「けもフレ」制作のヤオヨロズ、今後アニメスタジオとして何を目指す? 新作「ケムリクサ」は? 福原Pインタビュー 3ページ目 | アニメ!アニメ!

「けもフレ」制作のヤオヨロズ、今後アニメスタジオとして何を目指す? 新作「ケムリクサ」は? 福原Pインタビュー

アニメサイト連合企画「世界が注目するアニメ制作スタジオが切り開く未来」の第3弾は、『けものフレンズ』で一躍を注目を集めたヤオヨロズを特集。ヤオヨロズを設立した取締役である福原慶匡プロデューサーにインタビューを行った。

インタビュー
「けもフレ」制作のヤオヨロズ、今後アニメスタジオとして何を目指す? 新作「ケムリクサ」は? 福原Pインタビュー
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  • (C)ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
  • 「けもフレ」制作のヤオヨロズ、今後アニメスタジオとして何を目指す? 新作「ケムリクサ」は? 福原Pインタビュー
  • (C)(※ネタバレ注意)最終回は生でライブやるかも委員会
  • (C)直球表題 ロボットアニメ-STRAIGHT TITLE-STAFF

■『けものフレンズ』に続く新作として『ケムリクサ』選んだワケは?


――新作『ケムリクサ』についても訊かせてください。たつき監督が率いる「irodori」によって2010年から2012年にかけて発表された同名自主制作アニメが原作です。どうして本作をTVシリーズ化しようと考えたんですか?

(C)ヤオヨロズケムリクサプロジェクト
福原P
完全オリジナルでもよかったのですが、あまり間を置かずに作品を発表したかったんです。
また、原作ものである『けものフレンズ』はある程度世界観が出来上がっていましたが、僕としてはたつき監督が生み出す世界観や物語、脚本が面白いということを皆さんに知ってもらいたく、本作はそれに最適だと思いました。

この作品をやると決めた時、たつきくんは「これ、難しいんだよなあ…」とつぶやいていましたが(笑)、それぐらい一切手抜きができず、勢いで突破できるような作品ではないということです。今も悩みながらつくっています。

――あの『けものフレンズ』に続く新作として、ファンからの期待値はかなり高まっていると思います。

福原P
あらためて伝えておきたいのは、一旦ここ1、2年の記憶をみなさんの中から消し去っていただいて、「新人監督がオリジナルアニメをつくりはじめた」ぐらいリラックスして見ていただきたい、ということですね(笑)。

――(笑)。とはいえ、たつき監督によるオリジナル作品をTVシリーズとして放送することになったのは、『けものフレンズ』でたつき監督やヤオヨロズを好きになってくれたお客さんの後押しが大きいのではないかと思います。

福原P
そうですね。当初はクラウドファウンディングで新作やるか、くらいでしたから。ありがたい事に地上波でできることになりました。

■「たつき監督のお客さんは“イースターエッグ”一生懸命探してくれる」



――あらためて今お聞きしたいのは、あの『けもフレ』フィーバーはどうして起きたのかということです。福原プロデューサーはどう分析されていますか?

福原P
たつき監督のクリエイティブ性によるところも大きいのですが、やっぱりお客さんのおかげですね。しかも、すごく良いお客さんに恵まれました。

どんな作品でも何かしらこだわりを持って作られているはずで、そのこだわりが「イースターエッグ」のように作品の中に10個隠れているとしたら、普通はお客さんに1,2個見つけてもらえるかぐらいだと思うんです。

でも、たつきくんの作品を見てくれるお客さんは、そのイースターエッグを一生懸命探してくれて、さらに見つけ方を他の人に教えてくれるような方が本当に多い。『けものフレンズ』の最後の爆発的な広がりはまさにお客さんたちのおかげです。

それから作品を提供する側を飲食店に例えるなら、たつきくんのほうもお客さんが気持ちいいタイミングでスッとお茶を出す。
お客さんも「この店気持ちいいなあ」と感じる。その店は店長のたつきくんと少数のベテランスタッフによってこだわりが行き届いている。
これからもたつきくんが提供するものを楽しんでくれるお客さんと歩んでいけるといいなと思います。


――『ケムリクサ』にもイースターエッグが散りばめられていると期待してもいいでしょうか。

福原P
期待に応えられるように一生懸命開店準備をしています。

――福原プロデューサーからご覧になって、ヤオヨロズはどのようなスタジオでしょうか。

福原P
「クリエイティブ・ファースト」のスタジオでしょうか。
これは代表の寺井がいつも言うことなんですが、ヤオヨロズはクリエイターがやりたいことを実現できるスタジオ。それを掲げていますので。

――この取材企画の前に「日本のアニメクリエイターに何を聞きたい?」という事前アンケートを海外アニメファン300名に対して行いました。その中で一番多かったのが「素晴らしいアイディアはどのように生まれてくるのか」という質問です。どうお考えでしょう?

福原P
プロデューサーとクリエイターの役割を例えるなら、前者は「望遠鏡で遠くを見る」、後者は「顕微鏡で徹底的に細かく見ていく」ことだと思うんです。

たつきくんもひとつのものを丁寧に見続ける気質があり、我々と物事を見るフィルターが全然違うんです。
そのフィルターは小さい頃から培われてきたところも大きいとは思いますが、育てていくこともできるはずなので、クリエイターを志すのであれば、たくさんいいものを見てそのフィルターを育てていくのがいいと思います。

たつき監督の場合、徹底的に「アニメ作りをする」ことをやり続けているから生まれたフィルターを持っている。「あれぐらいの努力をしたら、きっとおもしろいアイデアが出るんだろうなぁ」という説得力があります。

僕はプロデューサーとして、彼が迷った時に望遠鏡を持って「あそこへ向かおう」とちゃんとゴールを指し示せるようなパートナーの役割を果たしていければと思っています。。

――『けものフレンズ』では、お客さんの応援が一大ムーブメントへと繋がりました。「クリエイターとお客さん」という観点で、お客さんが出来ること、「こんな応援をしてくれたらうれしい」といった希望があれば教えてください。

福原P
作品は世に出した瞬間からはお客さんのものだと思っているので、好きに楽しんでもらればそれが何よりです。
新作の『ケムリクサ』に関していえば、まずは作品をしっかりと見ていただきたいです。僕はネットの感想は気にして読んでいますし(笑)、お客さんにキャライラストとか描いてもらえるとすごく嬉しいんです。サークルのように、みんなで仲良く盛り上げてもらいたいですね。

ヤオヨロズは歴史も浅く、小さな規模のスタジオですが、それでも一定のクオリティーを持った作品を出し続けられるよう誠実にやっていくので、これからもぜひ応援していただけると嬉しいです。


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《細川洋平》
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