「NUNOANI塾」はプロ向けに:日本のアニメ作りが変われば、未来も変わる。布川郁司氏インタビュー:後編 | アニメ!アニメ!

「NUNOANI塾」はプロ向けに:日本のアニメ作りが変われば、未来も変わる。布川郁司氏インタビュー:後編

インタビュー

アニメーションの演出やプロデューサーなどに必要なプロの知識を学ぶ「NUNOANI塾」を開講するぴえろ創業者で塾長の布川郁司氏に訊くインタビュー後編。
プロ向けに特化に特化したとういう講義の内容、さらに話は布川氏の考えるプロ、アニメとその仕事の魅力にも話は及んだ。
[構成・執筆=渡辺由美子]

NUNOANI塾 公式サイト
http://nunoani-project.jp/
3期生 入塾説明会
3月14日(木) 11:00~

■ 「NUNOANI塾」はプロ向けに特化

――布川さんは、これからの日本のアニメーションで特に必要になってくる分野、「演出」と「企画プロデュース」に特化したプロの学び舎「NUNOANI塾」を作られたとのことですが、そのカリキュラムの内容を教えて下さい。

布川郁司氏(以下、布川)
隔週の土曜日、昼から4時間みっちりやります。3部構成になっていて、プロデュースの講義は私が担当して、その次に演出の講義、最後にストーリーの講義になります。
一日にそれだけやるとハードですが、塾生にはアニメ業界の人が多いので、現場の仕事が忙しい平日夜だと講義に来ること自体が難しいんです。土曜日の昼ならば比較的来やすいという理由があってこういう形になりました。

塾生たちには、話した内容は外に漏らさないようにお願いしてあります。
プロ向けなので、どうしても生っぽい話が多くなってしまうんですよ、「ああいう契約の仕方をしてはいけない」とか出ちゃうから(笑)。

――それは気になりますね……(笑)。講師陣はどんな方になりますか。

布川
まずストーリーに関しては、僕と同じ東北芸術工科大学の講師として知り合った岡田勲さんが教えます。岡田さんはハリウッドでストーリー工学を学んだ人です。たとえば「ストーリー・テーリング」の授業もあって、物語を書いた塾生が、5人くらいで役者となって自分たちが作ったストーリーを実際に演じてみる。その中で気づいた物語の展開や登場人物について意見交換をするんです。ライターが一人で考えたものをアウトプットすることによって様々な気付きになります。メソッドとしてかなりブラッシュアップされたものになると思います。

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――演出についてはいかがでしょうか。

布川
演出とストーリー演出とストーリーの講義は、メイン講師3人でやっています。阿部記之さんは、『幽☆遊☆白書』や『みどりのマキバオー』の監督で、オールマイティ型ですがアクションやギャグ系が得意です。水野和則さんは、スーパー各話演出家。ドラマチックな演出が得意で、彼が作品に参加しているとTVシリーズに厚みを持たせられるという特色があります。若林厚史さんは、NARUTO -ナルト- 』でも活躍するアニメーター出身で、いわば宮崎駿さんタイプ。正統派の名作路線で、レイアウトをきっちりしなさい、ということを教えていたりします。

講師の個性も教え方もさまざまです。いろんな演出スタイルを教えたくて。塾生には、自分がどのタイプなのか判断して、自分に合ったスタイルを見つけて欲しいと思っています。

今、「演出」という分野は、アニメ制作を志望する人に大きな可能性を示しているとも思います。
たとえばアニメーターは画力がないと生き残れないというのも、必ずしも絵が達者な方じゃなくても、演出技法を習得することによって、たとえば3DCGでなら再現できるかもしれない。制作者自らが選択する時代に入っているとも言えます。
3DCGと言っても、日本ではピクサー型ではなく2Dの味が特色で、今後はデジタルでいかにそのように見せるかという技が出てくるのでしょうね。
《渡辺由美子》
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