主人公・草薙素子が、公安9課に入る前、陸軍義体化部隊「501機関」での活躍を描いたシリーズだが、4部作、それぞれに魅力的なキャラクターが登場している。『border:4』では、クルツが素子の後任としてスカウトした戦災孤児、ツダ・エマが重要なポジションとなる。そのエマを演じる茅野愛衣さんにエマと『攻殻機動隊ARISE』最終話への想いを伺ったインタビュー後編は、見どころについて伺った。
[取材・構成=川俣綾加]
■ おじさまが素敵なアニメ
―アニメ!アニメ!(以下、AA)
完成した『border:4』をご覧になって、いかがでしたか?
―茅野愛衣さん(以下、茅野)
完成してみて映像美にもとても感動しました。キャストの皆さんの声も、役者を感じさせない、まるで本当にキャラクターがいるみたいで。アフレコをしてアニメを見ていると、どうしても演じている方の顔がふっと浮かんでくることもあるのですが引き込まれてそれどころじゃなかったですね。あっと言う間に終わっちゃって……映像だったり音楽だったり、注目して欲しいところはもうたくさんありますね。
―AA
素子にとってエマはどんな存在なのでしょう?
―茅野
素子にはエマのことをできればずっと覚えていて欲しい、忘れないで欲しいです。エマを演じていた身としては、素子は強くてかっこいい女性で、男性も女性も憧れる人だと思うんです。だから私個人としては覚えていて欲しい、こういう形もあるんだなと記憶していて欲しいです。
素子は必死な顔や、感情が露になるシーンがあったりしてけっこういろんな表情が見れるのですが、エマは最初から最後まで変わらなかったのですごく客観的に2人のことを見ていました。
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―AA
印象に残っているセリフは?
―茅野
エマは「心が無くなっていく」、ブリンダジュニアが「脳が無くなっていく」と言う、言葉の並べ方が印象に残っていますね。よくエマが「さよなら」と消えていくシーンがあるので、一言一言大切にしたいなと感じました。エマのブリンダジュニアに対する心遣いや優しさを感じるセリフはどれも好きだなって思います。あとはバトーと素子の掛け合い。今回は2人で日本酒を飲んでるシーンがあったり、裸にされるシーンがあったりとドキドキしちゃいました。
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―AA
『攻殻機動隊ARISE』の4作品全てを見ての感想を教えてください。
―茅野
見ているとまだまだ続くような気がして、でもとうとう最後。本編を見ていたら、もっと見続けたいな、これで終わるのはもったいないという気持ちです。私、個人的におじさまがたにキュンと来るタイプで、こんなにおじさまが素敵なアニメなかなか無いので惜しいです。
―AA
色んなおじさまが登場しますが、茅野さんの好きなおじさまは誰でしょう?
―茅野
悩みますね~!(笑) どのおじさまもかっこいいんですよね、それぞれの渋さがあって。個人的にイシカワが好きです。ちょっと多いけど、ヒゲが好きなので。でも1人に決めるっていうのは難しいですね。
やっぱり10代や20代とは違う大人の渋さがありますし、今、アニメのポスターでこんなにおじさまが並んでることってなかなか無いですよね。この真ん中に主人公の男の子がいて、あとはズラッと女の子が並んでるビジュアルが多くて。そんな中、こんなにおじさまが飾ってるポスターは素晴らしいです!
―AA
最後に、読者にメッセージをお願いします。
―茅野
たくさん見どころはあるのですが、やっぱり素子とバトーの会話を楽しんでいただきたいです。個人的にも、2人がじゃれてる感じはとても好きです。
『border:4』ではエマとブリンダジュニアの出会いや関係性も明らかとなるので、“ブリキ”と“カカシ”にも是非注目してみていただけたら嬉しいです。
―AA
今日はありがとうございました!
『攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone』
9月6日全国劇場上映開始(2週間限定)
/http://kokaku-a.jp/
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