夏アニメ「無職転生II」内山夕実×白石晴香インタビュー「内山さんのおかげでエリスを匂わすお芝居を意識することができた」 | アニメ!アニメ!

夏アニメ「無職転生II」内山夕実×白石晴香インタビュー「内山さんのおかげでエリスを匂わすお芝居を意識することができた」

TVアニメ『無職転生II~異世界行ったら本気だす~』より、ルーデウス役・内山夕実さん、サラ役・白石晴香さんのインタビューをお届け。

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  • 『無職転生II ~異世界行ったら本気だす~』キービジュアル(C)理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生II」製作委員会
  • 『無職転生II ~異世界行ったら本気だす~』第2話「真夜中の森」先行場面カット(C)理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生II」製作委員会
  • 『無職転生II ~異世界行ったら本気だす~』第2話「真夜中の森」先行場面カット(C)理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生II」製作委員会
TOKYO MX、サンテレビ、KBS京都、BS11、AT-Xほかにて放送中のTVアニメ『無職転生II~異世界行ったら本気だす~』。

原作は、理不尽な孫の手が2012年に小説投稿サイト「小説家になろう」にて発表し、シリーズ累計発行部数1,000万部を超える“なろう系小説”のパイオニア的大河ファンタジー。
部屋に引きこもってゲームやネットに明け暮れる34歳のニートの男が、ある日突然、交通事故で死亡……したと思った次の瞬間、剣と魔法の異世界へ赤ん坊として転生。そして、少年ルーデウスとなったこの男が、前世の記憶と後悔を糧に、出会いや試練に直面しながら「今度こそ本気で生きていく」姿を映し出します。

このたび、主人公・ルーデウス役の内山夕実さん、第2期より新たに登場するサラ役の白石晴香さんにインタビュー。内山さんのおかげで「エリスを匂わすお芝居ができた」と語る白石さんが感じた『無職転生』の収録現場の雰囲気とは。

[取材・文:米田果織 撮影:吉野庫之介]



『無職転生』の魅力はルーデウスの挫折をしっかり描いているところ


――第2期決定を受けてのお気持ちを聞かせてください。

内山:この作品に携わると決まった段階で、きっと長きに渡って描かれ続けるシリーズになる予感はしていました。第1期を経て、ようやく皆様に物語の続きをご覧いただけると思うと嬉しい気持ちでいっぱいです。また第2期では、私がこれまでやったことがない貴重なお芝居にチャレンジすることになるので、個人的にも「大きな波がやって来るな」と期待も感じました。



――白石さんは第2期より参加。『無職転生』という作品は知っていましたか?

白石:もちろん知っていて、アニメも見ていました。第1期が衝撃的な終わり方だったので、「続きはいつ!?」と待っていたこともあって、オーディションの話をいただいた時はすごく嬉しかったです。

――白石さんの言った通り、ルーデウスが引きこもってしまうという衝撃の展開で幕を閉じた第1期。内山さんはどんな気持ちで演じていたのでしょう?

内山:もともと後悔やトラウマを抱えて転生したルーデウス。転生先で「一生懸命生きていこう」と決めて、頑張って積み上げてきた関係性や経験が一瞬にして崩れていった辛さは、もしかしたら転生前よりも衝撃が強かったのではないでしょうか。あのシーンは演じていて本当に辛かったのですが、ルーデウスではない内山夕実の目線で見ると、エリスの気持ちもわかってしまう。そして、失意のどん底にいるルーデウスを奮い立たせるのもまた家族なんだなと思うと、温かい気持ちにもなりました。

白石:ルーデウスくんの挫折をしっかり表現しているのは、本作の魅力のひとつですよね。強い力を持って生まれたルーデウスの清々しい活躍だけでなく、挫折を味わってどん底に突き落とされる姿も描いており、人間味みたいなものを感じました。見ていてルーデウスくんを応援したくなりますし、心を揺さぶられる物語だと思いました。





――挫折の部分は、私も見ていて本当に辛くなりました。ルーデウスの演技も凄まじかったです。

白石:成長していく過程をすごく繊細に演じられていて、味わう挫折によって演技や表現を絶妙に変えているところにもトリハダが経ちました。内山さんの演技があるからこそ、より物語に入り込んでいけるというか……。

内山:すごく良いこと言ってくれるね!? ありがとう! そうやって熱く見届けてくださる方がいて嬉しいです。

――すでに放送が始まっていますが、視聴者として見て印象に残ったシーンはありますか?

内山:サラとルーデウスの関係性でしょうか。Bランクの冒険者パーティ「カウンターアロー」に救ってもらいましたが、なかなか真正面からその温情を受け止められないのが今のルーデウスの心情。そんな中、ルーデウスにきつく当たるサラは、やっぱり印象に残りますよね。私個人としても、重々しい精神で演じているからこそ、サラのような接し方ややり取りに少し救われる部分がありました。ここから先、サラとも新しい関係を築いていけたら。

白石:私は、第1話のラストシーン。ティモシーが冒険者たちにお酒を奢って、どんちゃん騒ぎになる様子を優しく見つめるルーデウスくんの笑顔。ずっと傷心状態だったルーデウスくんからやっと笑顔がこぼれるシーンなので、なんだかジーンとしてしまいました。



内山夕実が中心にいるからこそ「付いて行きます!」と思える現場に


――実際にアフレコで掛け合ってみていかがでしたか?
内山:このインタビューで話を聞いて初めて、アニメ第1期を見てくれていたと知りました。素敵な言葉で感想を言っていただいて、嬉しいです……! サラはルーデウスと距離が縮まるまで色々ありましたが、私個人としては白石ちゃんにすぐ心を許してしまいました(笑)。『無職転生』は場所(作中の舞台)が変わると関わる方(キャスト)もガラリと変わるので、掛け合ったことのない方との共演は毎回緊張します。ですが、カウンターアローの皆さんも白石ちゃんもすごくステキなお芝居をされるので、自然と安心感を感じながら演じることができました。

白石:光栄です! 私は逆に、空気の仕上がったところに参加する形だったので、そういう意味ですごく緊張していました。すごい人見知りなので、初めて行く現場ではモジモジしちゃって……。

内山:え、そうなの? めちゃくちゃ気さくに話してくれた気がしたけど……。

白石:そうなれたのは、本当に内山さんをはじめとしたキャストの皆さんが優しかったからです。現場に入ってすぐ、監督や(原作者の)先生をご紹介してくださったのも杉田智和さん(前世の男役)でしたし。本当にありがたいスタートでした。

収録現場で、内山さんのお芝居を(ルーデウスの苦しみの演技を)見ていると、本当に苦しくなっちゃって。白石としては聞きたくないというか……。

内山:僕の声を聞いてよ~(笑)!

白石:それを聞いてしまったら、サラを演じるときに優しくなっちゃいそうで(笑)。サラがルーデウスに強く当たるのって、きっとカウンターアロー内での自分の居場所を取られてしまうのではないかという危機感からくるものもあると思うんです。ルーデウスへ抱く恐怖、それが闘いを通じて緩和されていくという演技は、内山さんとのお芝居を通じて自然に表現することができました。



――第1話のアフレコ時、「どこかにエリスを匂わすお芝居をお願いします」とディレクションが入ったそうですね。それはどうやって表現したのでしょう。

白石:もともと作品をイチ視聴者として楽しんでいた上に、エリスが好きだったこともあって、そのディレクションを受けた時は「どうやって表現しよう…」と葛藤しました。しかし、サラの強気で素直になれない性格がエリスに重なる部分があると感じ、視聴者の皆さんにも伝わるよう、そこを意識して演じましたね。また、その演技をリードして引っ張ってくれたのも内山さんです。内山さんのお芝居のおかげで、エリスを匂わす演技を自然と意識することができました。

内山:端々にエリス味を感じて、私も自然と切ない気持ちになりながら演じました。



――内山さんはみんなを引っ張るステキな座長ですね。

内山:いやいや! 座長を経験したのはほんの数回で、未だに何をどうすればよいかわからない状態。私としては、杉田さんにおんぶに抱っこという感じです。私としては杉田さんが作ってくれている空気感だと思いますが、「ステキな座長」と言っていただけるのならば、今後もその空気を維持していきたいですね。

白石:内山さん、杉田さん、スタッフさんたちが温かい雰囲気で迎え入れてくれて、すごく入りやすい現場でした。その現場の中心に立っているのが作品やルーデウスに真剣に向き合う内山さんだからこそ、私たちも「付いて行きます!」と安心して身を任せられると思いました。





『無職転生 II ~異世界行ったら本気だす~』

■放送情報
TOKYO MX:2023年7月2日(日)から毎週日曜日24:00~
サンテレビ:2023年7月2日(日)から毎週日曜日25:00~
KBS京都:2023年7月2日(日)から毎週日曜日24:45~
BS11:2023年7月2日(日)から毎週日曜日24:00~
AT-X:2023年7月3日(月)から毎週月曜日22:00~

■配信情報
ABEMA、dアニメストアで地上波同時、最速配信開始
その他動画配信サービスも順次配信

■スタッフ
原作:理不尽な孫の手(MFブックス / KADOKAWA刊)
キャラクター原案:シロタカ
原作企画:フロンティアワークス
監督:平野宏樹
シリーズ構成:大野敏哉
キャラクターデザイン:嶋田真恵・齊藤佳子
美術監督:三宅昌和
色彩設計:土居真紀子
撮影監督:頓所信二
編集:三嶋章紀
音響監督:明田川 仁
音響効果:上野 励
音楽:藤澤慶昌
プロデュース:EGG FIRM
制作:スタジオバインド

■キャスト
ルーデウス・グレイラット:内山夕実
前世の男:杉田智和
フィッツ:茅野愛衣
サラ:白石晴香
スザンヌ:小林ゆう
ティモシー:羽多野 渉
ミミル:沢城千春
パトリス:山本 格
ゾルダート・ヘッケラー:鳥海浩輔

(C)理不尽な孫の手/MFブックス/「無職転生 II」製作委員会
《米田果織》
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