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『ガンダム Gのレコンギスタ』における「線」を巡る冒険:吉田健一氏、脇顯太朗氏が語る 第3回

『ガンダム Gのレコンギスタ』における「線」を巡る冒険:吉田健一氏、脇顯太朗氏が語る 第3回 藤津亮太氏による全4回の連載。

連載・コラム
 
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■『G-レコ』で試したことが突破口になれば

――絵を描いているんだという意識をどう持ってもらうかということですね。


自分も、メカシーンを撮影していて「やっぱり荒さを足したいな」って思うと、自分でデルマ(芯にワックスを多く含んだ色鉛筆の一種。アニメ業界では、荒れた太い線を引くときやセルの汚しなどに使われた)の効果を足したりしてますね。

吉田
あれ、やっぱり入れているよね。


入れています。

吉田
ラッシュ見て、動画のままではなかったので、「これは上から加工したな」って思うところはあったので。


そういうもとの原画の荒いニュアンスなんかは、時間がある限り拾いたいなっていう感じはありますから。

吉田
だから『G-レコ』は、絵らしさを取り戻すために、撮影で絵に見えるほうに寄せていくっていうアプローチしてみたんです。

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――やってみて手応えはありましたか?

吉田
ありました。やってみて思ったのは、これって動画の線とか原画の線だけの問題じゃなくて、キャラクターデザインの領域にもかかわってくるなって思ったんです。『G-レコ』でやったように、撮影も含めて、線にニュアンスがある画面ができるのであれば、もっと別のテイスト、たとえば南家こうじさんがキャラクターデザインをやられた『スプーンおばさん』のようなテイストのものも、魅力的に表現できる気がするんです。
マーケティング的な問題もあるかもしれないけれど、いろんな絵がもっと出てくるべきだし、お客さんももっといろんな絵に触れたほうがいいと思っているので、『G-レコ』で試したことが、そういう突破口になればって思うんです。仰々しいかもしれないけれど、こういうことをやらないと、日本のアニメって弱っていっちゃうと思うんです。

(第4回に続く)

[プロフィール]

□ 吉田健一(よしだ・けんいち)
アニメーター。主な作品に『OVERMANキングゲイナー』(キャラクターデザイン・アニメーションディレクター)、『交響詩篇エウレカセブン』(キャラクターデザイン、メインアニメーター)、『茄子 スーツケースの渡り鳥』(作画監督)などがある。

□ 脇顯太朗(わき・けんたろう)
主な参加作品に『革命機ヴァルヴレイヴ』(撮影監督補佐)、『GOD EATER』(撮影監督)などがある。



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発売日:2015年8月26日
発売元:バンダイビジュアル 販売元:バンダイビジュアル

Blu‐ray[特装限定版] 7,800円(税抜)
DVD 5,000円(税抜)

『ガンダム Gのレコンギスタ』
(c)創通・サンライズ・MBS
《藤津亮太》
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