7月4日からスタートした米国最大のアニメイベント アニメエキスポ(ANIME EXPO)2013は、地元のアニメ会社が自社タイトルを宣伝するための重要な場でもある。その多くは日本からライセンスを獲得し、映像ソフト、インターネット配信、テレビ放送などで作品のビジネスを展開する。このなかには、最大手のファニメーション、VIZメディア、アニプレックス・オブ・アメリカ、NISアメリカなどの有力企業がある。各社はアニメエキスポ期間中、ブース出展や企画イベント、トークを実施、会場に揃い踏みした。そうしたなかで過去、1、2年、ビジネスを急速に積極化しているセンタイ・フィルムワークス(Sentai Filmworks)の活動が、アニメエキスポで目を惹いた。センタイ・フィルムワークスは、2009年に別のアニメ会社ADヴィジョンのスタッフが新たに立ち上げた比較的新しい会社である。同社の人気作品のライセンス獲得の数が、近年とりわけ数が多いからだ。さらにその作品の幅が非常に広いことも関心を集めている。話題のタイトルから、『クイーンズブレイド』のようなセクシーなもの、『ファイ・ブレイン』のような少年向けタイトル、『薄桜鬼』のような女性向けタイトル、旧作「ガッチャマン」までとにかく何でもありだ。日本のアニメの多様性を、そのまま自社のカタログに移し替えているかの様なラインナップである。なかでも力を入っていたのが、『ガールズ&パンツァー』だ。コンベンション会場前には作中に登場する戦車が出現、作品をアピールしていた。『ガールズ&パンツァー』は、実際、会場でファンから大人気だった。7月4日午後に行われたセンタイ・フィルムワークスの新作紹介では、『ガールズ&パンツァー』で大きく盛り上がった。Q&Aのコーナーでも、本作への質問が相次いだ。また、企業ブースに飾られたビジュアルからも、センタイがどの作品を特にプッシュしているか判る。ブーススタッフによるコスプレが登場した『坂道アポロン』、『中二病でも恋がしたい』、『モーレツ宇宙海賊』などだ。そのコスプレは、いずれもスタイルもよく、ブースを訪れたファンに人気を呼んでいた。日本では公開が始まって1ヶ月あまりの『言の葉の庭』も、主要タイトルだった。期間中は、日本から新海誠監督を招き、米国プレミア上映やトークパネル、サイン会も実施する。一方、センタイ・フィルムワークスのライセンス大量購入に疑問の声もないわけでない。北米のライセンス獲得費用がかつてに比べて大幅に下落したとはいえ、業界関係者には、2000年代半ばの米国企業による過剰なライセンス獲得がアニメDVD市場崩壊の要因と考えている人も多いからだ。また、実際にセンタイの作品の中には、米国でヒットしたとは言えない作品も多い。デジタルビジネスへのシフトが同社の利益構造を変えているとの指摘もあるが、詳しくは判らない。様々な点で、センタイ・フィルムワークスは、現在、米国で注目すべきアニメ企業になっている。[数土直志]
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