一方、日本からの最優秀アニメーション映画賞は2年連続4回目となる。2007年の『秒速5センチメートル』(新海誠監督)、2012年の『ももへの手紙』(沖浦啓之監督)、2014年の『かぐや姫の物語』(高畑勲監督)に続くが、いずれも良作揃いだ。 2015年は『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』のほか、日本から『思い出のマーニー』もノミネートに挙がっていた。またロシアの『雪の女王 新たなる旅立ち』、韓国の『The Road Called Life』、オーストラリア/インド/アイルランド共同製作の『Blinky Bill The Movie』を含めて5作品を候補としたが、『百日紅 ~Miss HOKUSAI~』が審査員の高い評価を勝ち取った 受賞にあたり審査委員会は「日本の版画の伝統とアニメーション映画が見事融合した作品、詩的な美しさと深みのあるストーリーが際立ったクオリティで混じり合っている」と絶賛する。日本の伝統と現代を代表するカルチャーを、美しく、味わい深く描いたことが大きな印象を残したようだ。