西尾維新アニメプロジェクト第二弾の詳細が、作品の上映と、鳥羽洋典プロデューサーならびに高橋祐馬宣伝担当の熱いトークでついに解禁
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『刀語』は『化物語』に続く、西尾維新アニメプロジェクトの第二弾。「大河ノベル」と銘打ち、2007年1月から毎月1冊、12か月、講談社BOXから刊行された時代小説。「王道」をメインコンセプトとしてアニメ化が進んだ本作品は、放送形態、キャラクターデザインなど全てに渡って、小説の世界観をアニメで忠実に再現。一話完結型の作品の中で、刀を使わない剣術である「虚刀流」の七代目当主、鑢七花(やすりしちか)が、伝説の刀鍛冶、四季崎記紀(しきさぎきき)によって完成した十二本の変体刀を、奇策士と名乗る謎の女性、とがめとともに探し求めていく。
今回上映された第1話は、鑢七花が生まれ育ち、姉とともに暮らしている無人島に、とがめが訪れ、変体刀探しの協力を求めるところから、交渉中を襲った真庭蝙蝠(まにわこうもり)との死闘を繰り広げる有様とその顛末までが描かれた。小説版の挿絵として使用されている竹氏のイラストを忠実に再現したというころもあり、キャラクターデザインそのものはシンプルにまとめられているものの、動画としての丁寧なつくりこみが本作の大きな特徴。作品の肝でもある絶刀・鉋(ゼットウ・カンナ)の細かな描写や真庭蝙蝠の忍法の禍々しさ、鑢七花が放つ奥義のスピード感は圧倒的だ。また、昨今のアニメではあまり挿入されなくなったナレーションを『銀河鉄道999』のメーテル役を務め一世を風靡した池田晶子が務め、最後のエンドクレジットでの演出とともに作品の重厚感を高めていた。
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画面から、鳥羽洋典プロデューサー(左)、高橋祐馬宣伝担当(右)
「王道」を中心に集約された『刀語』アニメ化のコンセプト
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鳥羽氏は登場人物の優れたキャラクター性を挙げ、これを如何に映像にするのか、というのが作り手として、チャレンジのしがいがある大いなるテーマであるとした。
一方、高橋氏は、デビューから8年間で50冊以上も執筆し、且つジャンルやアプローチが各作品全て違う点を挙げたうえで、「西尾維新氏は天才といって差し支えない」と高く評価。また、セリフにも注目。西尾作品のアニメにおけるセリフの多さについて指摘しつつも「これでも相当削った。」と高橋氏。『化物語』の際は、100ページ程削ることもあったという。そのような中、会話の面白さを意識しつつ何を生かすかを重視してセリフを構成していったという。
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作品画像: ©西尾維新 / 講談社 ©西尾維新・講談社 / 「刀語」製作委員会
/『刀語』第一話、立命館大学にて先行試写会‐2‐ へ
立命館大学 /http://www.ritsumei.jp/
『刀語』 公式サイト /http://www.katanagatari.com/