
『惡の華』へ
― お二人はこうして出会う前から影響を受けたり好きな作品に『太陽を盗んだ男』や、ASA-CHANG&巡礼のことをそれぞれで挙げられているんですよね。偶然にしてもすごいなあと思いました。
―押見修造先生(以下押見)
あ、そうですね。ぼくもしのさきさんのインタビュー読んでびっくりしました。「言ってる!」と思って。
―しのさきあさこさん(以下しのさき)
こわーい(笑)。
― 『太陽を盗んだ男』はどう感じてらっしゃったんでしょうか。
―押見
いつ見たんですか、しのさきさんは。
―しのさき
一昨年かな。結構前に見ました。「ローリング・ストーンズを日本に呼べ」みたいなちょっとしたシャレが効いてるところとか。
―押見
はいはい。
―しのさき
ジュリーかっこいいなとか。
―押見
ジュリー、かっこエロいですよね。
―しのさき
そういうところがおもしろくてよく見てました。
―押見
ぼくはたぶん大学生くらいの時にビデオで見たんですよ。あと早稲田松竹に見に行ったりして。すごいびっくりして影響を受けたんです。ジュリーと、あと菅原文太さんすごいかっこいいじゃないですか。
―しのさき
ヘリから落ちても死なない
※劇中、菅原文太はものすごい高さのヘリから飛び降り、無傷というシーンがある。
―押見
あの人は一番衝撃でしたね。あの映画の中の大人像って菅原文太さんじゃないですか。「あんな大人に俺は会ったことない!」と思って。
―しのさき
東京中でロケしてるって聞いて、東急のビルは見に行きました。あと、ジュリーがラストで「あああ~」ってやった、なんとか科学館も。
― 日本武道館の隣にある九段下・科学技術館ですね。
―しのさき
そうです。そうです。
―押見
それ『惡の華』で上映会やったとこですよ!
―しのさき
ええー?!
― すごい! いろいろつながって来ました。
―しのさき
ビル見て、一人でニヤニヤしてました。あそこ『惡の華』上映会の会場か。
―押見
第一回目の場所です。
