夏アニメ「彼女、お借りします」雨宮天(水原千鶴役)×芹澤優(八重森みに役)インタビュー | アニメ!アニメ!

夏アニメ「彼女、お借りします」雨宮天(水原千鶴役)×芹澤優(八重森みに役)インタビュー

TVアニメ『彼女、お借りします』第3期より、水原千鶴役・雨宮天さん、八重森みに役・芹澤優さんのインタビューをお届け。

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雨宮天(水原千鶴役)×芹澤優(八重森みに役)
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7月7日(金)よりMBS・TBS系全国28局ネット「スーパーアニメイズム」枠にて放送開始となるTVアニメ『彼女、お借りします』第3期。

本作は冴えない大学生・木ノ下和也が清楚で可憐な“レンタル彼女”水原千鶴と出会い、家族にも友人にも千鶴が本当の彼女だと嘘をついてしまうことから展開される物語。2020年7月よりTVアニメ第1期、2022年7月より第2期が放送された。

アニメ!アニメ!では本作の放送開始を記念し、水原千鶴役を演じる雨宮天さんと、3期から登場する新キャラクター・八重森みに役を演じる芹澤優さんにインタビューを実施。3期の見どころとなるポイントについて、たっぷりとお話をうかがった。

[取材・文・撮影:吉野庫之介]



八重森みにの迷いなく突っ走っていく勢いを大切に


――いよいよ3期放送となりますが、2期までのストーリーを振り返ってとくに印象深いエピソードはありますか?

雨宮:私は2期の第1話(「夢と彼女-ユメカノ-」)で、女優としての夢のチャンスを逃して落ち込んでいた千鶴に和也が人の往来するなか大絶叫で応援してくれるシーンが大好きなんです。

最初の頃は和也の優柔不断さやその場しのぎ感が目立っていて「大丈夫か!?」と思っていたんですけど(笑)、そのシーンを通じて私自身も彼のことを大きく見直しましたし、そのあとに千鶴が和也からプレゼントしてもらった梅干しを食べるシーンでも回想でそのときのことを思い出していて、彼女のなかでもあの出来事は特別で、二人の関係性を動かしたきっかけになったんだなと。

――あのシーンで1期のOPテーマだった「センチメートル」が流れる演出も最高で、私もとても印象に残っています。

雨宮:おお~!ってなりましたよね! 原作で読んでいてもあの場面で何度も泣いてしまいますし、実際に演じていても泣きそうになって。本当に名シーンだと思います。



――芹澤さんは3期からの出演となりますが、最初に原作を読まれた際はどのような印象でしたか?

芹澤:私も第一印象として「和也が主人公で大丈夫なの…?」という気持ちが大きかったです(笑)。逆にそれがあったからこそ先の展開が気になる部分もありましたし、完璧な千鶴が物語のなかで見せる弱さだったり、ほかの魅力的なヒロインも含めこの作品が長く愛されている理由がわかって、私自身もいちファンになりました。

――八重森みに役に選ばれた際のお気持ちは?

芹澤:出演が決まったときは「神様ありがとう!」という気持ちでした。やはりアニメーションは出会いやタイミング、運というものもあるので。ただ、3期が発表されていたときに「八重森みにというキャラクターが私の声にハマりそう」と言ってくれた友達がいて、やれたらいいなと思っていたら、本当にオーディションのお話をいただいて。

キャストのみなさんも年齢の近い女性声優さんが多い作品なので、そこに仲間入りできたら自分自身もひとつ成長できるし、たくさんの方に知っていただけるチャンスにもなると思ったので、これは頑張るしかないと。

雨宮:原作を読んでいるときにイメージしていた声とあまりにもぴったりで、最初に登場したときから「みにちゃんだ!」と感動しました。本当に芹澤ちゃんに受けてもらえてよかったと思います。

『かのかり』のようにアニメ2期を経た作品で初登場のキャラクターを演じるというのは、すごくプレッシャーを感じることだと思うんです。しかも最初からたくさんセリフがあって和也と掛け合うシーンも多いのに、まったくそれを感じさせず、みにちゃんとしてそこにいてくれて。

芹澤:そう言っていただけて嬉しいです! たしかにプレッシャーはあったのですが、それを感じていたら私はこの作品に乗り遅れてしまうと思っていましたし、ほかのキャストのみなさんもお忙しいなかでしっかりと仕上げてくる方々ばかりなので、それに食らいついていく気持ちで臨んでいました。



――PVの段階から本当に完成されているなと感じました。役作りにおいてはどのような部分を大切にされましたか?

芹澤:みにちゃんは自分の世界に入っちゃうと溢れ出る感情とイメージで喋るタイプなので、その迷いなく突っ走っていく勢いを大切にしています。一方で、自身の経験から和也の立ち上げたクラウドファンディングに助言をしたり、自分で作ったものを発信していたりと広く世界を見ている達観した面もある子なので、その二面性を感じていただけるかなと思います。

TVアニメ『彼女、お借りします』第3期 本PV

自身を成長させるきっかけとなった言葉


――物語的にも3期はこれまで以上に見どころ満載となっていますね。

雨宮:原作を読んでいた頃から「この千鶴をアニメで演じきりたい!」と思うような胸にグッとくるようなシーンが多くて、ほかのキャスト陣ともずっとやりたいねという話をしていました。

3期で描かれる映画作りのシーンでは千鶴の夢を真っ直ぐに応援してくれる和也がいて、その姿を見て周りのみんなも心を動かされていくのですが、とくに瑠夏ちゃんは複雑に思うところもあるはずなのに根がすごくいい子だから本気で夢を追っている人に対して「自分も力になろう」と協力してくれて。そういった一つ一つの流れが大好きなので、みなさんにもぜひ注目していただきたいですね。

芹澤:みにちゃんは3期から登場するキャラクターではあるのですが、映画作りがあったからこそ和也以外のみんなとも距離感を縮めることができて、和也と千鶴を近づけたいという気持ちが強くなっていったのも、あの一連の流れがあったからこそだと思いますね。





――ちなみにお二人がこれまでの経験のなかで、誰かと一つのものを作り上げる過程で自身の成長につながったと思うエピソードはありますか?

芹澤:私は声優デビューよりもユニットとしてのデビューのほうが早かったのですが、最初の頃は共同作業に苦手意識があったんです。しかもメンバー全員なにもできない状態からのスタートで、今振り返ると、私も刺々しいことばかり言っていて…。

雨宮:意外!

芹澤:それからこの10年間でいろんな人に「丸くなったね」と言っていただけるようになったのですが(笑)、それはユニット活動の賜物だと思います。

――共同作業や人間関係のなかで磨かれていくものは多いですよね。

芹澤:ありますよね。だから今の私で天さんに出会えてよかったです! 昔の尖っていた私だったらきっとご迷惑をおかけしたと思うので…(笑)。

雨宮:それでいうと私もすごく尖っていたんです(笑)。以前は「若いからって舐めないで!」という気持ちが強くて、それはある意味で自分に声優としての自信がなかったことの裏返しだったと思うのですが、いろんな現場で役者さんやスタッフさんとお話をさせていただくなかで「自分のことをしっかり見て認めてくれる人がいるんだ」ということに気がついて。そこに私の居場所があって、私の強みがある。そう感じはじめてからは徐々に丸くなっていったと思います。

――とくにご自身の考えを変えるきっかけとなった言葉はありますか?

雨宮:3年くらい前に同年代の役者同士の飲み会の席でお仕事の話をする機会があったのですが、すごくプラスな意味合いで「正直嫉妬しています!」と言っていただいたことがあって。

むしろ私の方が尊敬している役者さんに真っ直ぐそう伝えていただけるなんて本当にありがたいことだなと思いましたし、逆に私が自分を否定していたら、その方の見る目も否定することになってしまう。だからこそ、私自身の自己評価を書き換えなければと思ったきっかけになったと思います。



――同業の尊敬している方に嫉妬してもらえるのは嬉しいですよね。芹澤さんはいかがですか?

芹澤:私は桜沢墨役の高橋李依ちゃんと同じ事務所の同期なのですが、私が『かのかり』のオーディションに受かったことを知って連絡をくれたんです。そのときに「役を勝ち取ってくれたことも、同期で一緒に活躍することができることも嬉しい!」と伝えてくれて。

彼女は私の所属するユニットの10周年ライブにも来てくれて、そのときも「10年もユニット活動できるのってすごいことだし、パフォーマンスも本当に尊敬している」と言ってくれたんです。

私のなかで彼女は同期だけど声優として羨ましく思える存在ですし、本当に尊敬する部分がたくさんあって。共演する機会がないときは何年も会えないこともあるのですが、そんな期間もお互いに意識していて、こうして機会が巡ってきたときに「素敵だよ」と伝えあえることは嬉しいことだなと思います。



――本当に素敵な関係性ですね。また、今回の現場で雨宮さんから学んだことはありますか?

芹澤:天さんとご飯に行ったときに「コンプレックスを倒す」という考え方を教えてもらったのですが、それが本当にカッコいいんです。

雨宮:恥ずかしい!(笑)

芹澤:その芯の強さがアフレコでキャラクターにも乗っているのがわかるんです。千鶴は幼い頃から祖父母に育てられて、いろんなことがあったなかで強くなるしかなく、弱い部分を隠して生きてきたと思うんですけど、その彼女の意志の強弱が天さんの声の揺らぎから伝わってきて。その表現が成り立つのは天さんが持つ芯の強さがあってこそのものなので、本当に素敵だなと思います。



――最後に、読者のみなさんへのメッセージをお願いします。

雨宮:3期はみにちゃんの登場によって和也と千鶴の距離がさらに縮まっていくのですが、それに伴って千鶴の素の部分や一人で抱えてきたものが鮮明になっていきます。私自身も毎話泣きそうになるくらいグッとくるシーンが多かったので、ぜひご期待いただいて、1話も見逃すことなく楽しんでいただけたらと思います。



芹澤:まずは『かのかり』を応援してくださっているみなさん、本当にありがとうございます。3期がなかったら私もみにちゃんを演じることができなかったですし、登場したからにはしっかりと役目を全うさせていただきました。今期は本当にリアルな“ラブコメのその先”が描かれているので、みなさんと一緒に最高の3期を見られたらと思います。よろしくお願いいたします!



TVアニメ「彼女、お借りします」第3期

■放送情報
MBS・TBS系全国28局ネット「スーパーアニメイズム」枠:2023年7月7日(金)より毎週金曜日25:23~

■配信情報
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■スタッフ
原作:宮島礼吏(講談社「週刊少年マガジン」連載)
監督:宇根信也
シリーズ構成:広田光毅
キャラクターデザイン:平山寛菜
音楽:ヒャダイン
音響監督:高桑一 ※高ははしごだかが正式表記。
美術監督:秋葉みのる
色彩設計:石黒文子
撮影監督:坂井慎太郎
編集:中葉由美子
アニメーション制作:トムス・エンタテインメント
アニメーション制作協力:スタジオコメット

■キャスト
木ノ下和也:堀江瞬
水原千鶴:雨宮天
七海麻美:悠木碧
更科瑠夏:東山奈央
桜沢墨:高橋李依
八重森みに:芹澤優

(C)宮島礼吏・講談社/「彼女、お借りします」製作委員会 2023
《吉野庫之介》
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