7月6日にワーナー・ブラザース配給で全国公開した『劇場版銀魂 完結篇 万事屋よ永遠なれ』の最終的な興収が16.8億円で着地したようだ。9月26日に行われたテレビ東京の9月の定例社長会見で、アニメ局担当も兼任する田村明彦常務が明らかにした。テレビ東京は、本作の製作委員会に出資している。発言によれば、同作の興行収入は16.8億円で前作『劇場版銀魂 新訳紅桜篇』対比158%と大きく伸びた。また、観客動員は135万人を超える大ヒットになった。テレビ東京は映画のヒットについて、原作者の空知英秋さんの書き下ろし作品であること、作品のクオリティ、アニメ『銀魂』の完結篇という話題性があったことを理由に挙げた。『銀魂』は、もともと少年ファンに加えて、子どもから大人まで、そして男性と女性と幅広い層から熱狂的な人気を誇る。このため公開前から大きな盛り上がりを見せていた。公開最初の週末2日間の興収が2億8000万円、前作対比140%以上と好調なスタートを切っている。前作も高い評判でロングランの人気とされていたが、本作はそれをさらに上回るロングランで愛された作品となった。作品の話題性、口コミ効果も大きかったとみられる。10億円が大ヒットの目安とされることが多い中で、16.8億円は快挙と言っていいだろう。また、この数字は、ハリウッド大作のSF作品『パシフィック・リム』や『スター・トレック イントゥ・ダークネス』、『オブリビオン』、『マン・オブ・スティール』などをいずれも上回っているとみられる。アニメ映画の興行の強さをみせつけたかたちだ。作品は完結篇とされているため、『銀魂』がテレビアニメや劇場映画として製作されることはしばらくはなさそうだ。大型コンテンツだけにやや残念である。一方、同じく夏(7月13日)に公開された「劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ 神速のゲノセクト ミュウツー覚醒」 同時上映「ピカチュウとイーブイ☆フレンズ」は、9月23日の段階で興行収入30.8億円、観客動員数が295万人だった。期間中、これまで公開された16作の累計興行収入は700億円と大きなニュースがあった。しかし、昨年のシリーズ作品からおよそ15%減と厳しい数字となっている。シリーズは2007年の50億円超をピークに下方トレンドに入っており、今年もそれを止められなかった。新作ゲームソフトの販売と合わせて、テレビでは新たなシリーズ『ポケットモンスターXY』がスタートする。2013年後半からは、新シリーズでドライブをかけることになる。
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