世界最大の国際アニメーション映画祭であるフランスのアヌシー国際アニメーションフェスティバルは、4月25日に2012年の長編部門の公式作品を発表した。短編部門、学生部門などはこれまでに明らかになっており、今回最後の公式作品の発表になる。公式上映に挙がったのは、コンペティション部門10作品、グランプリの選考対象には入らないアウト・オブ・コンペが8作品である。このうち日本からはコンペティションに『アシュラ』、『星を追う子ども』が、アウト・オブ・コンペティションに『ベルセルク 黄金時代篇 覇王の卵』と『ももへの手紙』が選ばれた。かつては日本作品が大半を占めた長編部門は、その知名度が上がるに連れて他国の出品が増えている。しかし、依然、日本の存在感が高い部門となっている。今年は、他の部門でも日本の作家の活躍が目立っている。全部で20近くもの作品が上映されることになる。2012年のアヌシーへの応募総数は前年比で23%増の2455本にも及ぶ、この中から公式上映されるのは180本あまりという激戦である。上映作品のおよそ1割が日本作品だ。『アシュラ』は、室町時代の京都舞台にする2Dと3Dを利用した作品である。ジョージ秋山さんの異色のマンガを原作としている。発表当初はその衝撃的な内容が話題を呼んだが、40年ぶりに劇場アニメとして蘇る。監督は、『TIGER&BUNNY』で注目を浴びる さとうけいいち監督、脚本は高橋郁子さん、アニメ制作は東映アニメーションが手がける。近年、海外の映画祭に積極的に参加する同社の勢いも感じさせる。また、本作はアヌシーの公式作品決定のニュースを伝える海外でもメディアも、特にピックアップされるケースが多い。本年の注目作とみなされているようだ。『星を追う子ども』は、『ほしのこえ』、『秒速5センチメートル』の新海誠監督の新作である。日本では昨年夏の公開であったが、アヌシーでは2012年の出品となる。また、アウト・オブ・コンペティションに『ベルセルク 黄金時代篇 覇王の卵』はSTUDIO4°C、『ももへの手紙』はプロダクション I.Gと日本を代表するアニメスタジオの作品が並んでいる。いずれもスタジオのブランドに相応しい大作だ。このほか海外ではスペインのパコ・ロカさんのバンドデシネ作品を映画化した『皺Arrugas』をはじめヨーロッパ各国の作品、韓国の2DCGアニメーション『Eun-sil-yee』などがコンペティションに選ばれている。例年、アヌシーでの上映後に、各国の映画祭や商業シーンで注目されるようになる作品も少なくない。今後のアニメーションシーンのトレンドを知るうえでも見逃せないものとなる。アヌシー国際アニメーションフェスティバルAnnecy International Animated Film Festival and Markethttp://www.annecy.org/
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