劇場版「とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-」 阿部 敦さん(上条当麻役)インタビュー 前編 | アニメ!アニメ!

劇場版「とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-」 阿部 敦さん(上条当麻役)インタビュー 前編

2013年2月23日から劇場版『とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-』の全国公開がスタートする。主人公・上条当麻を演じる阿部 敦さんに、映画の魅力、当麻の魅力、劇場版について様々なお話を語っていただいた。

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阿部 敦さん(上条当麻役)
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劇場版
「とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-」 
阿部 敦さん(上条当麻役)
インタビュー 前編


2013年2月23日から劇場版『とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-』の全国公開がスタートする。シリーズ累計2400万部突破する電撃文庫の大ベストセラーの完全新作ストーリーによる劇場アニメ作品だ。
劇場版ならではのスケール、そして『とある科学の超電磁砲』のキャラクターも登場するオールスターがみどころになっている。2013年期待の映画である。
キャラクターの魅力を最大限に引き出すボイスキャスト陣も、本シリーズの特長である。今回は主人公・上条当麻を演じる阿部 敦さんに、映画の魅力、当麻の魅力、劇場版『とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-』について様々なお話を語っていただいた。

[インタビュー取材・構成:渡辺由美子]

阿部敦さん オフィシャルブログ「果報は寝て待つ」
/http://ameblo.jp/namakemono-company6522/

劇場版「とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-」
2013年2月23日全国公開 
/http://www.project-index.net/


abesan■ヒロインだけでなく「敵」も救うのが『禁書目録』

―――― アニメ!アニメ!(以下AA)
ついに劇場版『とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇蹟-』(以下、『禁書目録』)が公開されますが、当麻を演じた阿部さんはどんなご感想を持ちましたか。

―― 阿部敦さん(以下阿部)
とても『禁書目録』らしい作品だなと思いました。『禁書目録』の物語展開には、毎回おなじみのフォーマットがあるんですが、劇場版でもそうした“美しい流れ”はそのままだなと。

その上で、映像や音などすべてが豪華になっていて、新しい要素が加わったりしています。『禁書目録』のキャラクターはほぼ総出演ですし、劇場版ヒロインのアリサたち新キャラクターも登場しています。
今作は特に、「歌」がテーマでもあって、アリサ役の三澤沙千香さんは、役どころが歌手志望の子ということもあって、6曲も歌ってくれていたりします。

―― AA
阿部さんがお考えになる『禁書目録(インデックス)』らしさや、“美しい流れ”とはどんなものでしょうか。

―― 阿部
物語の展開として、当麻がヒロインと出会ってうちとけていき、その中で大規模な事件が起こり、当麻が一生懸命立ち向かって、その状況を救うことになる、というのが大きな流れですね。
この作品で特徴的なことは、状況を救う手段が、ただ殴るとか武力を使うものではなくて、頭脳戦やかけひきになること。
そして、ヒロインを助けるだけでなく「敵」も救うことなんです。敵は、大勢の人々を巻き込んで災いをもたらすんですが、それでも「敵」の描かれ方が、完全な悪者ではなくて、実は当麻たちとは信念が違っているだけだったり、深い事情があったりと、非常に人間くさくて憎めないんですね。

当麻は、敵の事情を聞いた上で救うんですね。劇場版での描かれ方も同様で、当麻の行動はいつもと変わらない。むしろ当麻はブレちゃいけないなと。僕は当麻のことを「上条さん」と呼んでいるんですが、劇場版で新たな要素がプラスされても、「上条さんはブレちゃいけない」と思いながら演じました。


■ 当麻の魅力は、「男が惚れる男」

―― AA
ブレさせてはいけない当麻の魅力とはどんなものだと思いますか。

―― 阿部
当麻には、大人にはない素直さがあると思います。人は、大人になるとどうしても政治的な因果関係を考えて、自分の思いを貫くことは難しくなります。
『禁書目録』で言えば、科学サイドと魔術サイドという大きな二つの勢力がある世界で、どちらかのサイドの誰かを助けることが、もう一方のサイドにダメージを与えてしまう場合があるんです。
「大人」であれば、それが想像できてしまうから、助けることに躊躇してしまう。でも当麻は、その誰かがどんな立場にある人間であっても、「救いたいから救うんだ」という意志を貫き通してしまうんです。
彼の「人を救いたい」という気持ちは、実は誰もが心の奥底に持っている“少年少女の心”なのだと思います。

―― AA
当麻は「大人にはない素直さを持つ」人物だということですが、当麻と同年齢のキャラクターたちの中でも、特に人助けをすることが多いですね。

―― 阿部
当麻自身は、すごい熱血漢で「正義」を目指してるとか、そんな気持ちは全然ないんです。ただ、目の前の人が傷つくという状況が許せない、見過ごせないだけで。最終的には問題を解決できてしまうから、器用さもあると思うんですが、いつも自ら不幸になりそうな渦中に飛び込んでしまうのは、不器用な男だとも思いますね。

あと、これは僕なりの解釈なのですが、当麻が、同年代の他のキャラクターと比べても素直な理由は、彼が直近までの記憶を失っていることとも関係しているのかなと個人的には思っています。

彼は、インデックスを助けるために過去の記憶のすべてを失っています。気がついたら、インデックスという女の子がそばにいた。彼女が自分に好意を向けてくれるのは、過去に彼女を救ったからだろうということは理解できるのですが、自分にそんな大それたことができたとは実感できていない。
そんな葛藤を抱えていて、さらに人間関係も完全にリセットされてしまった。だから、新しく人と出会うことがとてもうれしいんでしょうね。出会う人、出会う人に対して、「忘れちゃいけない人たちなんだ」と思える。だから人を大切にするし、敵に対しても、事情を聞いたり心情を理解したいという気持ちが強いのかなと思います。


■ 様々なヒロインたちに「上条さん」が寄せる思いは?

―― AA
当麻は、劇場版ヒロインであるアリサとは、どんな出会いをしますか。

―― 阿部
街中で、路上ライブをしているアリサの歌声に当麻が惹かれるというのが出会いのきっかけですね。アリサは歌手デビューしたくて頑張っているんだけど、ある事情があって、辛い状況にある。そんな中でも屈託なく明るく頑張っている様子に、当麻も共感して応援してあげようとするんですが、いつの間にか、アリサは大きな事件の中心にいて戦いが始まってしまう……という感じです。

―― AA
当麻は、出会った様々な美少女から好意を寄せられていますが、アリサや他のヒロインとはどんな関係が描かれますか。

―― 阿部
予告編PVでも、アリサが助けを求めて当麻の名前を呼んでいるシーンがありましたが、助けて欲しいときに呼んでいる名前が当麻だということで、アリサにとっても大切な人物にはなっていると思います。
当麻は、いつもの上条さんらしくアリサを助けに行くし、インデックスも、ため息混じりながらもいつも通りに当麻についてきてくれる。
御坂美琴とも、いつものふたりらしい関係が描かれてましたね。つっかかる美琴を上条さんが軽くあしらいつつ、みたいな掛け合いのシーンもあります。

―― AA
おうかがいしたかったのですが、「上条さん」的には、誰が一番の本命なのでしょうか?


/後編に続く

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