『機動戦士ガンダム』が、映像・演劇関連資料のアーカイブとして知られる松竹大谷図書館を応援している。今年9月に同館で『機動戦士ガンダム』の放送開始35周年を記念した所蔵品展示の企画展が行われた。これに合わせて松竹大谷図書館では、サンライズ、創通の協力を得て、『機動戦士ガンダム』録音台本の表紙のデザインを採用した文庫本カバーを考案した。同館らしい楽しいアイテムとなっている。この文庫本カバーは、図書館がクラウドファンディングサイト「READY FOR?」で実施中のプロジェクト「日本文化の宝・歌舞伎や映画の記憶を未来につなぐ。」で5000円以上支援をすると他のサービスと共に貰うことが出来る。東京・築地に拠点を構える松竹大谷図書館は、1956年に故大谷竹次郎氏が設立した演劇と映画の専門図書館だ。長年、松竹が収集・保存してきた映画や演劇の資料を中心に一般公開する目的でスタート、現在では他社の協力も得て、映画、演劇、舞踏、テレビに関するアーカイブとなっている。江戸時代の古い文献などから始まり、所蔵資料は44万点あまりにも及ぶ。なかでも台本・シナリオは市販されなかったものも多数含んでおり、研究者や愛好者に利用されている。松竹大谷図書館が、実はアニメーション関係の資料も多数収蔵している。戦時中に松竹動画研究所が制作した『くもとちゅうりっぷ』(1943)や『桃太郎 海の神兵』(1945)の資料は、日本のアニメーション史のなかでも貴重なものだ。「アンパンマン」シリーズや東宝配給の「ドラえもん」シリーズ、「名探偵コナン」シリーズ、さらに東映配給の「ONEPIECE」シリーズ、「プリキュア」シリーズなど広くカバーする。なかでも『機動戦士ガンダム』の劇場3部作関連資料は、松竹大谷図書館を代表するコレクションのひとつだ。『機動戦士ガンダム』(1981年)、『機動戦士ガンダムII 哀・戦士編』(1981年)、『機動戦士ガンダムIII めぐりあい宇宙(そら)編』(1982年)の録音台本、カラースチール写真、ポスター、プレス、そして新聞や雑誌に掲載された記事のスクラップブックまでが所蔵されている。今回の企画もそうした縁から誕生したわけだ。『機動戦士ガンダム』の台本?と思いきや、それは文庫だった。これな姿を街中で見かける機会もあるかもしれない。松竹大谷図書館/http://www.shochiku.co.jp/shochiku-otani-toshokan/READY FOR?「日本文化の宝・歌舞伎や映画の記憶を未来につなぐ。」/https://readyfor.jp/projects/ootanitoshokan3
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