高浩美のアニメ×ステージ&ミュージカル談義[取材・構成: 高浩美] ■ ウルトラセブンをモチーフにした現代劇にウルトラシリーズにゆかりのある役者が集結根強い人気を誇る『ウルトラマン』シリーズ。なかでも『ウルトラセブン』はテレビ放映から約50年弱経つが、数え切れないくらい再放送され、その魅力を再発見することも多い。舞台『独りぼっちの地球人feat.ULTRASEVEN』は『ウルトラセブン』をモチーフにした現代劇であるが、出演者はウルトラシリーズにゆかりのある俳優が多数出演している。主演は風見しんご。風見は『ウルトラマンコスモス』のキド隊員役、モロボシ・ダン役の森次晃嗣も出演、またAKBの田名部生来が風見しんごの娘役で出演するが、大の特撮ファンで今年の『ウルトラマンフィエスティバル』の『ウルトラライブステージ』にも出演した。その他、『ウルトラマンティガ』のムナカタ・セイイチ役の大滝明利、『ウルトラマンダイナ』のカリヤ・コウへイ役の加瀬信行、『ウルトラマンメビウス』のアマガイ・コノミ役の平田弥里、『ウルトラマンギャラクシー大怪獣バトル』のレイ役の南翔太、とウルトラファンなら見逃せないキャスティング、期待出来る面子と言えよう。■ 悩み、傷つき、孤立無援になっても正義を信じる心が“ウルトラマン精神”とシンクロ、ハートウオーミングな大人の芝居物語の主人公はかつての花形パーソナリティだった男・丸橋(風見しんご)。今はラジオ局のADで日々仕事に追われていたが、時折、警備員(森次晃嗣)と会話を交わしていた。一人娘のゆり子(田名部生来)の結婚式の当日、番組の準備をしてから式場に向かうつもりでいた。しかし、丸橋は妻と離婚、ゆり子とは別々に暮らしていた。ゆり子の晴れ姿を見たい気持ちと“今さら行ってもどんな顔で行けばいいのか”とためらう気持ちの間で揺れ動き、仕事仲間から式場に行くように言われてもなかなか局から出ようとしなかった。ところがひょんなことで、丸橋はディレクターが密かに処分しようとしていたリスナーからの手紙を見つけてしまう。それは自殺を図ろうとした少年からのものだった。少年の悲痛な声に心動かされた丸橋、彼の心に眠っていた『ウルトラセブン』への想いが蘇る…。オープニングはおなじみの主題歌と映像、『ウルトラセブン』を観た観客なら思わず笑みがこぼれてしまう。風見しんごはくたびれたバツイチ中年男・丸山をくどくなく、自然体で演じていて好感が持てる。後半はウルトラマン精神に目覚め、自分が信じた“正義”を貫こうとするシーンではウルトラシリーズへの風見の思いを感じる。森次の警備員はちょっと謎めいており、“もしかしたら、もしかして?”的なニュアンスを醸す。少ない出番ながらも、圧倒的な存在感で舞台全体を引き締めていた。ところどころ、ウルトラファンなら楽しめる仕掛けも随所に散りばめられていて、ちょっとノスタルジックな気分に浸れる。ラストは『ウルトラセブン』のあの名場面が蘇る。誰しもが持っているちょっと痛いところと正義を信じたい気持ちを上手くすくいとり、ほろ苦く味付けした1幕ものの良質の舞台、次回も同じ面子で、その後の物語を期待したい。「独りぼっちの地球人 feat.ULTRASEVEN」9月12日~9月16日SPACE107/http://m-78.jp/about/
宮野真守&平野綾も出演!日テレ特番「さよなら帝国劇場」ミュージカルスターが生歌唱♪ 2月28日生放送 2025.2.28 Fri 7:45 帝国劇場の“最後の日”に歴史的瞬間を彩る特別企画を届ける『さ…