7月3日からパリ郊外のヴィルパント展示会会場で、ヨーロッパ最大のアニメ・マンガイベントであるパリ・ジャパンエキスポが4日間の日程で始まった。 ヨーロッパを代表する注目イベントということで、日本からも多数のアニメ関係者やマンガ家が訪ずれ現地のファンから人気を集めている。 7月4日には新興アニメスタジオながらヒット作品を続けて出しているA-1 Picturesの講演会が行われた。講演会に参加したのは同社の勝股英夫社長、プロデューサーの落越友則さん、尾崎隆晴監督である。 講演会では「Animation」でナンバー1を目指し命名したA-1 Picturesの社名の由来などの会社紹介、そして同社の制作する『おおきく振りかぶって』と『PERSONA - trinity soul -』、『鉄腕バーディーDECODE』の作品紹介が行われた。 こうした作品紹介に加えて注目を浴びたのが、現在A-1 Picturesが制作中の新作劇場アニメ『NECRO DRAGON』である。今回講演会に参加した尾崎隆晴氏が原作・監督・キャラクターデザインを務めるオリジナル企画の劇場アニメになる。 作品は今年3月に開催された東京国際アニメフェア2008でも、断片的な情報が公開されていた。しかし、ヨーロッパでは初めての紹介になる。特に今回はかなり長めのパイロットフィルムが上映され、刀を使った派手なアクション映像が会場の注目を浴びていた。 勝股社長によれば、作品はA-1 Picturesによる初のフル3DCGアニメとなる。いまの日本のアニメはほとんど2Dアニメだが、3DCGで2Dアニメの良さを表現したいと語った。 また、尾崎監督は、映画のアイディアのきっかけは映画やアクションアニメ、アメリカやフランスのコミックスアーティストからも影響を受けているという。そして世界に負けないクールでハードボイルドな作品を作りたいと述べた。 物語は一人の男による復讐劇になる。アクション、3DCGアニメ、日本スタイル、日本だけでなく、フランスも含めた世界で人気を呼ぶ要素が満載されている。世界市場で注目される作品になりそうだ。 劇場公開時期は、勝股社長が来年の今頃、もう一度パリに来て、その時に公開出来ていればうれしいと述べるに留まった。 テレビアニメについても、『おおきく振りかぶって』が、フランスでも近々作品を届けられるように頑張りたいと紹介された。さらにゲームファンが多いヨーロッパで期待が出来る『PERSONA - trinity soul -』など、今後ヨーロッパ地域でA-1 Picturesの積極的な展開がありそうだ。 最後に3人のメッセージと共に講演が終わった。尾崎監督は、「『NECRO DRAGON』に全力を投入したい、いち早く映像を紹介する日が来ることを楽しみに待っていてください」と、落越氏は「現在、アメリカのLAではアニメエキスポが開催されています。どちらに来るか迷いましたが、盛り上げっているほうと思いパリに来ました。A-1 Picturesは年後半にまだまだタイトルを発表します。これをヨーロッパに持って来れるかは皆さんの支持次第です」とパリのファンにこれからも応援してくれるように呼びかけた。 勝股社長は「今後もアニメ発のオリジナルタイトルを作っていきたいと思います」と、今後の作品も期待して欲しいと締めくくった。A-1 Pictures /http://www.a1p.jp/ジャパンエキスポ(パリ)公式サイト /http://www.japan-expo.com/ 日本語情報 /http://www.eurojapancomic.com/fr/japanexpo.shtml
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