『Rise of the Ronin』愛されキャラ・坂本龍馬を演じた武内駿輔さんにインタビュー!ドキドキシーンの収録や他作品との差別化など訊いてみた | アニメ!アニメ!

『Rise of the Ronin』愛されキャラ・坂本龍馬を演じた武内駿輔さんにインタビュー!ドキドキシーンの収録や他作品との差別化など訊いてみた

他作品とはちょっと違う坂本龍馬をどう演じた?

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『Rise of the Ronin』愛されキャラ・坂本龍馬を演じた武内駿輔さんにインタビュー!ドキドキシーンの収録や他作品との差別化など訊いてみた
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ソニー・インタラクティブエンタテインメントが3月22日に発売した歴史アクション『Rise of the Ronin』。個性的なキャラクターとの「因縁」を結べることが大きな特徴の本作ですが、そんな中でも特に愛されているのが序盤に出逢う土佐藩士・坂本龍馬です。

フィクションでたくさん描かれてきた坂本龍馬ですが、幕末時代を独自の切り口で描いた本作において、声優はどのように演じたのでしょうか。今回は、『Rise of the Ronin』において同キャラクターを演じた声優の武内駿輔さんにお話を伺い、他作品の坂本龍馬との差別化や、ドキドキなシーンの思い出などを語っていただきました。

武内駿輔 (たけうち しゅんすけ)

声優。東京都出身。代表作に『アイドルマスター シンデレラガールズ』プロデューサー役、『アナと雪の女王』オラフ役、『A3!』兵頭十座役、『怪獣8号』神楽木葵役などがある。2015年に第10回声優アワード新人男優賞を受賞。

意識したのは“清潔感”―かつての龍馬とは異なる演じ方

――『Rise of the Ronin』の坂本龍馬というキャラクターを初めて見たとき、どう思われましたか?

武内駿輔さん(以下、武内)これまで僕が見てきたフィクションの世界の坂本龍馬は、武骨というか、男臭さがすごくある人でした。自分の見た目もあまり気にしなさそうな反面、情熱や志みたいなものに誇りを持っていて、そこに周りの人を巻き込んでいく。そんな人物像を多く見てきたような気がします。

一方で『Rise of the Ronin』の龍馬は、恰好もおしゃれですし、“イケおじ”とでもいうのでしょうか(笑)。みなさんがイメージする今までの龍馬像を崩しすぎず、自分自身でこの龍馬を操作してみたいとか、この龍馬と一緒に戦ってみたいとか、そう思わせる魅力を持ったキャラクターだと思います。

言動もほかの作品の龍馬よりもノリがちょっと軽かったり、茶目っ気があったり、遊び心があるというか、母性本能をくすぐるような仕草や表情を見せます。そのあたりが愛くるしくもあって、よいキャラクターですよね。

――実際の坂本龍馬に関して事前のイメージはどのようなものでしたか? またご自身で調べられたことや、活かされたことはありますか?

武内さん歴史上の人物なので、媒体によって坂本龍馬に対する解釈が違うんですよね。いろいろと調べましたが、「実はこういう人間だった」というような実際の人となりについて考えるよりも、『Rise of the Ronin』の龍馬をどれだけ魅力的に演じられるかに力を注ごうと思いました。

――坂本龍馬はフィクションで頻繁に描かれるキャラクターですが、本作で描かれる坂本龍馬を演じるにあたって、意識した点や差別化をはかった点などはありますか。

武内さん清潔感、でしょうか。カラッとした人に対する接し方みたいなところは意識しました。僕のイメージするフィクションの龍馬は泥臭い部分もあって、それこそ武田鉄矢さんの龍馬とか、福山雅治さんの色黒の龍馬とかが思い浮かびますが、そういった龍馬像とは差別化したいという思いはありました。

髪型にしても、たいていオールバックで描かれますが、今回の龍馬は前髪のかかり方とか、髪の長さが印象的です。短銃を持ちつつ刀も使うというアクションも、日本の伝統的な殺陣っぽい動きではあるのですが、スタイリッシュでスピード感があります。そういった清潔感とかテンポ感は『Rise of the Ronin』ならではの龍馬像としてうまく表現できたと思います。

――過去に描かれたフィクションの坂本龍馬を参考にもされたのでしょうか。

武内さんいろいろな役者さんが演じた龍馬も拝見して、その中にある何となく共通する龍馬像――喋りのテンポ感や人情味のあるイメージ――は、ある程度参考にはしています。

たとえば武田鉄矢さんはご自身が龍馬好きであることを公言されていますが、そういった龍馬が好きな方のインタビューを見たり、龍馬について解説している人の思いを読んだりもしました。これまでの龍馬が好きな方々にも本作の龍馬を愛していただきたかったので、イメージにはある種の統一感を持たせつつ、新しい龍馬像に仕上げられたらと思いました。

――ゲーム開発スタッフからキャラクターづくりの指導などはありましたか?

武内さん見た目はけっこうダンディですが、あまり渋くならなくていい、という指導はありました。例えば、日本を変えていく自分の夢を語るところで、政治的なニュアンスを強くするのではなくて、発明家のようなテンション感で演じるような。

みんなで会議をしているときも、「こうしたらええと思っちょるが、おまんはどうじゃ」とか、龍馬だけテンションが違うんですよね。頭の中にイメージやアイデアが先行して浮かんでいる、という感じを大切にしました。

あとは女性にデレデレなところとか、呑むときはとことん呑んで「でへへ」となってしまうところとか。でも、ただのちゃらんぽらんな人間ではなくて、自身の目的を遂行するための芯が通っている。収録ではそういうところを照らし合わせながら、「今のはぐでぐですぎますかね?」とか「ちょっと恐くなっちゃいましたね」とか、スタッフのみなさんと一緒に調整していきました。

――収録ではどんなことが印象に残っていますか?

武内さんそこはもう、とにかく土佐弁ですね(笑)。僕は東京出身なので、方言で演じるのは難しかったです。今までもいろいろな方言のキャラクターを演じてきて、富山弁や鹿児島弁なども経験しましたが、その中でも土佐弁は一番難しかったかもしれません。

よく聞く「おまん」という単語も、その後ろに続く文章によって、平板になったり「おま(↑)ん」と中高になったりするんです。なので、ひとつの発音を学んでも、「いや武内さん、この場合はこういうイントネーションになるんです」と言われたりして、けっこう大変でした。事前に全部のセリフを監修の方に読み上げてもらって、それを聞いてからスタジオに入るんですけど、メモだけだとどうしてもうまくいきませんでしたね。

あとは、言葉の立てどころ。細かい違いもあるので、イントネーションだけ真似しても、ネイティブの方にはなかなか近付けません。そのため収録のときも、監修の方にセリフを読んでもらって、僕がそれをオウム返しで再現するみたいな形になっていました。ゲームをプレイされた中に土佐弁ネイティブという方がいれば、ぜひ感想を聞いてみたいです。

ちなみに、土佐弁を監修してくれたのはコーエーテクモゲームスのスタッフさんで、土佐出身でこの時代についても勉強されている方でした。僕と同じ分量のセリフを読んでもらったので、そうとう大変な作業だったと思います。僕ひとりの作業というより、ふたりの作業という感じで、終わったときはお互いに労いあいました(笑)。

――印象に残っているゲーム内イベントなどありますか?

武内さん僕は知ってますよ。みなさんが龍馬とどういうことをしようとしているのかを(笑)。まさかのキャラクターたちとの親密度によってロマンティックなイベントがあるということで、本編以外のところも盛り上がっていますよね。

僕も台本を読んで「こういうイベントもあるんだ」と知っていましたが、収録する段階ではロマンス系の映像がまだ出来上がっていませんでした。シチュエーションの細かい指定もなかったので、なんとなくの距離感をイメージして演じましたが、実際の映像を見たら「こんなに近い距離感だったんだ!」とか「こんな肌着みたいな姿なの!?」とか、これはドキドキしちゃいますよね。

これまでの幕末のお話だったら、男同士が血と汗と涙を流して、自分の志のために戦う、そんな印象が強かったと思います。でも、新密度が上がるイベントが導入されることによって、当時の人たちのリアルな心情を想像できるような奥行きが生まれたのかな、と。

だからこそキャラクターに愛着がわくと思いますし、すごくよい試みだと感じました。一見するとゲームに関係のないイベントに感じるかもしれませんが、それがあることによって、ストーリーの本筋がより楽しくなります。実際にユーザーの皆さんが、そこに興味を持って喜んでくださっているのを見ると、すごくうれしいですね。

――そんなドキドキするシーンは、どのような気持ちで収録されたのでしょうか……!?

武内さんこれは役者としての話になってしまいますが、現代の日本とは異なる当時の恋愛観や情緒を大事にしたいと思っていました。「一緒にいてくれるか」というようなセリフも、現代がテーマの作品と当時がテーマの作品とでは、テンポとか伝え方が違うと思うんですよね。

部屋の雰囲気にしても、現代なら壁は綺麗に塗られていて床にはラグが敷いてあって……というシチュエーションになるかと思いますが、当時は畳の部屋で薄暗くて、ちょっと埃っぽさも感じるというか。そういう当時の空気感を大切にしながら、言葉を吹き込もうと意識しました。例えるなら、おばあちゃんの家に行ったときとか、古民家の雰囲気とか、そういった空間を想像しながら演じました。

――『Rise of the Ronin』のファンに向けてメッセージをお願いします。

武内さん僕はこれまで、時代物のゲームは歴史好きの人が主に遊ぶイメージがありました。ですが『Rise of the Ronin』では、遊んだユーザーさんが「あのキャラクターと一緒に戦えるよ」とか、みんなでコメントしていて、いい意味で間口の広いゲームだと思いました。歴史好き以外でもいろいろな人にプレイいただきたいと思いますし、ヘビーユーザーの皆さんには、コーエーテクモゲームスさんやSIEさんに「続編はまだですか!」と要望を送ってほしいですね(笑)。

あとはゲームの仕組みとして、幕末だけではなくて、いろいろな時代や設定でシリーズ化が望めるゲームだと思いました。それだけの作り込みをしていますし、もっともっと遊んでいただいて間口もどんどん広がって、そういう展開になったらいいなと思います。ぜひ、これからも引き続き楽しんでいただければ幸いです。

開発プロデューサー&ディレクターの安田文彦氏にも質問!

ここからは、開発プロデューサー&ディレクターの安田文彦氏に武内さんに関するいくつかの質問をお訊きします。

――『Rise of the Ronin』の坂本龍馬役に武内駿輔さんを選ばれた理由は?

安田文彦氏(以下、安田)『Rise of the Ronin』の坂本龍馬は、ゲーム内の他のキャラクターからはもちろん、プレイヤーの皆さんからも信用され、好感を覚えてもらえるような存在で、間違いなく最重要キャラクターの一人です。さらに、コミカルな演出からシリアスな場面、ロマンスまで台詞量も膨大で、どなたに声の出演をお願いするべきなのか、正直決めかねていました。

そんな中、これまで「仁王」シリーズなどTeam NINJAタイトルでご一緒させて頂いている音響監督の方からキャスティング検討の際に武内さんを推薦頂きました。お若いながらも深く、遊び心も感じさせる雰囲気の声や幅広い演技はもちろん、バラエティ番組などで活躍されている姿も拝見し、今作の龍馬を演じて頂くのにピッタリだと思い、お願いさせて頂きました。

――実際に声をあてられたときの武内さんの印象はいかがでしたか?

安田氏武内さんの最初の収録は、主人公と龍馬が横浜の洞窟で出会う場面でした。収録が始まり、龍馬のセリフが入ってすぐに「ピッタリだね」と同席していたスタッフ皆で同意したのを覚えています。

独特な特徴を持つ土佐弁には苦心されていましたが、長期間にわたる収録の間、上手すぎるいろいろなモノマネも織り交ぜながら、楽しそうに演じられていた姿は今も強く印象に残っています。

――この武内さんが回答されたインタビュー内容に対してのご感想をお聞かせください。

安田氏本作のテイストや場面ごとのトーン、他のキャラクターとの関係性まで、われわれ開発者の意図や狙い以上に、武内様がイメージを膨らませ、こだわって演じてくださったのだと改めて知ることができました。音声収録の時点ではゲーム内の画が完成していない場面も多かったのですが、収録させて頂いた音声を実装しながら開発を進めていきましたので、ゲームでは武内さんのイメージをできる限り再現できているはずだと信じています。

また、改めて全編土佐弁で演じて下さったことには本当に感謝しています。当社の土佐弁監修の担当スタッフが実際に土佐弁でセリフを読んでアクセントをお伝えして、武内さんが演じるという流れで収録の多くを進めていったのですが、当社スタッフの演技が、武内さんの演技に引っ張られて少しずつ上手くなっていくのも収録中の楽しみの一つでした(笑)。


武内さんのインタビューを読んで、「坂本龍馬と出逢いたい!」と思われた方は、今が絶好のチャンス。現在実施中の「Days of Play」セールにて、通常版が25%オフの6,735円、デジタルデラックス版が23%オフの7,683円まで割引されています。パッケージも対象で、各店舗での割引が実施(一部店舗除く)されるので、この機会にぜひゲットしてみてはいかがでしょうか。

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