ミュージカル『テニスの王子様』、10周年記念スペシャルインタビュー 演出家・振付家 上島雪夫インタビュー  2ページ目 | アニメ!アニメ!

ミュージカル『テニスの王子様』、10周年記念スペシャルインタビュー 演出家・振付家 上島雪夫インタビュー 

今や日本のショービジネス界の中で外せないアニメやコミック、ゲームを基にした舞台。なかでも存在感が大きいのがミュージカル『テニスの王子様』だ。初演から10周年を迎えた舞台の立役者のひとり演出家・振付家 上島雪夫さんにお話を伺った。

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  • (C)許斐 剛/集英社・NAS・新テニスの王子様プロジェクト(C)許斐 剛/集英社・テニミュ製作委員会
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abesan■成功すると次がある、ひとつずつクリアーしたら10年経った

興行的にもクリエイティブなものとしても成功したら続きを期待されるのは必然のこと。“もっと頑張りましょう”とか“もっといいもの、作りましょう”と欲も出てくる。しかし、あまりにもしんどい作業だと気持ちが凹んだりするのもよくある話である。

「僕、何回か“そろそろ、もう無理だと思う”って言ったと思うんですよ。1stシーズン中に何度か言ったと思います。だけど“氷帝まで頑張ろうか、お客さんがまだいたら最後までいってみようか~”とか言ってやってましたね。やってみて“あ、もう1回出来るな”と・・・次は・・・“ボールが消える?どーすんのこれ!?”とか(笑)。やってみて“よかった~受け入れられて”が続いて、気がついたら10年!」
地道に積み上げていった結果、の金字塔である。


■戦いそのものにドラマがある、これがミュージカル『テニスの王子様』の醍醐味

ひたすらテニスを見せるミュージカル『テニスの王子様』、原作やアニメでは登場人物のなんということのない日常も描かれたりしているが、舞台ではテニスの試合をよりクローズアップしている。それを上島雪夫が自身で培った演劇的・ミュージカル的・ダンス的手法で創造し、それが功を奏している。
さらに“絶対に3次元で実現してやる!”という信念が作品の成功を後押ししている。キャストの立ち振る舞いから声の出し方から特訓に次ぐ特訓を行ったと言う。しかもラケットを持ってテニスをしている状態の中にドラマを見せる、というウルトラDのような演出である。

「何かをしながらのドラマって難しいですよ。例えばサーブひとつを取ってもそうですが、誰も受けられたことのないサーブ、どうしたら取れるんだ、思わず反対の手でラケットを持ちかえたら取れた・・・っていう瞬間にドラマがある。戦いそのものがドラマになる、それが出来ているものはあんまりないんじゃないでしょうか」

テニスの戦い、ボールを打つ瞬間に登場人物の葛藤、迷い、不安、自信を凝縮させる、そこに表現しきれない感動がある、その一瞬に観客は酔いしれる。シリーズが続く理由がそこにある。

《animeanime》
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