【コスプレ】なぜ中国コスプレイヤーはクオリティが高いのか? 中国コスプレカメラマンが解説 | アニメ!アニメ!

【コスプレ】なぜ中国コスプレイヤーはクオリティが高いのか? 中国コスプレカメラマンが解説

日本と中国のコスプレイヤーの違いは? 多くの人気コスプレイヤーに撮影技術を見込まれ、しばしば個人撮影を頼まれる凄腕の寒黙さんにインタビュー。

インタビュー
注目記事
ユウナ『ファイナルファンタジーX』/画像提供:_環宇w_@lhyllalls
  • ユウナ『ファイナルファンタジーX』/画像提供:_環宇w_@lhyllalls
  • ユウナ『ファイナルファンタジーX』/画像提供:_環宇w_@lhyllalls
  • ユウナ『ファイナルファンタジーX』/画像提供:_環宇w_@lhyllalls
  • ユウナ『ファイナルファンタジーX』/画像提供:_環宇w_@lhyllalls
  • ユウナ『ファイナルファンタジーX』/画像提供:_環宇w_@lhyllalls
  • ユウナ『ファイナルファンタジーX』/画像提供:_環宇w_@lhyllalls
  • ユウナ『ファイナルファンタジーX』/画像提供:_環宇w_@lhyllalls
  • ユウナ『ファイナルファンタジーX』/画像提供:_環宇w_@lhyllalls
「土日やることありませんでしたから」と答えたのは中国人カメラマンの寒黙(ハンモ)さんだ。休日を有意義に過ごすために約4年前から始めたコスプレ撮影で脅威の上達速度を見せ、「世界コスプレサミット2018」では中国メディアの公式カメラマンを務め、「コミックマーケット94(C94)」からはアニメ!アニメ!としてコスプレ取材に行くようになった。

多くの人気コスプレイヤーに撮影技術を見込まれ、しばしば個人撮影を頼まれる凄腕の寒黙さん。夏コミ(C94)中国や日本の主要なコスプレイベントにはほぼ参加して来た経験から、日本と中国のコスプレイヤーの違いを教えてもらった。
また、これまで撮影したコスプレイヤーを代表して茶々丸さん、カメダさん、環宇wさんの写真も一挙掲載したのでご覧いただきたい。

山咲 杏『GANTZ』/画像提供:茶々丸@cyama28
山咲 杏『GANTZ』/画像提供:茶々丸@cyama28※画像クリックまたはタップで他の写真を見る

――コスプレ撮影を始めたきっかけを教えてください。

寒黙
四年前から始めました。いい年齢した男が休みの日に家に閉じこもっていてもつまらないので、コスプレに興味があったことからカメラを購入したんです。本気でコスプレ撮影を始めたのは2015年に仕事で日本に住むようになってからです。

――近年はコミックマーケットに限らず日本のコスプレイベントに参加する中国のカメラマンを見かけるようになりました。日本に来るのが増えているのでしょうか?

寒黙
はっきりとは分かりません。もし、お金と時間に余裕があって、気力があるなら、多くの人がコスプレイベントを目当てに日本に来るのかもしれませんね。

アシリパ『ゴールデンカムイ』/画像提供:茶々丸@cyama28
アシリパ『ゴールデンカムイ』/画像提供:茶々丸@cyama28山咲 杏『GANTZ』/画像提供:茶々丸@cyama28※画像クリックまたはタップで他の写真を見る

――1年間でどれくらいの数のコスプレイベントに行っていますか?これまで撮影した中で、とくに印象に残っているコスプレイヤーはいますか?

寒黙
今年ですか?大きなコスプレイベントにはほぼ欠かさず行っています。「コスプレ博 in TFT」は1回だけ休みました。「コスプレフェスタTDC」はもう3回行っています。
印象に残っているコスプレイヤーは、中国では贤儿 sherryさんは撮影での表現力がすごく高いです。見た目の美しさはもちろんですが、コスプレするキャラクターどれもクオリティーが高いです。
日本だと五木あきらさんですね。初めて見た日本のコスプレイヤーですし、C94でも撮影させてもらって表現力の豊かさに驚かされました。1枚とて同じ写真にならないです。

――日本と中国のコスプレイヤーの違いはどこにありますか?

寒黙
それぞれ違いはやっぱりあると感じています。中国のコスプレイヤーは衣装を安く購入できる国内事情や、衣装や造形を専門に作ってくれるセミプロもいるので衣装や造形のクオリティーは平均値がかなり高いです。また、人口が多くて美男美女がコスプレをする傾向があるので可愛い子もコスプレイヤーに多くいる印象です。
ただし、キャラクターのポーズや表情といった撮影の表現に対しては、日本のコスプレイヤーのほうが多彩だと感じています。

そこは、中国では衣装は購入するか専門の人に作ってもらうことが多いのに対して、日本では自分が全て作る背景があるからではないかと思います。自分で作る分、クオリティーは様々だと思いますが、その分感情がこもっています。
一つのコスプレをするにあたって、制作段階からキャラクターの理解を深めているので、カメラマンが「こういったポーズをしてください」と言う前から、表現したいことが頭の中にしっかりあるコスプレイヤーは日本のほうが多いと思います。

もちろん、中国でもトップレベルのコスプレイヤーの表現力はものすごく高いので、日本のトップレベルと大きな差はないでしょう。

皇 昴流『東京BABYLON』/画像提供:カメダ@yato_1998
皇 昴流『東京BABYLON』/画像提供:カメダ@yato_1998※画像クリックまたはタップで他の写真を見る

――SNSなどで見る中国のコスプレイベントの写真は総じてとてもレベルが高いと感じます。中国人のカメラマンはどうしてこんなにも撮影が上手なのですか?

寒黙
撮影環境が良いとうのがあると思います。中国のほとんどの動漫展(各地で開催されるコスプレ有りの同人即売会)はソフトボックスや三脚など機材を持ち込んで使用できますし、人口が多いので撮影する人の分母も多くて競争が激しいですから。
日本では機材の持ち込み制限が多いのでレフ板を使った撮影が多いですが、その分自然光で撮った良い写真が多いですよね。良し悪しではなく、それぞれの特徴だと思います。

――C94もそうでしたが、日本のコスプレイベントでは中国コスプレイヤーの美しさやクオリティーの高さに驚かされます。

寒黙
日本で注目されている中国のコスプレイヤーは、中国でもトップレベルにいる人ばかりです。見た目の美しさだけでなく、コスプレの経験がたくさんあり、表現力が高いコスプレイヤーが中国でトップレベルになれるわけですから。日本でも注目されることに私は驚きません。

ユウナ『ファイナルファンタジーX』/画像提供:_環宇w_@lhyllalls
ユウナ『ファイナルファンタジーX』/画像提供:_環宇w_@lhyllalls※画像クリックまたはタップで他の写真を見る

――短期間で写真がものすごく上達していますが、感じている撮影の難しさはどこにありますか?今後の目標を教えてください。

寒黙
写真を撮るのは難しくないです。綺麗に撮るのが難しい。頭にあるイメージ通りに綺麗に撮影することがなかなかできないので、良い写真を撮るのは本当に難しいとつくづく思い知らされます。
もっと良い写真が撮れるようになりたい。なので、もっとたくさん撮らないといけません。私は自分が好きなことに対してはとても行動力があるので、これからも休まず撮り続けるのだと思います。
◆◆
撮った写真を絶賛しても、いつも「レイヤーさんが素晴らしいですから」と撮影させてもらったコスプレイヤーへの感謝を忘れない寒黙さん。そして、最高の1枚を撮るための無尽蔵な体力と強靭な精神力を持つからこそ、良い写真が生まれるのだと感じた。

撮影:寒黙(@nigellizhe)
画像提供:茶々丸さん(@cyama28)、カメダさん(@yato_1998)、環宇w(@lhyllalls)さん
《日本コスプレ通信》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

特集