―― A!A!
今回の高速バトルシーンは非常に画期的です。ただ同時にデジャブも感じました。まるで『ドラゴンボール』のアクションを実写で再構築したかのようだったからです。それはこの映画のオリジナリティを損う点ではないと思いますが……。
―― ザック
ありがとう。

その上で質問ですが『ドラゴンボール』の存在を知っていましたか? 知っていたとすれば、インスパイアされた点はありましたか?
―― ザック
『ドラゴンボール』のエピソードのいくつかは見たことがある。『ドラゴンボール』ぐらいのメジャーなアニメ作品だと、バトルのスケールも相当大きいし、美しい描写もある。ただ、その質問で思い出したのは、名前が思い出せないんだけど……別のアニメの映像で、大都市のビルがたくさん破壊されるシーンなんだ。
そういうシーンは日本のアニメのバトルシーンはよくあるけど、今回の映画でもそういうイメージは近いかもしれない。確かテレビシリーズのアニメだったんだけど、ちょっと待って……(スタッフに電話をかける)。アメリカでは『Birdy the Mighty』というタイトルのようだね。
―― A!A!
ああ、『鉄腕バーディー』ですね。
(※テレビシリーズ『鉄腕バーディー DECODE』とみられる)
―― ザック
そう!
―― A!A!
『鉄腕バーディー』もスーパースーツを来たキャラクターが戦う作品ですね。
―― ザック
そうだね。大都市のバトルシーンが迫力があって、とても印象に残っている。それから今回の『マン・オブ・スティール』は等身大で1対1の肉弾戦が主体になっているから、例えば『アベンジャーズ』といったような(大型の敵と戦う)ほかのスーパーヒーロー映画よりも、ファイティングスタイルはアニメに近いと思う。
―― A!A!
監督は以前『エンジェルウォーズ』でコンセプトデザインに日本のイラストレーターの寺田克也さんを起用しましたが、最近注目している日本の作品やクリエイターはいますか?
―― ザック
寺田さんはまさに天才だね。一緒に仕事ができて本当に光栄だ。「最近の作品やクリエイターで」という質問だけど、いま現在も自分に影響を与えているのは、やっぱり『AKIRA』なんだ。それは昔からそうだし、いまも影響を受け続けている。
例えば具体的なシーンで言うと、倒れた鉄雄の体から内蔵が肥大して吹き出すシーンは本当にすごい! あれは自分の作品でも何度か模倣できないかと試みているシーンだ。『AKIRA』との対比で言うならば、今回の『マン・オブ・スティール』もスケールの変化の描き方という意味では通じるものがあると思う。
つまりキャラクター同士が向き合って対話をしている、緊密で小さなスケールのシーンから、突然ものすごい規模で街が爆発するような大スケールのシーンになったりする。その大小のスケールが並列する形で映像を見せていくのは『AKIRA』のような日本のアニメ作品に近いし、影響されている部分と言えるかもしれない。
―― これだけの作品を完成させると、次回作はさらに大変なのではないかと思いますが、プレッシャーはいかがですか?
―― ザック
作っているときはどこかでDCコミックスの世界をより追求したいという思いもあったけど、とにかく全力で『マン・オブ・スティール』を作ったよ。次の作品はまだ詳しくは言えないけれど、バットマンが登場することと、スケールアップすることだけは間違いない。ただアクションシーンをどうするかとかを考えるのは、これからなんだけどね。
―― めちゃくちゃ街を破壊してほしいです。
―― ザック
大丈夫。僕もぜひ破壊したいと思ってる(笑)。

『マン・オブ・スティール』
8月30日(金)新宿ピカデリー他にて全国ロードショー
<3D/2D 字幕/吹替え 同時公開>
/http://www.manofsteel.jp
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配給: ワーナー・ブラザース映画