第21回CGアニメコンテスト【2】 上映会とネットに関する悩み | アニメ!アニメ!

第21回CGアニメコンテスト【2】 上映会とネットに関する悩み

 CGアニメコンテストはこれまでクリエイターや一部のCGアニメファンに向けて開催していた。その反面マニアックであったため「良い作品が集まりつつある中でこのままでいいのか、もっとより多くの一般の方々にこういう世界を知ってもらい、参加してもらいたいという思い

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 CGアニメコンテストはこれまでクリエイターや一部のCGアニメファンに向けて開催していた。その反面マニアックであったため「良い作品が集まりつつある中でこのままでいいのか、もっとより多くの一般の方々にこういう世界を知ってもらい、参加してもらいたいという思いからKYOTO Cross Media Experiance(KYOTO CMEX)の一環として参加した」と代表の鎌田優氏は冒頭の挨拶で述べた。

 一方、上映会の閉幕時に鎌田氏が述べるようになったこととして「ネットで作品を見て終わりという人が増えているために上映会を行う意義が薄れている」という悩みがある。これは「上映会にも足を運ぶ人
には違いが分かってもらえるが、ネットだけでしか見ない人には伝わらない」ということだ。
 CGアニメコンテストは、昨年まで東京と大阪で上映会を行っていた。しかし、先に上映会を行った時点で結果を知った者により作品のリンク集を作られてしまうと、次の会場での集客に影響が出るのではないかという懸念が既にあった。
 最近は、上映前の注意事項でも「作品を盗撮してYouTubeやニコニコ動画にアップしないように」というアナウンスがなされるようにもなっている。

 第21回CGアニメコンテストの入選作品や惜しくも選外となった作品のなかには、他のコンテストで最終選考に残っていたり、受賞の「内定」が出ていたりしているものもある。下半期の賞レースが本格化するなか、それらの作品にお目にかかる機会は増えてくることだろう。
 これらの作品は、まだネットでは公開されていないものが多い。例年、応募されているのがCGアニメコンテストくらいという作品や、実写作品も対象としたコンテストもあるものの、アニメーションのみを対象
としたコンテストにおける作品の「巡業」が「初日」となったことの指標と言えるかも知れない。

 鎌田氏は、9月30日に龍谷大学大宮学舎での国際クロスメディアカンファレンス「コンテンツとトポス(都市性)~京都におけるデジタル映像の振興~」でCG AMINE EXの実施報告と今後について語った。
 また、CGアニカップの対戦相手「e-magiciens」の総合ディレクターでSupinfocom学校長のマリーアン・フォントニエール氏と国際アニメーションフィルム協会理事のエレーヌ・タンゲ氏も講演を行った。エレーヌ・タンゲ氏は元カナダ国立映画制作庁(NFB)のマーケティングマネージャーで、CGアニカップでも審査員を務めていた。
【真狩祐志】

PROJECT TEAM /DoGA http://doga.jp/

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