「ゴウザウラー」の何が変わったのか?エルドランシリーズ3部作Blu-ray BOX化完結 3ページ目 | アニメ!アニメ!

「ゴウザウラー」の何が変わったのか?エルドランシリーズ3部作Blu-ray BOX化完結

2015年7月23日に『熱血最強ゴウザウラー』のBlu-ray BOXが発売になった。NBCユニバーサルの轟豊太氏と株式会社サンライズの木内拓馬氏に、なぜ今エルドランシリーズなのか、Blu-rayBOXの特徴と共に伺った。

インタビュー
注目記事
■ HDリマスターで格段に生まれ変わった映像

AA
今回はHDリマスターとして、映像のグレードも大幅にアップしました。


公式ページを見ていただくと比較画像があります。発色が雲泥の差です。プリントはマスターポジフィルムをBlu-ray用に焼いています。HD化した後は、特に赤の発色が全然違いますし、全体の色味が圧倒的に違います。
なので、当時テレビ放送を見ていた人はブラウン管での鑑賞だったので、おそらく思い出の中の映像は若干暗い映像になっていると思います。むしろDVD-BOXの映像が再現性が低い分、それが本物と思っている人もいるかもしれないのですが、それが難しくて、どうしたらいいのか、木内さんとはいろいろ相談しました。正にHD化の功罪ですね。(苦笑)
それとこのシリーズは全体通してキャラクターが多いことが苦労しましたね。当時はセル画だったので、キャラクターが増えるとセル画の重ねる枚数が増えます。重ねの枚数によってシーンによって色味が変化するので、その色味のバランスも大変でした。

abesanAA
逆に言えば、今回の映像が本来の色だとも言えますね。


そうですね。HDリマスター化されたことによって、フィルムが持っていた本来の色味が再現されているわけですから。

AA
ちなみにいまリマスターをする際には、どのくらい時間がかかるものなのですか。


現在あるマスターをそのままBlu-ray用にする“アップコンバート”というやりかたもあります。こちらは全体の画質のバランス調整ぐらいですから、そこまで時間はかかりませんがある一定のクオリティしか担保されません。
今回のようにフィルムからのリマスターになると本編の話数やフィルムの保存状態にもよるのですが、このシリーズは一作品につき最低でも半年ぐらいはかかっています。まず色味の調整作業があって、その後に、編集の作業で汚れや目立つフィルムのキズを消します。他にもインクが飛んでいるのを直したり、セル画のキズ消し、撮影の時に乗った糸ゴミ・・・あげたらキリがないですね(笑) 。
いまは時間をかけると編集作業ってなんでも出来ますから。
あとはフィルムとフィルムの間のつなぎ目のノイズがあるじゃないですか。今回はそれを全部消しました。編集スタジオのキューテックさんにはご苦労をかけましたが、その分良いクオリティに仕上がっていますし、見やすくなっているかと思います。

木内
3作品続けての作業だったのでゴウザウラーはちょっと調子にのってやりすぎちゃいましたね(笑)。リマスタースタッフの方々、本当にごめんなさい。

AA
映像特典の内容についても伺わせてください。今回はどういったものが収録されていますか。


当時の番組宣伝のクリップ、今回のBlu-rayのCMやキャンペーンCMのような新規の物から当時の玩具のCMや合体、変形、必殺技バンク集とかですね。特に玩具のCMは今回発掘しました。

AA
どこから探してくるのですか?


当時のマーチャンダイジングメインの作品だと玩具の販売が終わると、ほとんどのメーカーさんにはCMのような資料は残していなかったみたいです。なので、当時の作品玩具の宣伝を担当された広告代理店さんにお願いをして、なんとか資料を見つけていただきました。ただ、CMをアーカイブ化して保存する取り組みは最近から始められているような感じで、正直、あまり良い画質の状態では保存されていなかったのです。なので、こちらも、編集作業上で、できる限り見やすく調整しました。
あとはそうですね、これも今回のBlu-ray BOXの為に新規収録したものですが、当時のスタッフとキャストのみなさんによるオーディオコメンタリーでしょうか。特に主役を演じていただいた、高乃麗さん、林原めぐみさん、天野由梨さん、島田敏さんによるキャストコメンタリーは今だからこそのコメントが満載でとても楽しんでいただける内容になってますよ。

/

《animeanime》
【注目の記事】[PR]

特集