真晴人とコヨミはいつもと違う世界にいることに気づく。全ての人間が魔法を使える世界。そこは「魔法使いの国」だった。現れるファントムに対し立ち向かうのは晴人だけじゃない。仮面ライダーメイジとなる奈良瞬平や一般市民たち。ファントムを退けることに成功するが、晴人達は裏で暗躍する「金色の魔法使い」=仮面ライダーソーサラーの存在に気づく。
「魔法使いの国」の中心、エメラルド城へと消えていく金色の魔法使い。その正体は世界を統べる「大魔法使い」=マヤ大王なのだろうか。晴人たちの戦いが始まる--!』
劇場公開を記念して、主人公・操真晴人役の白石隼也さんに話をうかがった。劇場版に対する意気込みやゲストの陣内孝則さんとのエピソードをはじめ、クライマックスを迎えるTVシリーズや役作りのこと、さらには今後の青写真まで、さまざまな思いをじっくりと語ってもらった。
[インタビュー取材・構成:細川洋平]
『劇場版 仮面ライダーウィザード イン マジックランド』
2013年8月3日(土)公開
/http://www.wizard-kyoryu.jp/
■ TVシリーズとは独立した一本の作品
― 仮面ライダーウィザードの魅力を教えていただけますか。
― 白石隼也さん(以下白石)
仮面ライダーウィザードはアクションも印象的ですけど、ドラマ部分もすごく作り込まれた作品だと思います。それこそ、お子さんから大人の方、女性の方まで楽しんでいただける作品です。
ウィザード初の単独映画となる今作もドラマ部分が非常におもしろくて、今までの仮面ライダー映画とはまた違ったものになったのかなと思っています。
― 単独映画という事で、白石さんの中で意識したものというのはありましたか?
― 白石
ウィザードはテレビ放送の第1話から最終回までで一本の作品だと僕は考えているんです。だから、この映画はTVシリーズとは別。独立した一本の作品だと思っています。そのために始まりと終わりをしっかり作ろうというのは意識しました。
― パラレルワールドで、晴人はコヨミ以外のレギュラー陣(奈良瞬平、大門凛子、仁藤攻介)とまた新たに出会います。TVシリーズ序盤で出会った時の感覚とは違うと思いますが、その辺りはどう演じられたんでしょうか。
― 白石
パラレルワールドという設定のおもしろさを出せるのは初対面の時だけかなとは思いました。でも台本上ではあまりそこは強調されていなかったし、監督自身もここで改めて5人の仲を描くような段階ではないと判断したんだと思います。「すぐ仲良くなっていい」って言われてました。
だけどせっかくだし、テレビ版を思い出させるような、ちょっとシンクロするような出会いになったらおもしろいなあと思って。そこはみんなと話し合ってちょこっと変えました。
― 1年を経たからこその5人のチームワーク、というのも今作では感じられるのかなと思います。
― 白石
今回は特に「5人でひとつ」という描かれ方はしていなくて、それぞれが個別に活動します。5人の関係性やチームワークを表現する手段は「空気」でしかないんです。でもそれぞれがお互いの存在を意識して、共通の思いを持てたかなと思っています。それは1年間関われる作品だからこそ感じることができることなんだなと思いましたね。
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