11月22日の中国新聞によれば、今月21日にアニメを利用した広島地域の活性化を目的とした「広島アニメーション創発会議」が広島経済同友会を中心に設立された。創発会議のメンバーには、アニメーション作家の山村浩二氏や広島市立美術館の学芸員も加わり活発な意見が交わされた。また、会議ではアニメ専門映画館の設立や広島をオタクの聖地にといった意見も出されたという。 広島は世界4大アニメーションフェスティバルとして知られる広島国際アニメーションフェスティバルの開催地として広く知られている。広島経済同友会では、2004年から隔年で広島国際アニメーションフェスティバルに連動したイベントとして広島アニメーションビエンナーレを開催している。 また今年1月にも、広島市立大学に対してアニメーション学科の設立を呼びかけた。現在はこの提言をもとに、産学連携プロジェクト「ポール・イマージュ・広島」を設立するなどアニメ関連産業の振興に前向きに取り組んでいる。 近年、アニメやゲームといったサブカルチャー領域のコンテンツの産業としての可能性が注目されるに連れて、これらの産業を地域経済の活性化に利用しようとする試みが増えている。代表的なところでは、今回の広島の取り組み以外に東京・杉並区のアニメ産業支援、京都市によるマンガ・ゲームを中心とした産学官連携プロジェクトや九州地区の産学連携プロジェクトなどがある。 しかし、現状ではこうしたコンテンツ関連の産業は、他の産業以上に東京圏への一極集中が進んでいる。インターネット時代で情報格差がなくなったとはいえ、こうした産業は、人とのつながりや情報のやりとりを重視する傾向が強いためである。 今後、各地域がいかに東京圏とは異なる魅力を企業や消費者に提供出来るかが、こうした振興策を成功させる鍵になるに違いない。/中国新聞の記事 広島アニメーション創発会議が発足/広島経済同友会 /提言「広島市立大学にアニメーション学科を」/広島アニメーションビエンナーレ2006 /広島国際アニメーションフェスティバル
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