写真を見てみると判るように台湾、韓国の共同出展ブースは閑散として一見すると人気がないように見える。しかし、これは両国企業へのビジネス的な関心が薄いことを示しているわけではない。なぜなら両国企業のビジネスは、東京ゲームショウ2005の外で既に行なわれた後だからである。
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こうしたセミナーの開催は韓国企業も実施しており、こちらは9月14日、15日に東京・千代田区で韓国ソフトウェア振興院により韓国ゲームセミナー、交流会、商談会を開催している。
つまり、両国のビジネスは東京ゲームショウの幕が開いた段階で8割がた終わっているのである。相変らず感心するのがゲームショウに合わせてビジネストレードの場を準備し、ゲームショウの会場においても行政の契約において展示ブースを用意する行政の支援の厚さである。それに応えるかのように、個別企業による自社売り込みのエネルギーは強く、両国がこれからも世界のゲーム産業において大きく成長して行くであろうことは容易に想像がつく。
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東アジアの残る大国である中国は、今年はほとんど参加がなかった。アニメフェアやフィルムフェアなどでも中国の参加はあるもののブースには資料がなく、人がいないことも多い。少なくとも現在の中国は、情報を仕入れる場として日本のコンテンツ関連のビジネスショーに参加することは合っても、そうした場で自らを売り込むといった色彩はまだ薄い。
このほか海外からは、香港、米国、シンガポール、ロシアといった国からの出展があった。その多くはゲームソフトではなくミドルウェアや関連市場などの企業であった。
/東京ゲームショウ2005